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老練指揮者が到達した不滅の音楽世界が表出する◉シュライアー、ミュンシュ指揮バイエルン放送響◯ベルリオーズ・レクイエム

人々を深い感動に招く男性的で雄渾な演奏は,この名曲に不滅の輝きを与えている。  ベルリオーズを得意とした彼が、最晩年に唯一 Deutsche Grammophon に、しかもミュンヘンのオーケストラ(バイエルン放送響)を振った珍しい録音です。亡くなる前年の録音ながらミュンシュの表現は若々しい。バイエルン放送響は多少粗削りながらも情熱的な演奏で指揮に応え、明瞭なハーモニーを聴かせる合唱も見事である。美しくしっかりと歌う合唱、それにソロを歌うのが名テノールのシュライアーというのも嬉しい聴きどころ。最晩年のミュンシュが到達した不滅の音楽世界を記録した名盤中の名盤です。 DE DGG 104 969-970 シャルル・ミュンシュ ベルリオーズ・レクイエム さらにシュライヤーがソロをつとめているのも贅沢なものです。ミュンシュのベルリオーズは内在するエネルギーや生命力を鮮明に表現し、リズムが強調されるので淀みが全くない力感に溢れたものです。ミュンシュは生前「ベルリオーズの『レクィエム』は音楽におけるシスティナ聖堂のミケランジェロの『最後の晩餐』に例えるべき作品である」と語っていましたが、正にそのような演奏と言えましょう。 録音エンジニア Günter Hermanns, Hans-Peter Schweigmann, 録音プロデューサー オットー・ゲルデス, 1968年。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-531.jpg August 31, 2019 at 08:45PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1104632.html via Amadeusclassics

世紀末的混沌や肥大化した感情表現から解放◆パワフル且つ透徹した響きが共鳴し合う アバド シカゴ響 マーラー・交響曲6番

通販レコードのご案内 難解だとされるマーラーの第6番だが、アバドは見事なまでに明快な音楽に仕上げている。 《独ブルーライン盤》DE DGG 2531 232-3 アバド、シカゴ響 マーラー・交響曲6番『悲劇的』  クラウディオ・アバドによる第1回目のマーラー・ツィクルスから、シカゴ交響楽団との交響曲第6番。難解だとされるマーラーの第6番だが、アバドは見事なまでに明快な音楽に仕上げている。アバドの明快な作品解釈とシカゴ響のパワフル且つ透徹した響きが共鳴し合い、複雑な構成を見せる難曲を見通しの良い演奏で聴き手に提示してくれています。マーラーの演奏スタイルを世紀末的混沌や肥大化した感情表現から解放し、音楽的なアプローチから作品の本質に迫った画期的な演奏だ。  主旋律を強調するあまり複音楽的な多彩さがあまり聞こえてこない不足は、アバドのマーラー演奏全般に言えることであるが、マーラーになじみのなかった時代の啓蒙的な演奏としては存在価値があった。 マーラーが書き込んだ極端な表現主義的指示 ― 弦のポルタメント、テンポの急激な変化、特定の楽器のバランスを突出させるなどを文字通り遵守するのではなく、全体の響きの中で調和させたアバドの解釈は、1980年代になって本格的に花開く世界的なマーラー・ブームの中で、LPジャケットを飾ったカラフルな孔雀羽の写真、ユーゲントシュティール風のフォントとともに、マーラー交響曲解釈の一つのスタンダードとなったのでした。  マーラーの交響曲は、まずマーラー自身が指揮者として各地で演奏し、さらに1911年にマーラーが死去してからは、ブルーノ・ワルター、オスカー・フリート、オットー・クレンペラーなど、主に作曲者と直接かかわりのあった19世紀生まれの弟子筋にあたるユダヤ系の指揮者たちによって広められ、20世紀前半の演奏伝統が形成されていきました。  第2次大戦後その伝統を引き継いだ代表的な音楽家はアメリカ人のレナード・バーンスタインであり、「ユダヤの血の共感」ともいうべき濃厚な演奏解釈こそがマーラーの本質を伝えるものだというイメージが作り上げられていく一方で、さらにその次の世代の音楽家は、そうした民族的共感を超えて、マーラー作品の精緻なオーケストレーションに目を向け、過度な感情移入を加えずに作品の姿をあるがままに提示する演奏を行なうようになりまし

GB EMI CFP40031 コーガン&シルベストリ メンデルスゾーン、モーツァルト ヴァイオリン協奏曲

《通販レコードのご案内》 序奏から「一閃」、まさに研ぎ澄まされた鋭利な刃物が閃くようにソロが入ってくると鳥肌が立つ。 品番 34-21236 商品名 GB EMI CFP40031 コーガン&シルベストリ メンデルスゾーン/モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲 レコード番号 CFP40031 作曲家 フェリックス・メンデルスゾーン ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 演奏者 レオニード・コーガン 指揮者 コンスタンティン・シルヴェストリ オーケストラ パリ音楽院管弦楽団 録音種別 STEREO ジャケット状態 M- レコード状態 EX++ 製盤国 GB(イギリス)盤 グレード(協奏曲) ミディアム 販売レコードのカバー、レーベル写真 レーベル・ワンポイントガイド 《 Classics for Pleasure 》イギリス本国では「セラファム」は発売されていませんが、廉価レーベルとしてはClassics for Pleasure ( CFP, クラシック・フォー・プレジャー)とMusic for Pleasure ( CFP, ミュージック・フォー・プレジャー)がありました。 クラシック・フォー・プレジャーはクラシック音楽のローカルな新譜も含まれる魅力的なレーベルでした。 1965年にEMIからのライセンスを得た、ミュージック・フォー・プレジャーのカタログは、ケニーロジャース、ビーチボーイズ、ブロンディ、ピンクフロイド、ジミ・ヘンドリックス、アニマルズ、ザ・ビートルズなどの〝著名〟アーティストによるレコードを含んでいました。 RecordLabel WHITE&BLACK WITH BLACK LETTERING Recording&Weight STEREO 1枚組(140g) Release&Stamper 1961 1/2 通販レコード オーダー番号 34-21236 販売価格 4,000円 (税別) 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 詳細掲載ページ https://ift.

盤質優秀◉ロンドン響ではなく◉ケルテス指揮ウィーン・フィル ドヴォルザーク:新世界交響曲

通販レコードのご案内  DECCAでケルテスは《新世界交響曲》を2種ほぼ同時期に録音しています。 《昭和39年日本初出盤》JP LONDON SLC1337 ケルテス・ウィーンフィル ドヴォルザーク・新世界  アメリカに長期滞在中だったドヴォルザークが、新天地で出会った様々な音楽を取り入れながら祖国ボヘミアへの郷愁を綴った《新世界より》は、ノスタルジックな旋律に溢れた人気曲。特に第2楽章の哀愁に満ちた旋律は「家路」のタイトルで広く知られています。ハンガリー生まれの名指揮者ケルテスが名門ウィーン・フィルを指揮した演奏は、彼の才能を世に知らしめた名盤として有名なものです。  当時32歳という若さのケルテスが、老舗のウィーン・フィルの奥深い響きを生かしつつ、ドラマティックなテンポの変化を加え、ティンパニの壮絶な強打や金管の咆哮によって、作品に生気をみなぎらせてゆく様は、まるでライヴ演奏を思わせるほどのスリリングな熱気をはらんでいます。  当アルバムは、ケルテスにとっての名門デッカ・レーベルへのデビューを飾った記念碑的録音で、特に 日本では、1961年にキング・レコードから発売されて 以来、ライナー/シカゴ響のRCA盤、バーンスタイン/ニューヨーク・フィルのコロンビア盤、セル/クリーヴランドのエピック盤、カラヤン/ベルリ・フィルのDG盤など並んで、「新世界」の定番LPとなった。  このレコードは1961年に収録され英国では初版、第2版を発売した後、1965年よりケルテス&ロンドン交響楽団との全集録音の企画が持ち上がったのでした。ところが全集録音を発売する旨味とウィーン・フィルを長期的に確保できない板挟みで、ケルテス・ドヴォルザーク交響曲はロンドン響との録音を DECCA は発売していました。結局1966年に、ロンドン響を指揮してこの交響曲を再録音し、若々しいダイナミズムの代わりに円熟味を獲得した演奏を成し遂げましたが、日本の音楽ファンの間では断然このウィーン・フィル盤の評価が高いとされています。  ロンドン響との《新世界交響曲》をレコーディングする前に結局のところは、つまり、この音源は一度お蔵入りしていた訳です。そして70年代に入り、再度プレスしたのがこのレコードとなります。プロデュースは、デッカでのケルテスの録音の多くを担当したレイ・ミンシャルで、ジェ

緊張感が違うカラヤン節の極み*カラヤン指揮ベルリン・フィル リヒャルト・シュトラウス・メタモルフォーゼン、死と変容

ダイナミック・レンジが非常に大きい。 《独デジタル・ブルーライン盤》DE DGG 2532 074 カラヤン R.シュトラウス・メタモルフォーゼン/死と変容  カラヤンの 白鳥の歌 とも云える1980年代の録音。得意としたリヒャルト・シュトラウス作品でそれぞれ3回目、4回目の録音となります。再録音の多いチャイコフスキー、ドヴォルザーク、ベートーヴェンと1970年代の演奏は緊張感が違うと思う。カラヤン節の極みとでも言える。  ダイナミック・レンジが非常に大きい。弱音部では繊細きわまりない音楽を作り出し、強奏部分では怒濤の迫力で押してくる。その較差、落差と云ってもいいのかな、他の指揮者ではなかなか見られないカラヤン流の演出。ベルリン・フィルの迫力も頂点に達している。個々の楽器が当然のように巧いし、全体がよく揃っていて圧倒されます。 1980年9月/1982年1月ベルリン、ステレオ・デジタル・セッション。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-15033.jpg August 31, 2019 at 10:45AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1104616.html via Amadeusclassics

フェアウェル・セッション◉ワルター指揮コロンビア響 モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク、オペラ序曲集

通販レコードのご案内  巨匠ワルターのロマン味あふれる名演でモーツァルトの小品を。 《日本コロムビア盤ウォーキング・アイ盤》JP COLUMBIA OL189 ワルター・コロムビア響 モーツァルト 小夜曲&序曲集(輸入メタル使用盤)  ブルーノ・ワルターとコロンビア交響楽団とのステレオ録音は、1961年3月が最後となりました。その最終日には本盤に収録された4曲の序曲のセッションが行われましたが、最後の作品がワルターのこよなく愛したモーツァルトだったというのは、偶然とは思えません。ワルターは孫をかわいがるようにモーツァルトを演奏する。数多い「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の演奏の中でもワルターのものはとびきりの名演で、この曲の規範ともいうべきもの。いつ何度聴いても新鮮で美しい。歌劇「魔笛」序曲をはじめ、ワルターはこの中の何曲かは複数回録音も行っており、このステレオ盤が必ずしもワルターのベスト演奏ではないが。しかし、この偉大な響きは最晩年のワルターにしかなしえない世界であり、唯一のものです。  常にワルター指揮の演奏は、モーツァルトの真情に迫り、あたたかく歌い上げようとする姿勢において一貫していますが、この演奏でも早めのテンポで、あまり細部に拘泥しない行き方をとっています。この名指揮者独特の「歌」は、あまり濃厚ではないながらも、全体の厳粛な流れを淀ませることなく凜とした旋律を際立たせています。こうしたことはワルターの個性というより、同世代の指揮者の特徴である。自然の流れのなかで、しかしモーツァルトへの畏敬の念あればこその深みをここに感じる。円熟期以降、全般に金管楽器、打楽器の過度な強調をおさえて、弦楽器と木管楽器の融合の響きを大切にしたが、そうした特質があますところなく表出されているのが本盤である。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-21629.jpg August 31, 2019 at 07:15AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1104305.html via Amadeusclassics

英Columbia CX1065 初期盤●カラヤン指揮 フィルハーモニア管 チャイコフスキー:白鳥の湖、眠れる森の美女

誰れが聞いても絶対にココロひかれる演奏。カラヤン美学が大きく開花している上昇気流に乗った颯爽とした演奏。 GB COLUMBIA CX1065 ヘルベルト・フォン・カラヤン チャイコフスキー・白鳥の湖 アナログ・レコード 通販 RECORD SOUND  チャイコフスキーの3大バレエ組曲は、カラヤンが何度も録音している得意レパートリー。全曲録音こそありませんが、それぞれの曲のエッセンスを巧みに凝縮した演奏ぶりはさすがです。手抜き一切なしのカラヤンに、フィルハーモニア管が、真剣にこの名曲と対峙してる。  ベルリン・フィルとは複数録音がありますが、ウィーン・フィルとは唯一。「白鳥の湖」「眠れる森の美女」についてはフィルハーモニア管と2 回(1952年のモノラル、 1959年のステレオ)。ただカラヤンは実際のコンサートでは、プログラムに取り上げていない。作曲家の仕事を尊重すべき高みに引き上げたのはレコードの世界的普及だった。  本盤は、1952年初発。ロンドン、キングスウェイ・ホール録音。若い時に身につけた職人気質と本来持つ才能が有機的に結びつき細部まで緻密に磨き抜かれたカラヤン美学が大きく開花している上昇気流に乗った颯爽とした演奏。フィルハーモニア管のしなやかで機能的な性能を充分に生かしたシンフォニックな名演だ。  弦によるかの有名な旋律の繰り返しは、あまりに雄弁。テヌートぎみに鼻腔をくすぐる甘さと堂々たる居ずまいに圧倒されます。映画のクライマックスさながらの大フィナーレ。これでもかと容赦ないくらいに聴き手を圧倒してしまいますが、何十年も音楽を聴いてきたいまでも若い時に感動した思いそのまま、カラヤンの演奏は、味気ない乾燥しきった演奏ばかりの昨今に対するアンチテーゼのように豊かに、雄弁に響き渡る。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-16641.jpg August 31, 2019 at 03:45AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1104614.html via Amadeusclassics

赤ステ、初期チューリップ★最高峰 ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル チャイコフスキー・交響曲第6番《悲愴》

通販レコードのご案内  鉄の意志を持ったクールな音楽が隙のない一定の鼓動を保ちながら聴き手に迫ります。 《赤ステ、初期チューリップ盤》DE DGG SLPM138 659 ムラヴィンスキー チャイコフスキー・交響曲6番「悲愴」  1938年の常任指揮者就任以来、およそ50年間レニングラード・フィルの常任指揮者として君臨したムラヴィンスキーは絶大なカリスマ性と鋭いセンスで聴衆を虜にしました。このチャイコフスキーの第6番は、1960年に行われたイギリス公演の後、オーストリアの楽友協会ホールで録音され、同録音最高峰の名盤です。 ❖意外と知られていない事実として、本録音はレニングラードではなくて、ウィーンの楽友協会大ホールだったということです。4番のロンドン・ウェンブリー・タウンホールの録音セッション同様、木質で間接音の効いた響きは、其のせいではと勝手に思っています。 ❖作曲家、指揮者、オーケストラ全てメード イン ロシア の本盤に当時世界最高水準にあった独 DGG の技術と間接音がタップリと乗る楽友協会ホールの会場提供という幸運が重なって出来上がった稀有な名盤。おそらくレニングラードの会場で露メロディアが製作したら、こうはいかなかったと思います。 ❖緊張感精妙さがありながら、力感に溢れ内に炎を燃えたぎらせている。爆発寸前の感情や熱気を押さえながら、闘志をもって突き進んで行く。表情は厳しい、ニコリともせずに毅然としつつ、最後には激しく慟哭する。まるで精緻で練り上げられた演奏でありながら、感情と感動に満ち溢れている。❖ http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-19804.jpg August 31, 2019 from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1103311.html via Amadeusclassics

誰にでも勧められるオーディオファイル*カッチェン&マルティ ブラームス・ピアノ名曲選第5集〜ハンガリー舞曲集

カッチェンによるブラームスの演奏は高度な技巧と確かな様式感を軸とした充実した名演。カッチェンのブラームスの中で最も入手難盤。 《英 ワイドバンド ED2盤オリジナル》GB DECCA SXL6217 カッチェン&マルティ ブラームス・ハンガリー舞曲1,2集  カッチェンのブラームスの中で最も入手難盤。作曲家自身によるオーケストラ編曲版で最も親しまれている2台ピアノのための“ハンガリー舞曲集”。驚異的な技巧と深い教養に裏打ちされた音楽的な表現が印象深いカッチェンの演奏は、抒情的な感情に溺れることなく理知的で、現代人の感覚にもストレートに訴えかけてきます。レパートリーは古典から現代曲まで、またスラヴものからドイツ、フランス、アメリカものまで幅広く、DECCA には40数枚のLP録音を残しました。洗練されたカッチェンの美しきピアニズムは本盤でも遺憾なく発揮され、淡々とした美しさを奥深い透明感で貫いて描ききる素晴らしい名演。数々の英 DECCA のオーディオファイル・レコードで、カッチェンは弾力的なリズム感と固い構成感で全体を見失わせない実に上手い設計で聴かせてくれる。速めのテンポで力感・量感のあるタッチで弾ききる演奏に、冒頭から終わりまで息もつけぬ緊張感を味わえます。  英 DECCA 社は、この米国から来たピアノ演奏の逸材を起用したレコードの売上から利益を計上したと関係者から聞いた事が有ります。ちなみに、このブラームスはピアノ作品完全全集として後に集大成され10枚組( narrow band ED4 )でリリースされていることから、裏付けているようなものです。1969年、わずか42歳で帰らぬ人となったことは残念で仕方ないですが、DECCA 録音のブラームス・ピアノ部門はカッチェンが背負っていたと云っても過言でない。その短い生涯の間に、ブラームスのピアノ独奏曲とピアノ協奏曲のすべてを録音した。これはブラームスを愛好するものには大切な記念です。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22897.jpg August 30, 2019 at 08:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.

FR EMI FALP764 カール・フォルスター ベルリン交響楽団 モーツァルト・戴冠式メサ

《通販レコードのご案内》 遅めのテンポでじっくり歌い上げている、聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊の芸術を味わう1枚。 品番 34-15350 商品名 FR EMI FALP764 カール・フォルスター モーツァルト・メサ レコード番号 FALP764 作曲家 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 指揮者 カール・フォルスター オーケストラ ベルリン交響楽団 録音種別 MONO ジャケット状態 EX レコード状態 EX 製盤国 GB(イギリス)盤 グレード(宗教音楽) レギュラー 販売レコードのカバー、レーベル写真 レーベル・ワンポイントガイド 《 セミサークル 》は基本的には、赤の地に上半分の半円の中に蓄音機とニッパーの絵が入り、半円の上部は「HIS MASTER’S VOICE」のロゴが印刷されたデザインになります。これを、「ラージ・ドッグ・イン・セミサークル(半円、ハーフムーン)」と呼びます。フランス盤は、LA VOIX DE SON MAITRE(VSM)となる。 HMVの名演・名録音がカタログを埋め尽くしている。番号では、ASDの576あたりから2470までは、ステレオ録音のオリジナルであると考えられています。中でも、シューリヒトのブルックナー、ケンペ・バルビローリの一連の録音、そして、デュ・プレの名盤は、オーディオファイル・音楽ファンの憧れの的です。 RecordLabel "LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE" WITH BLACK LETTERING Recording&Weight MONO 1枚組(140g) Release&Stamper - 通販レコード オーダー番号 34-15350 販売価格 1,800円 (税別) 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 詳細掲載ページ https://ift.tt/2MJpwKQ http://img01.otemo-yan.net/usr/r/e/c/recordsound/34-15350.jpg Augus

アナログ末期の最も音が良い時代のアナログ録音◆フレッシュな感覚で満ちあふれている アバド シカゴ響 マーラー・交響曲5番

通販レコードのご案内 若きアバドがシカゴ交響楽団を見事にコントロールして、明敏なマーラーを描きだしている。 《独ブルーライン盤》DE DGG 2531 339 アバド、シカゴ響 マーラー・交響曲5番  シカゴ響、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルら3つのオーケストラを振り分ける形で、完成に16年かけたアバド第1回目のマーラー交響曲全集から1980年録音の交響曲第5番。シカゴ交響楽団との3枚目となる。アバドのマーラー録音は非常に多く、指揮者人生の⅔にわたる。シカゴ交響楽団、ウィーン・フィルを用いた一連の録音は全集という形を一応取っているが、予定されていたことだったのだろうか。16年かかったのも、こういった曲をわかりやすく、一定以上のレベルを保って上手く演奏できたのが若い頃のアバドであった。本盤演奏も生命力を感じる躍動性にしなやかな歌心が加わった名演となっている。  ベルリン・フィルの芸術監督の就任前、ロンドン交響楽団やシカゴ交響楽団などとともに数々の演奏を行っていた時期 ― とりわけ1970年代後半から1980年代にかけてのアバドが最も輝いていた。当時、47歳の上り坂のアバドの若々しい覇気と歌心に、ショルティが鍛えたシカゴ交響楽団の強靭なアンサンブルと奏者の妙技が結びついた名盤。特に金管や打楽器のパワーは最高だ。アバドはマーラー特有の起伏の激しいオーケストレーションを実に明晰に分析、シカゴ響の圧倒的なヴィルトゥオジティを最大限に引き出して、唯一無二ともいえる演奏を繰り広げています。若きアバドがシカゴ交響楽団を見事にコントロールして、明敏なマーラーを描きだしている。録音も清冽で最高です。また、楽器の配置や奥行きも感じられる ― 「一音符たりとも逃さず音にしてやるぞ」という感じの、体を張った音楽を作ろうとするアバドに、エンジニアが応えた。初期のデジタル録音ではなく、アナログ末期のもっとも音が良い時代のアナログ録音 ― マーラーの魅力を存分に堪能することが出来る一枚です。それにしてもシカゴ響の技術的キャパシティーの大きさは驚くばかり。  第5番は、トランペットの独奏による葬送行進曲のファンファーレが印象的な交響曲です。実質の演奏になるとブラスセクションの押さえが要になる。もちろん弦も、ハープとによる第4楽章で大活躍するのであるが、その他の楽

美肌になれる音楽●イエペス、ソリアーノ、アルヘンタ指揮スペイン国立管 アランフェス協奏曲、スペインの夜の庭

通販レコードのご案内  録音のクオリティも非常に高く、各楽器のソノリティが十分に保たれたサウンドは往年のオーケストラの個性的な響きを伝えてくれる 《英ワイドバンド ED2盤》GB DECCA SXL2091 イエペス&アルヘンタ ロドリーゴ・アランフェス協奏曲/ファリャ・スペインの庭の夜  ナルシソ・イエペスは、この1958年録音盤の後、ドイツ・グラモフォンでもロドリーゴの《アランフェス協奏曲》を度々発売して、この曲イコール、イエペスと言っていいイメージが付いた。  指揮のアルヘンタは、50年代にはスペインをはじめフランスやイギリスのオーケストラと数多くの録音を残しました。1958年に突然事故死してしまいますが、僅か3〜4年の短い間に残された録音はどれもがスペインの情熱的な魅力一杯の名盤揃い。なかでもデッカに残したイエペスと組んで録音した、本盤ロドリーゴの《アランフェス協奏曲》が、数ある《アランフェス協奏曲》の中でも、作曲家、独奏者、指揮者全てスペイン人と純潔三拍子揃った名盤として群を抜いています。  アルヘンタは地元でスペイン国立管弦楽団などと録音をおこなう際には、スペイン・コロンビアと契約していましたが、当時のスペイン・コロンビアはデッカと提携しており、デッカのスタッフと機材がスペインまで移動してレコーディングをおこなうことも珍しくなく、そのため、アルヘンタのスペイン物音源には、鮮明なサウンドのものが数多く存在します。録音のクオリティも非常に高く、各楽器のソノリティが十分に保たれたサウンドは往年のオーケストラの個性的な響きを伝えてくれる。  アルヘンタ以外の指揮者と録音した他曲とカップリングされたレコードも評判ですが、また、今回のカップリングがオリジナル。惚れ込んだら、ちょっとした拘りでスペイン・プレスで手に入れたい。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22335.jpg August 29, 2019 at 03:15PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1104470.html via Amadeusclassics

最初に聴く、名曲名盤◉ショルティ指揮ロンドン響◯バルトーク・弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽、中国の不思議な役人

通販レコードのご案内  同郷の作曲家の作品ですから相性が良いのは当然か。 《ワイドバンド、ED2盤》GB DECCA SXL6111 ゲオルク・ショルティ バルトーク・管弦楽集  ショルティと関係良好だったウィーン・フィルと後世に語り継がれるオペラを、ウィーンのソフィエンザールで次々と録音している。その一方で英国デッカ社は、ロンドン交響楽団と有名管弦楽曲の録音を進めた。オーディオファイルが喜ぶオーケストラだ。セールスは目論見道理だっただろう。  ショルティの指揮する曲は概して大胆さや迫力で押し切る傾向が有りますが、何故かロンドン響を振るとそこに丁寧さとかつ美しいが加わるから不思議です。とりわけ、ゆっくりのテンポの美しい旋律は、とてもラインの黄金のドンナーを収録した同じ指揮者とは思えません。本盤では、例えば、怒濤のような旋律の中で、ぱっと花が咲くように美しいメロディーが流れる。この点にかけては、ショルティは見逃さず見事に再現している。これはオーディオファイルが不朽に愛聴するレコードでしょう。 品番 34-6618 レコード番号 SXL6111 作曲家 ベーラ・バルトーク オーケストラ ロンドン交響楽団‎ 指揮者 ゲオルク・ショルティ‎ 録音種別 STEREO http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-6618.jpg August 29, 2019 at 11:45AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e950273.html via Amadeusclassics

死ぬまで現役で*読者を信じてみませんか ブルーノ・ワルター コロンビア響 ベートーヴェン・交響曲3番「エロイカ」

通販レコードのご案内  ワルター最晩年のステレオ録音、古典主義的ともいえる端正さを基本としながらも、所々にロマン主義的な自由な解釈をも聴かせるワルター晩年の名演。 《日本コロムビア ウォーキング・アイ・レーベル黒文字盤》JP COLUMBIA OS192 ワルター・コロムビア響 ベートーヴェン 英雄  一時は引退を表明して80歳を越えた晩年のワルターは米国は西海岸で隠遁生活送っていたが、米コロンビア社の若き俊英プロデューサー・ジョン・マックルーアに説得されドイツ物中心にステレオ録音開始。曲の全体としての流れを大切にしていて、録音するときも細切れに録音したりせず、1楽章を通して録音していたらしい。このワルターの芸術を残すために結成されたコロンビア交響楽団は当時のアメリカ在住の演奏家を選りすぐったもので、満足できるまでスタジオを使用することが出来たことも温厚なイメージの演奏の数々となったのでしょう。特定は難しいが曲により、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーも加わっているという。  人気曲ゆえに名演も多い『英雄』にあって、ここに聴かれるワルター一流の晴朗なリリシズムは未だに凌ぐものがありません。古典主義的ともいえる厳格で端正な音楽づくりを基本としながらも、所々にロマン主義的な自由な解釈をも聴かせるワルター晩年の名演です。ただそこには付帯条件がつきまとう。確かに迫力だけではフルトヴェングラーや最近の古楽器系演奏に劣り、造形の厳しさと言う点ではヴァント等に劣るだろう。しかし、なんともよく歌い、流れが実に自然な良い演奏で素直に感動できる。  ワルターのベートーヴェンは、音のエッジが丸く柔らかく総じて暖かい。ベートーヴェンの古典派を代表する交響曲として〈英雄〉作曲の背景にあるものの受け止め方が理由だが、激しく燃えるような演奏が好みの人には、この演奏は合わないだろう。特に、この「英雄」は実に暖かく、穏やかな表情をもつ演奏になっている。決してセカセカしておらず豊かな心地になる音楽そのものを味わえるのは、大いにコロムビア交響楽団の響きの明るさも寄与している。テンポは速過ぎず遅すぎず、メロディ・ラインが優先されるので、フレーズの変わり目ではリズム感は乱れていると感じられるかもしれない。弦楽器群の減速と管楽器が縦一線ではないので表層的には、そう感じられる。 1958年1月

終楽章のペダルを踏み込む衝撃音の生々しさは驚くばかり◉カーゾン、フィエルスタート指揮ロンドン響◯グリーグ・ピアノ協奏曲

通販レコードのご案内  ジョン・カルショーとケネス・ウィルキンスンの名コンビによる優秀な録音も特筆ものです。 《ED4盤》GB DECCA SXL2173 カーゾン&フィエルシュタード グリーグ・P協奏曲  淡々とした美しさを奥深い透明感で貫いて描ききる素晴らしい名演。カーゾンは弾力的なリズム感と固い構成感で全体を見失わせない実に上手い設計で聴かせてくれる。エッジの効いた冒頭から終わりまで息もつけぬ緊張感を味わえます。  DECCA のオーディオファイル盤で高名な「真夏の夜の夢」の指揮者フィエルシュタードのバックは、北欧のピアノの詩人、グリーグの雰囲気がピッタリ合います。しかし、カーゾンは、小学生のとき音楽の教材だった ペルシャの市場にて を作曲したケテルビーを叔父にもつ英国ピアノ界のサラブレッド。英 DECCA 社は目の付け所が違う。何故、わが国で正当に評価されていないか不思議です。 品番 34-16796 レコード番号 SXL2173 作曲家 エドヴァルド・グリーグ セザール・フランク ヘンリー・リトロフ 演奏者 クリフォード・カーゾン オーケストラ ロンドン交響楽団 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮者 エイヴィン・フィエルスタート サー・エイドリアン・ボールト 録音種別 STEREO http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-16796.jpg August 29, 2019 at 03:45AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e955779.html via Amadeusclassics

赤ステ、初期チューリップ★最高峰 ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル チャイコフスキー・交響曲第6番《悲愴》

通販レコードのご案内  鉄の意志を持ったクールな音楽が隙のない一定の鼓動を保ちながら聴き手に迫ります。 《赤ステ、初期チューリップ盤》DE DGG SLPM138 659 ムラヴィンスキー チャイコフスキー・交響曲6番「悲愴」  1938年の常任指揮者就任以来、およそ50年間レニングラード・フィルの常任指揮者として君臨したムラヴィンスキーは絶大なカリスマ性と鋭いセンスで聴衆を虜にしました。このチャイコフスキーの第6番は、1960年に行われたイギリス公演の後、オーストリアの楽友協会ホールで録音され、同録音最高峰の名盤です。 ❖意外と知られていない事実として、本録音はレニングラードではなくて、ウィーンの楽友協会大ホールだったということです。4番のロンドン・ウェンブリー・タウンホールの録音セッション同様、木質で間接音の効いた響きは、其のせいではと勝手に思っています。 ❖作曲家、指揮者、オーケストラ全てメード イン ロシア の本盤に当時世界最高水準にあった独 DGG の技術と間接音がタップリと乗る楽友協会ホールの会場提供という幸運が重なって出来上がった稀有な名盤。おそらくレニングラードの会場で露メロディアが製作したら、こうはいかなかったと思います。 ❖緊張感精妙さがありながら、力感に溢れ内に炎を燃えたぎらせている。爆発寸前の感情や熱気を押さえながら、闘志をもって突き進んで行く。表情は厳しい、ニコリともせずに毅然としつつ、最後には激しく慟哭する。まるで精緻で練り上げられた演奏でありながら、感情と感動に満ち溢れている。❖ http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-19804.jpg August 29, 2019 from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1006747.html via Amadeusclassics

オペラ入門の第一歩に◉フィッシャー=ディースカウ、カラヤン指揮ベルリン・フィル◯ワーグナー・ラインの黄金

通販レコードのご案内  牧歌的な部分から迫力ある部分まで表現の幅が広く、リズムも引き締まっています。 《布貼りBOX、チューリップ盤》DE DGG 104 966/68 カラヤン ワーグナー・ラインの黄金(全曲)  弦楽器のクリアネスと胸のすくような金管の咆哮はカラヤンとベルリン・フィルが成し得た最高の20世紀の遺産として、真っ先に挙げねばならない録音であろう。カラヤンによって妥協なく選ばれた粒よりのキャストも豪華かつ強力。ステュアート、ヴィッカース、デルネシュ、シュトルツェなど名だたるワーグナー歌手たちの名唱はもちろん、ラインの黄金におけるディースカウのヴォータン役はカラヤンならではの慧眼にうならされる見事な人選と云えるでしょう。ショルティ盤と比較しての唯一の弱みはキャストに統一性がないことであるが、ラインの黄金を単独で鑑賞するなら第一に推す。  オペラの中でシンフォニックなリングの録音で最もオーケストラが雄弁なのがこの演奏。カラヤンの音響設計の巧みさはみごとなもので、単にライトモティーフを浮き彫りにすることに終始することなく、常に耽美的なまでの美感を呈することに成功、壮大な迫力から繊細をきわめた弱音まで、その表現能力の幅広さはさすがカラヤン&ベルリン・フィル。流麗でありながら男性的でもあり、この曲の示す情景を一分の隙もなく再現する。純音楽的にとらえ完成させていながら、映画音楽のようなスペクタクルにも欠けていない。室内楽のようなリングだと言われる理由がそこに有る。 品番 34-12167 レコード番号 104 966/68 作曲家 リヒャルト・ワーグナー 演奏者 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ ゲルハルト・シュトルツェ ゾルターン・ケレメン ロバート・カーンズ ドナルド・グローブ ジョゼフィン・ヴィージー シモーネ・マンゲルスドルフ オラリア・ドミンゲス エルヴィン・ヴォールファールト マルッティ・タルヴェラ カール・リッダーブッシュ オーケストラ ベルリン・フィルハーモーニー管弦楽団 指揮者 ヘルベルト・フォン・カラヤン 録音種別 STEREO http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-12167.jpg A

DE ETERNA 8 26 001 ペーター・シュライアー モーツァルト イタリア・オペラ・アリア集

《通販レコードのご案内》 モーツァルト・テノールの第一人者 ― その魅力をあますところなく収録。 品番 34-20075 商品名 DE ETERNA 8 26 001 ペーター・シュライアー モーツァルト・オペラアリア集 レコード番号 8 26 001 演奏者 ペーター・シュライアー 作曲家 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト 指揮者 オトマール・スウィトナー オーケストラ シュターツカペレ・ベルリン 録音種別 STEREO ジャケット状態 EX レコード状態 EX+ 製盤国 DE(ドイツ)盤 グレード(オペラ) ミディアム 販売レコードのカバー、レーベル写真 レーベル・ワンポイントガイド 《 黒レーベル ステレオ 》旧東ドイツの国営レーベルであった〝Eterna(エテルナ)〟。社会主義国家下の圧政やナチスの台頭など、様々な困難を抱えていた旧東ドイツでしたが、音楽のレベルは世界最高峰の水準を誇っていました。東ドイツは共産圏だったため、外部に作品が流出していない事も大きな要因の1つでしょう。戦後の東ドイツで輝かしいキャリアを築いた名ピアニスト、ペーター・レーゼル氏曰く「(エテルナは)国営だったからレコード盤の売れ行きなどはあまり気にせず、良い物を作ることに専念だけすればよかった」とのこと。マイクの配置などや細かなアナログな録音技術が職人技にまで昇華されており、現場のマイクからそのままレコードにしたような音がエテルナの特徴。録音、カッティング技術も優れており、他レーベルと同一作品がある場合でも、エテルナの方が良いケースも多々あります。エテルナのステレオ作品は、他レーベルよりも遅く、60年代後半からと言われています。80年くらいまでこのラベルが有ります。録音場所にルカ教会が最高の環境としてある、エテルナの残した、あくまで音楽に寄り添ったピュアな音作りは耳に心に心地よい。 RecordLabel BLACK WITH SILVER LETTERING Recording&Weight STEREO 1枚組(130g) Release&Stamper 1B/2C

頗る迫力の断頭台への行進★スピーカーが悲鳴を上げる音の良さ アルヘンタ指揮パリ音楽院管○ベルリオーズ・幻想交響曲

通販レコードのご案内  フラメンコの環境に育ったアルヘンタの強靭なリズム感とまばゆいばかりの色彩感が、100% 放出されている。 《英オレンジ銀文字盤》GB DECCA LXT5423 アタウルフォ・アルヘンタ ベルリオーズ・幻想交響曲  オーディオマニア、中古盤市場で根強い人気があるスペインの指揮者アルヘンタ。シューリヒトの提言で指揮者に転向、1950年代にはスペインをはじめフランスやイギリスのオーケストラと数多くの録音を残しました。1957年に突然事故死してしまいますが、僅か3〜4年の短い間に残された録音はどれもが情熱的な魅力一杯の名盤揃い。  なかでも、このレコードと同じ DECCA に残したイエペスと組んで録音したロドリーゴのアランフェス協奏曲が、数あるアランフェスの中でも、作曲家、独奏者、指揮者全てスペイン人と純潔三拍子揃った名盤として群を抜いています。6弦ギターを使っていた若きイエペスの初々しさも魅力的ですが、このアルヘンタ伴奏の巧みさは、ロドリーゴ自身が振っているのかと思える位、何よりもリズムが生きている。どの部分をとっても間の取り方、歌いまわしが絶妙で、注意深く聴くと音色の使い方が実に味わい深い。  本盤、オーディオファイル・オーケストラのパリ・コンセバトワールを振った「幻想交響曲」を聴いて、アランフェスを聴いたときとまったく同じ印象を受けました。躍動感があり、オーケストラ内部から音が湧き出てきたように感じます。フラメンコの国出身のアルヘンタにしか出来ない妙技です。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22370.jpg August 28, 2019 at 05:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1090519.html via Amadeusclassics

極めつけのモーツァルト* グリュミオー、パウムガルトナー指揮ウィーン響 モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲第2番、5番

ヴァイオリン好きだけでなく、すべてのモーツァルト・ファンにおすすめしたい ― 極めつけのモーツァルト  1950年代のモノラル録音から1980年代のデジタル録音までヴァイオリン協奏曲から室内楽まで、ヴァイオリンが参加する作品で幅広くグリュミオーは名録音を残した。近年ひときわ至難なモーツァルトのヴァイオリン曲の演奏ですが、手練手管の限りを尽くしたオーギュスタン・デュメイの技巧的なヴァイオリンで聴く、その面白さは比類がない。彼は鮮やかなテクニックをわざと目立たせるように弾いており、破目を外したやりたい放題で、さながらパガニーニのように響く。もちろん技巧だけではない。気取ったリズムも最高だし、フレーズの節回しは表情たっぷり。ピリオド・スタイルに慣らされロマンティックすぎると聴こえる耳も少なく無いだろう。オーギュスタン・デュメイが使っている楽譜はヨアヒムの作でグリュミオーも同じだったが、まるで別の曲を聴くようだ。 通販レコードのご案内 《米EPIC盤》US EPIC LC3157 グルミュオー・バウムガルトナー モーツァルト vn協奏曲2・5番  戦後間もないパリ・デビューもモーツァルトの協奏曲。晩年まで愛した作曲家のひとりであるモーツァルトの若き時代の作品を、30代のグリュミオーが覇気のある若々しい音色で颯爽と演奏しています。ハスキルの引き立て役としてわが国では有名ですが、本盤聴くにつけ和蘭フィリップス背負っていたヴァイオリニストであることが判ります。モノラル録音ながら、彼の美音もしっかり捉えています。 1954年10月ウィーン録音、優秀録音、名演。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22006.jpg August 28, 2019 at 01:45PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1084646.html via Amadeusclassics

憑依が払われた禊*松明 シュヴァルツコップ、フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管 ベートーヴェン・交響曲9番「合唱」

“バイロイトの第9”は、演奏の記録ではなく、記録のための演奏でもなかった。  世界一有名なバイロイトの第九です。宇宙のずっと遠くへ放たれた観測衛星ヴォイジャーに載せられたディスクに人類の音楽芸術の最高の演奏として選ばれた録音。1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライヴ録音。通称「バイロイトの第九」この録音に関しては賛否ありますが、個人的には大好きな演奏です。フルトヴェングラーが振ったから…、大戦後初のバイロイト音楽祭だから…、いろいろを考えさせられる演奏ですが、どうであれ芸術ってこういう事を言うんではないでしょうか?  まるで、夏空の花火の様 ― 大輪の花を咲かせて一瞬にして消えてしまう ― この時代の、この演奏者の、この会場がそういう素晴らしい演奏を花開かせ一瞬にして消える。これが、この第九の素晴らしだと考え至りつつあります。夏空の花火が大輪の花を咲かせて、一瞬にして消えてしまう。聴き手も息を詰めて、そのタイミングを見つめている。バイロイトの第九はそういうものに思う。リハーサルを含めて三回の録音が残っているというから、それでも崩壊寸前のクライマックスを選んだのは、ライヴの緊迫を際立たせる演出だったのではないだろうか。  録音こそ誰もが知っている1951年のバイロイト音楽祭の前夜祭でのライヴですが、発売されるまで何年も後です。本来はカラヤン指揮のワルキューレのライヴ録音プロジェクトでマイクセッティングのテストにテープを回していたものでした。それが結果、地球の宝になったのは、発売予定だったカラヤン指揮のワルキューレが第3幕だけの発売で終わったことで実現したものです。レコードは最初、演奏後の拍手もそのままに発売。擬似ステレオ盤が発売された時には最後の拍手はなかった。その後、日本での発売では《足音付き》のコピーが踊った。フルトヴェングラーが指揮台に立つ時の音だと言われた。が、演奏前の挨拶の後の音であるらしい。録音セッションは正式に行われたものでなかったし、実際本番の録音でなく、観客を入れてのリハーサルの演奏も使われている。その音は彫りが深く、各楽器の詳細な音の動きも聞き取れ、独唱は輪郭のしっかりした明瞭さで合唱も歪み感を感じません。レコード発売を目的に録音されるために演奏されたものだったらば、その時点で整音がされていたでしょう。スタジオで録音された演奏で有

高速道路をスーパーカーで飛ばす気分★バルビローリ指揮パリオペラ座管◆メンデルスゾーン・交響曲4番「イタリア」/1番

通販レコードのご案内  ご機嫌なメンデルスゾーン、重厚でありながら軽妙で力のある理想的な演奏。 《仏ダーク・グリーン盤》FR Concert Hall Society M-2235 ジョン・バルビローリ メンデルスゾーン・交響曲4番「イタリア」,1番  第二次世界大戦に従軍。1943年に帰英後、ハレ管弦楽団の音楽監督に就任するが戦前の腕達者の楽団員は戦争から帰ってこなかった。どれほどのオーケストラだったといえども指揮者だけでは何もならない。まずはオーケストラの立て直しからがバルビローリの仕事だった。しかし健全な男性奏者は集まりそうにない。バルビローリが前代未聞の女性楽団員を多く募って戦後の新制ハレ管弦楽団を再開する。「一日16時間の仕事」、「一日1食も珍しくない」といった勤勉ぶりで、技量やアンサンブルは超一流とはいかないがバルビローリ自らが採用したメンバーを含む心あたたまるサウンドは、感興の豊かさ初々しさは段違い。戦後間もない演奏で、演奏者の技量はまだまだながら音楽で復興を応援する気概に魅了される。デヴィッド・ジョセフォヴィッツは、スイスを永住の地としているすぐれた弦楽器奏者でもあって、コンサート・ホール・ソサエティの録音制作総監督の重責も担っている人物。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-12599.jpg August 28, 2019 at 06:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1039719.html via Amadeusclassics

ただただ音符と戯れている★かつて鍵盤の獅子王 ヴィルヘルム・バックハウス ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ12番/18番

通販レコードのご案内  ベートーヴェンを弾く上でピアニストにとって意識せざるを得ない録音。ベートーヴェンを聴く者にとっても最初に選ぶべきレコード。 《米ffss、英プレス最初期ブルーバックED1盤》GB LONDON CS6366 バックハウス ベートーヴェン ピアノ・ソナタ12&18番  大きな広がりを持ったような抒情味表現。この演奏を聴くだけでも、バックハウスは不世出の名ピアニストであったことが分かる。バックハウス晩年のステレオ録音による比類なく美しい名演です。嘗て鍵盤の獅子王と異名を取る日本でとりわけ人気の高いバックハウス。彼のピアノは、演奏に特徴がないのが特徴。老齢に達して彼は、ただただ音符と戯れている。  ベートーヴェンのピアノ・ソナタ初期における新たな後半のスタートを告げる第12番。この曲が作曲された1800年頃から、ベートーヴェンの大胆な創意と発想が、あらゆるジャンルの作品に表れてきます。4つの楽章の中にソナタ形式は一つもありません。第1楽章は変奏曲、第2楽章は短いスケルツォ、続く第3楽章は葬送行進曲で、第4楽章は対照的な生気あふれるロンドという、その画期的な構成に目を見張ります。  Op.31の3曲の中で唯一4楽章制の第18番は、緩徐楽章が一つもなく、全体に溌剌としていることから、『狩』と呼称される楽曲。明るくユーモアも感じる第1楽章、スタッカートやアクセントが特徴的なスケルツォの第2楽章、対照的に優雅なメヌエットの第3楽章、そしてタランテラの激しいリズムが支配する第4楽章。斬新な和音で始まる第1楽章の冒頭は注目です。 これは鑑賞者にも学習者にも、永遠にベートーヴェンのピアノソナタのコンパス。 で、彼のことばの中にこんなのがある。 私は、コンサートの準備に際して、楽譜の研究とともに、何よりも音階練習に集中する。それに加えて、アルペジオの練習、さらにバッハの平均律。これが私のテクニックの基礎である。 私のテクニックに興味をいだく人たちに、『私が頼りにするのは音階練習だ。音階プラス努力だ』と言うと、たいていの人は驚くようだ。 ・・・・・しかし、私は、まじめに努力する音楽学生に手の届かないような、そんな不思議な秘訣など、何も持ってはいない。 ・・・・・もう一度言うが、私のテクニックの基礎は、ただただ音階につきるということを特

完璧と美音★レービン ガリエラ、ボールト指揮フィルハーモニア管 メンデルスゾーン/チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲

エネルギッシュな演奏を堪能できる本物のヴォルトーゾ  希有な才能を持ち、36歳で不遇の死を遂げたヴァイオリニスト、マイケル・レビン(1936年5月2日〜1972年1月19日)は驚嘆すべきテクニックでもってかなりの技巧を要する難曲をバリバリと弾きこなす一方で、独特の美しい音色で聴く者の心を酔わせる情感をも持ち合わせたヴァイオリニストでした。  アメリカ生まれの神童の登場だった。1936年ニューヨーク生まれ。音楽一家に生まれたレビンは幼少よりその才能を開花させました。9歳の時にリサイタルを開きデビューし、12歳でパガニーニの《無伴奏ヴァイオリンのためのカプリース》を録音した。  ニューヨーク・フィルのヴァイオリン奏者の父、ジュリアードのピアノ教師の母の元に生まれたレビンは、早熟の天才として9歳からジュリアード音楽学校で名教師ガラミアンに師事し「瑕疵のない、生まれついての完璧なヴァイオリニスト」と認められた、ただ一人の門人であった。14歳の時にはカーネギー・ホール・デビューを飾り大成功を収めました。早熟なヴィルトゥオーソぶりは少年期のメニューインを彷彿とさせ、細かく繊細なヴィブラートと驚異的な音程の良さ、そして自由自在なボーイングは、ハイフェッツの再来とも言われた技巧とデイヴィッド・オイストラフの甘美な音色を持ち合わせたヴァイオリニストと申せましょう。10代半ばにして米 COLUMBIA に3枚の LP を録音、18歳から6年間にわたり米キャピタル社と専属契約、数々の名演奏を残しています。その音色を聴けば、きっと忘れられないでしょう。 通販レコードのご案内 《仏ピンク盤》FR TRIANON TRX6183 マイケル・レービン メンデルスゾーン/チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲  彼は、ハイフェッツを崇拝していたらしいが、録音からもその完成された演奏技巧を聴きとることができる、本物のヴォルトーゾ。迷いの無い艶のある音色が、天才少年の名を欲しいままにした自信と希望に溢れた圧倒的なテクニックで展開されます。後年精神病にかかったなんて嘘の様。美音とエネルギッシュな演奏が堪能できる1枚です。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-7727.jpg August 27, 2019 at

GB COLUMBIA 33CX1462-3 トーマス・ビーチャム モーツァルト・後宮からの逃走(全曲)

《通販レコードのご案内》 モーツァルトの重要なオペラだが、その割に録音が少ない楽曲 … その中で本盤はLP時代の決定盤と言えるでしょう。 品番 34-7901 商品名 GB COL CX1462-3 ビーチャム モーツァルト・後宮からの逃走(全曲) レコード番号 CX1462-3 演奏者 ルイス・マーシャル   イルゼ・ホルヴェーグ   レオポルド・シモノー   ゲルハルト・ウンガー   ゴットローブ・フリック 作曲家 モーツァルト 指揮者 トマス・ビーチャム オーケストラ ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 録音種別 MONO ジャケット状態 EX レコード状態 M- 製盤国 GB(イギリス)盤 グレード(オペラ) ミディアム 販売レコードのカバー、レーベル写真 レーベル・ワンポイントガイド 《 コロムビア金文字レーベル(Magic Notes Royal Blue Gold Lettering) 》はコロンビアのモノラルレーベルの代表的なレーベル。濃い青色地に金文字がベースとなっており、中央に大きく COLUMBIA の文字が描かれ、上部にトレードマークの音符がある。モノラルの初版レーベル。33CXの1001から1949までの初版に使われている。 RecordLabel DARK BLUE WITH GOLD LETTERING Recording&Weight MONO 2枚組(165g/ 160g) Release&Stamper 2N/1N 1N/1N 通販レコード オーダー番号 34-7901 販売価格 4,000円 (税別) 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 詳細掲載ページ https://ift.tt/2MFm7wC http://img01.otemo-yan.net/usr/r/e/c/recordsound/34-7901.jpg August 27, 2019 at 10:15PM from

徹底した歌いっぷりか精神性を選ぶか★アバド指揮シカゴ響◯マーラー・交響曲第1番《巨人》

通販レコードのご案内  ベルリン・フィルとの方がアバドの解釈は明らかに深まり、確信に満ちている。しかし、シカゴ交響楽団との爽快感はレコードで聞きたい。 《仏ブルーライン、デジタル盤》FR DGG 2532 020 クラウディオ・アバド マーラー・交響曲1番「巨人」  アバドの生き生きとした、マーラーの『巨人』です。マーラーが楽譜に書いた緻密さを余すこと無く表現し尽くそうとする弱音部の緊張のなか、繊細な美しい演奏。そして最終楽章ではパワフル・個性が全開の盛り上がりです。シカゴ交響楽団の余裕のある盛り方や弦楽器の発音がとても魅力的です。全てを美しく歌っているアバドの魅力を強烈に放っている代表盤だから、マーラー嫌いの方にもおすすめできるレコードです。  1981年2月、シカゴ、オーケストラ・ホールで録音。エンジニアは巨匠ギュンター・ヘルマンス。わかりにくいかもしれませんが、1970年代のシャープな音調の中に60年代の DEUTSCHE GRAMMOPHON の音色を少し加えた感じの音質と言えるでしょう。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-7332.jpg August 27, 2019 at 07:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1104268.html via Amadeusclassics

強烈な芸風が作品の意外な魅力を引き出している◉ピアノを弾く詩人☆サンソン・フランソワ ショパン 24の前奏曲集

通販レコードのご案内 本能的、直感的ともいわれ、興に乗ったときの素晴らしさ。 《日本企画盤》JP 東芝音楽工業 AA8047 サンソン・フランソワ ショパン 24の前奏曲集&4つの即興曲集  ピアノを弾く詩人とも評されたフランソワ。彼にもっともフィットしたのがショパンの演奏でした。  演奏は天才フランソワだけに名演、卓越した技量を持ち合わせていたのは隠しようがないところですが、いささかも技巧臭を感じさせることはなく、その演奏は、即興的で自由奔放とさえ言えるものだ。フランソワの特徴は、ムラ気なことであった。気分が乗らないときの演奏は、呂律が回らないほどであり、気分の良し悪しによる演奏の出来栄えの差が大きかった。が、性格的にも非常に古い芸術家タイプの人間であったので、後年程のくずれた感じは無く一曲、一曲に集中力を感じさせます。  テンポの緩急や時として大胆に駆使される猛烈なアッチェレランド、思い切った強弱の変化など、考え得るすべての表現を活用することによって、独特の個性的な演奏を行っている。「デカダンス」という言葉の似合う天才でした。そうした印象が先行しますが、一聴すると自由奔放に弾いているように聴こえる各旋律の端々には、フランス人ピアニストならではの瀟洒な味わいに満ち溢れたフランス風のエスプリ漂う情感が込められており、そのセンス満点の味わい深さには抗し難い魅力に満ち溢れている。自己主張をコントロールして全体を無難に纏めようなどという考えは毛頭なく、強烈な個性でショパンの名曲を、我が曲のように弾きあげていく。  ショパン弾きと称されているピア二ストは数多く存在しているが、その中でも、サンソン・フランソワは最も個性的な解釈を披露したピアニストの一人ではないかと考えられるところだ。稀代のショパン弾きであったルービンシュタインによる演奏のように、安心して楽曲の魅力を満喫することが可能な演奏ではなく、あまりの個性的なアプローチ故に、聴き手によっては好き嫌いが分かれる演奏とも言えなくもないが、本能的、直感的ともいわれ、興に乗ったときの素晴らしさは他に類を見ないもの。  酒・煙草・ジャズをこよなく愛し、不健康な生活の果てに46歳の若さで逝ってしまったフランソワですが、残された録音はまさにお宝の山。フランソワといえばショパンが人気で、現代のショパン演奏からは大きくイレギュ

どこをとっても音響が充実している◉ギレリス、マゼール指揮ニュー・フィルハーモニア管◯チャイコフスキー・ピアノ協奏曲全集

通販レコードのご案内  気持ちの良い音がリスニング・ルームを埋め尽くしてくれます。 《モノクロ切手盤》GB EMI SLS865 ギレリス&マゼール チャイコフスキー・ピアノ協奏曲全集  ギレリスのピアノ演奏は、その内面からくる音楽解釈の深さと卓越した技巧により常に私たちを魅了し続けており、現在でも多くの音楽ファンは楽曲の本質的な演奏をギレリスに求めています。米ロの冷戦の最中、西側登場以前、以後ともに豊富な録音が残されていますが、ギレリス50歳前後、まさに脂の乗り切った絶頂期の録音で若い時から比類ないと云われてきた完璧なテクニック、ピアノを豪快に鳴らしきった明快な音はそのままに、表現は一層深みを増している感じ。永年、いや、これからも筆頭に挙げられ続けていくチャイコフスキーの名盤中の名盤として君臨する。  どこをとっても音響が充実しているという意味では、これ以上の演奏は考えられないというくらい気持ちの良い音がリスニング・ルームを埋め尽くしてくれます。 品番 34-11369 レコード番号 SLS865 作曲家 ピョートル・チャイコフスキー 演奏者 エミール・ギレリス オーケストラ ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 指揮者 ロリン・マゼール 録音種別 STEREO http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-11369.jpg August 27, 2019 at 12:45PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e930225.html via Amadeusclassics

悲運のヒーロー*コンクールの覇者の末路 ヴァン・クライバーン ラインスドルフ指揮ボストン響 ブラームス・ピアノ協奏曲1番

「この若者は、他の人間の2倍の音を持っている」― ウラディーミル・ホロヴィッツ 《仏マルーン・ラベル、ダイナグルーヴ Living Stereo 盤》FR RCA 645 027 ヴァン・クライバーン ブラームス・ピアノ協奏曲  世界中で最も売れたレコードの記録を樹立した、1934年生まれのアメリカのピアニスト、ヴァン・クライバーン。その名を冠したコンクールに辻井伸行さんが優勝したことで、日本でも再び栄光のピアニストとしてのクライバーンに光が当てられています。  時代は東西冷戦のまっただ中、鉄のカーテンの向こうの国で、彼、ハーヴィ・ラヴァン・クライバーンJR.が、ソヴィエトが威信をかけて開催した「第1回チャイコフスキーコンクール」で優勝したのが1958年。コンクールでリヒテルに満点を付けさせた才能の閃きは並外れていたことだろう。ルイジアナの田舎青年が一夜にして国際的スターののしあがる、正にアメリカンドリームの具現。当時23歳だった彼は英雄扱いされた。凱旋パレードに始まり、記念公演・レコーディング・メディア出演 … と過密なスケジュールを強いられる毎日をおくることとなる。ライナー指揮シカゴ交響楽団やオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団など、全米中でもスーパー・オーケストラと共演、レコードが録音された。  クライバーンにとってのデビュー盤となった1958年の記念碑的なチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番にはじまり、フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団、ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団らと共演したベートーヴェンからラフマニノフに至るピアノ協奏曲の数々、お得意のショパン、ブラームス、ドビュッシーなどロマン派のピアノ作品集、アンコール小品集、そして RCA への最後の録音となった1977年のブラームス・アルバムにいたるまで、クライバーンの約20年の間に、20数枚の売れるレコードを録音し、それは「ショービジネスのドル箱スター」と言える20世紀に大きな足跡を残した。  ゴージャス過ぎる大編成オーケストラをバックに、ベートーヴェンもリストもラフマニノフもプロコフィエフも、「作曲者の時代性」は無視され、ほとんど同じ味付けで弾き飛ばされるハレの雰囲気と爽快感。録音時の「アメリカの時代性」そのままの、ビルボードで上位売上げ記録となったのが頷ける。コンク

米国RCAプレス*最高峰の名盤 ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル チャイコフスキー・交響曲第5番

通販レコードのご案内  鉄の意志を持ったクールな音楽が隙のない一定の鼓動を保ちながら聴き手に迫ります。 《米チューリップ 米国RCAプレス盤》US DGG SLPM138 658 ムラヴィンスキー チャイコフスキー・交響曲5番  1938年の常任指揮者就任以来、およそ50年間レニングラード・フィルの常任指揮者として君臨したムラヴィンスキーは絶大なカリスマ性と鋭いセンスで聴衆を虜にしました。このチャイコフスキーの第5番は、1960年に行われたイギリス公演の後、オーストリアの楽友協会ホールで録音された同録音最高峰の名盤です。  1960年の秋、ムラヴィンスキーはレニングラード・フィルを率いてイギリス、フランスをはじめとした7カ国を巡り34回の公演を持ちました。この時、ドイツ・グラモフォン社は、ロンドンとウィーンでチャイコフスキーの後期の交響曲3曲の録音を行っています。  レニングラード・フィルは一糸乱れぬ、まるで 軍隊 のように感ずるでしょう。演奏にはロシア的な泥臭さはなく、冷酷なようでいて19世紀的なロマンティシズムと都会的な洗練さも感じられます。弦楽器、管楽器がユニゾンで動く、チャイコフスキーの悪癖とも言えるところでの、同じ旋律に微妙な違いをつけるなど、楽譜の一音一音に至るまでの細心の配慮は見事です。  しかし、ソ連軍隊と西側先進録音技術の融合の成果は大きい。英DECCAの技術は第二次大戦中に潜水艦ソナー開発の一翼を担った賜物。戦後の動乱でフルトヴェングラーの録音テープをソ連軍隊が持ち帰ったことなどあれども、営利拡大の目標を同じに持てばかの名盤を作り出した。東西、それぞれの秀でたところを活かすと全地球的な平和の象徴になるのですよ。 1960年11月オーストリア、楽友協会ホール、優秀録音、名演、名盤。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-23081.jpg August 27, 2019 at 06:15AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1102905.html via Amadeusclassics

胸のすく音の洪水◉クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・ワルキューレ第一幕・神々の黄昏

通販レコードのご案内 いつもながら滔々とテンポが遅くドイツの幽遠たる森に足を踏み入れるような深き響き。而してパワフルで録音も素晴らしく、ウィーン・フィルの魅力を最高に引き出しているのは当盤であろう。 《英ロンドン盤》GB LONDON X5405-6 フラグスタート&クナッパーツブッシュ&ウィーン・フィル ワーグナー・ワルキューレ第一幕、神々の黄昏からラインの旅立ち、葬送行進曲  1874年11月、61歳のワーグナーは《神々の黄昏》第3幕のスコアを脱稿。ここに彼の芸術の総決算ともいうべき4部作《ニーベルングの指環》全曲がついに完成した。台本制作に着手以来、実に26年後のことである。北欧神話に基づくこの壮大無比の音楽劇は、世界支配の象徴である指環をめぐって繰り広げられる。天界の神々と地下の小人族ニーベルンゲンとの長い抗争を中心に物語が展開するが、ついにはこの2つの世界が共に没落して醜い争いに終止符が打たれ、真に平和な新しい世界 ― 即ち人間の世界の誕生を予告するという、雄大でしかも意味深い結末で締めくくられる。  楽劇《ワルキューレ》は、その《ニーベルングの指環》全4部作中2番目に位置する作品で、タイトルの「ワルキューレ」とは、神々の頭ウォータンと女神エルダとの間に生まれ、空を駆ける馬に乗って、戦死した英雄たちの魂をワルハラ城へ運ぶ役目を与えられた9人の娘達のことである。楽劇は、ウォータン最愛のワルキューレであるブリュンヒルデ、それにウォータンが人間界に儲けたジークムント、ジークリンデの双子兄妹らの誕生から物語が始まる。離れ離れに成っていた兄妹は再会するが、やがて不倫の恋に陥って死を宣告される。一方、兄妹処刑の命を受けたブリュンヒルデは、二人の愛の強さに心を打たれて父の意志に背いてしまう。そして、その罰として、彼女が炎に包まれた岩山の上で眠りに封じ込まれ、神格を奪われる場面までを、この《ワルキューレ》は描いている。《指環》の物語は、この楽劇でいよいよ佳境に入る訳だが、音楽的にみても、これは4部作中最も充実度の高い傑作と言って良い。  幕開きに先立って演奏される第1幕への前奏曲は、冒頭まず低弦に出る「嵐の動機」を中止とした激しい音楽で、音による自然描写の最も優れた一例に数えられる。クライマックスの後、音楽が次第に静まってゆくところで楽劇の幕が開く。 ht

ベテランの味◉ネッロ・サンティ指揮パリ音楽院管◯ヴォルフ=フェラーリ・マドンナの宝石組曲〜管弦楽曲集

通販レコードのご案内 サンティのつぼを押さえた指揮ぶりは、さすがにオペラを知り尽くしたヴェテランならではのものといえましょう。 《英ワイドバンド ED3盤》GB DECCA SXL2177 ネルロ・サンティ ヴォルフ=フェラーリ・管弦楽曲集  レコードのステレオ録音は、英国 DECCA が先頭を走っていた。1958年より始まったステレオ・レコードのカッティングは、世界初のハーフ・スピードカッティング。 この技術は1968年ノイマン SX-68 を導入するまで続けられた。  本盤は初期英デッカSXL2000番台を代表するオーディオファイル盤。 『マドンナの宝石』間奏曲で知られるイタリアのオペラ作曲家ヴォルフ=フェラーリの管弦楽曲集。コメディー・オペラの代表作『スザンナの秘密』序曲、哀愁に持ちた第二幕の間奏曲の他に、民衆の祭り、セレナータ、ナポリの踊りの4曲から成る、ウォルフ=フェラーリ編曲による組曲版。旋律的でわかりやすい彼の作風は、これらのオーケストラ作品からも十分に味わうことができます。  指揮をしている1931年生まれのネルロ・サンティは今も御健在のイタリアの巨匠。定期的に NHK 交響楽団と演奏会に参加しているというから、その実力が徐々に日本でも浸透しつつあるが、ほんの少し前までは、まさしく「知る人ぞ知る」指揮者だった。なんと「マリア・カラスと同じ舞台に立ったこともある」という名実ともにイタリア・オペラ最高の巨匠。  伝統を重視する一方、新風を吹き込む音楽性。彼の指揮姿には信頼が置ける雰囲気が感じられる。巨漢でコンパクトな指揮ぶりながら、イタリア・オペラの聴きどころを、無骨なまでの力強さと繊細な詩情が息もつかせず展開する音作りは、これまでのイメージを一変させられるぐらいの衝撃があった。ステレオ録音。 録音時期:1959年、録音場所:パリ。 歌劇『スザンナの秘密』序曲、歌劇『町の広場』から間奏曲、リトルネッロ 歌劇『愚かな女』序曲、歌劇『4人の気むずかし屋』から前奏曲、間奏曲 組曲『マドンナの宝石』(民衆の祭り、間奏曲、セレナータ、ナポリの踊り) http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22217.jpg August 26, 2019 at 11:30PM fro

GWホワイトエンジェル*マリア・カラスのステレオ録音 プレートル指揮パリ国立歌劇場管 ビゼー・歌劇《カルメン》全曲

通販レコードのご案内  アピールすべきをズバリと堂々と誇らしげに。豪華解説書付き。 《ホワイト・エンジェル、ホワイト・アンド・ゴールド盤》FR VSM CAN140/2F マリア・カラス ビゼー・カルメン(全曲)  気がつけば半世紀ずっと君臨しているのは、流行や風潮に流されやすい世の中でガッツリ伝えたいことだけを強調した演奏だからでしょう。プレートル(92歳)自らも「私は単なる指揮者ではなく解釈者である」と述べていることから伝統的な演奏形式を踏襲しない解釈に関しては評価の分かれるところである。しかし、2016年時点でスクロヴァチェフスキ(92歳)やマリナー(92歳)と共に1920年代に生まれた最高齢現役指揮者の一人であり、その高い独創性と華やかな創造力による比肩のない演奏は一聴に値する。惜しくも2017年1月4日に没、享年92歳で最高齢現役指揮者の記録更新は叶いませんでした。  かねてから手がけていたリヒャルト・シュトラウスのオペラに加え、様々なドイツ音楽との関わりを深め、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーの交響曲を中心に構成されたツィクルスでも伝統的な演奏形式を踏襲しない型破りの解釈だったことでも言える。  プレートルの知名度を挙げるひとつの契機となったマリア・カラスとの共演は、1961年に行われた『パリのマリア・カラス』の録音で、カラス本人がプレートルをお気に入りの指揮者として指名したことに始まる。カラスは歌手としてすでに下り坂にあり、実際にはコンサートツアーにおける13回の共演と18回のオペラでの共演記録しか残っていない。録音としても正式なスタジオ録音としては、ビゼーの『カルメン』全曲と、カラスにとって2回目のスタジオ録音であるプッチーニの『トスカ』全曲、フランス・オペラ・アリア集『パリのマリア・カラス』の3録音しか残されていない。  マリア・カラスの表現は、ヴィブラートもちょっと耳につく感じもあり、とにかくアクは強いです。1964年、マリア・カラスが40歳の時のセッション録音。スカラ座盤に較べると声の威力は減退していて、技術的には完ぺきではないんですけど、音楽が生きていると言うんですかね。それを補ってあまりあるドラマティックな表現力はやはり魅力的です。なんと言ってもプレートル指揮パリ国立歌劇場管弦楽団の音色にラテン的な明晰さがあふれているのが

然るに!見よ、ティボーは弾き続けたのである◉熊本人が目を見張った 実際に聞いてみたかったとされる演奏家を当時の音で聴く。

愛奏したストラディヴァリウスも彼と命運をともにしたので、今では夢まぼろし。伝説を知るほどにティボーの音に接したくなる。  昭和11年6月。九州中部のささやかな城下町に、時ならぬ大看板が立った。ヴァイオリンの巨匠・ティボー来る!  第一級演奏家の来朝は中央でもまれであった当時、地方都市でいながらにティボーが聞けるとは、望外の好運である。すでにビクターの赤盤で彼の魅力に取り憑かれていた私は、文字通り 雀躍 ( じゃくやく ) した。  ここでぜひとも、当夜の演奏会場について触れておかねばならぬ。地方都市のホールの貧相さは今も大して変りはないが、そのおりの会場は、なんと、町の歌舞伎小屋であった。引き幕に両花道、階上階下総タタミ敷という、まことに大時代の日本建築。ここで西欧一流の演奏技術を聞こうというのだから、およそ和洋折衷を絵にかいたようなもの。花のパリから遠来の巨匠に対して気恥ずかしいことおびただしかったが、それでも、まさかあれほどの 椿事 ( ちんじ ) が突発しようとはつゆ知らず、押し寄せた聴衆で会場はたちまち満員となった。  さて、いよいよティボーの登場である。曲目はヴィタリーのシャコンヌ、モーツァルトのトルコ協奏曲、ラロのスペイン交響曲と、望みうる最上のプログラムだ。鳴りわたるストラディヴァリ。G弦の雄渾、E弦の洗練、満場ただひたすらに、ティボーの醸し出す古典の美酒に酔いしれた。  驚天動地の大椿事は、まさにこの陶酔のさなかに起った。プログラムは進んで、モーツァルトのアダジオに入ったあたりでもあったろうか。水を打ったような会場に、異様な雑音が流れこみ始めた。遠雷のごとき太鼓の轟きと、多人数の喚声である。場外の道路のかなたから、その物音は起った。はじめは微かに、しかし確実に音量を増して、クレッシェンドに近づいてくる。ハテ、と小首をかしげた瞬間、私はその雑音の正体に気付いて、思わずあっとなった。  この町は、加藤清正の昔より、人も知る日蓮宗総本山の 巨刹 ( きょさつ ) を有している。その宗門の行事に、雨乞いというものがある。夏季、旱天ともなれば、大勢の僧侶信徒が集結して慈雨を祈願し、一団となって市中を行進する。手に手に団扇太鼓を打ち鳴らし、高らかに南無妙法蓮華経を合唱しながら町々を練り歩くのである。思うに、その年当地は空梅雨であったらしい。いま会場

GB COLUMBIA 33CX1828 ジュリアード弦楽四重奏団 モーツァルト・弦楽四重奏曲集 VOL.3

《通販レコードのご案内》 録音の良さもあって、松脂がぶっ飛んできます。 品番 34-7223 商品名 GB COL CX1828 ジュリアードSQ モーツァルト・弦楽四重奏VOL.3 レコード番号 CX1828 演奏者 ジュリアードSQ 作曲家 モーツァルト 録音種別 STEREO ジャケット状態 EX レコード状態 EX 製盤国 GB(イギリス)盤 グレード(室内楽) レギュラー 販売レコードのカバー、レーベル写真 レーベル・ワンポイントガイド 《 マジック・ノーツ・セミサークル 》は、赤の地に上半分の半円の中に蓄音機とニッパー君の絵が入るかわりに、半円の上部には「COLUMBIA」の文字が入っているため、簡単に見分けが付く。蓄音機とニッパー君の絵が入るデザインを、「半円(セミサークル)ニッパー( "LARGE DOG IN SEMI-CIRCLE" )」と呼びます。レコード番号では、SAX2252と2532、そして2540以降のまでは、これがオリジナルであると考えられています。それ以降のレーベル・デザインは、EMIの「スタンプニッパー」とほぼ同じであるが、ニッパー犬の代わりに、音符が印刷されている後期のレーベルになる。番号後期になるとレコード盤のプレス精度も高品質化していますために、このレーベルの音質上の特色は、デッカの鮮烈なサウンドに比べ、聴く者を包み込むような、音場感豊かな上品なサウンドにあります。 RecordLabel "MAGIC NOTES IN SEMI CIRCLE"WITH BLACK LETTERING Recording&Weight MONO(180g) Release&Stamper 1962 1N/1N 通販レコード オーダー番号 34-7223 販売価格 2,800円 (税別) 詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 詳細掲載ページ https://ift.tt/2ZhOwQ5 http

奥行き感のあるアナログを堪能★メータ指揮ロサンゼルス・フィル リヒャルト・シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき

通販レコードのご案内  カラヤンの音楽は一言で言えば『インターナショナル』と言うことだ。 《英ワイドバンド ED3盤[オリジナル]》GB DECCA SXL6379 ズービン・メータ R.シュトラウス・ツァラトゥストラはかく語りき  若き日のメータならではの、勢いのある芸風が堪らない、LP発売当時、レコード・アカデミー賞を受賞して大いに話題になったアルバムです。 「カラヤンの音楽は一言で言えば『インターナショナル』と言うことだ」と論評した許光俊の言葉は、こと《ツァラトゥストラはかく語りき》ではメータが無類に素晴らしい。リヒャルト・シュトラウスとなるとウィーン・フィルを巡って交錯したカラヤンにしてみれば、こだわりや民族臭を打ち消すことに徹せなかったのだろう。  まず本盤を選んだ理由は、英 DECCA 社の製作陣と録音場所に有ります。南カリフォルニア大学のルイス・ホールで、カルーショーの残党レイ・ミンシャル&ジェームス・ロックが当時スターの階段を上っていたインド人メータを起用して入れた名曲選ということで、名前を聞いただけで良い音がする予感がします。 ダイナミックな迫力、ティンパニのクリアな轟き、躍動的なリズム、艶っぽい響き。盛り上がりが一段落してやや静かな雰囲気に流れていくはずの部分でのクレシェンドなどなど、メータの新しい解釈かと思ったほどです。それは録音が良いから、全体が透けて聴こえるのです。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-17019.jpg August 26, 2019 at 12:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1086918.html via Amadeusclassics

1911年初発のSP盤◉ウィルヘルム・バックハウス◯ショパン・ワルツ第11番変ト長調、遺作ホ短調

通販レコードのご案内   “鍵盤の獅子王”と異名をとったバックハウスのピアノには甘さがない。しかしそこには味わいがあり、心に沁みるような語りかけを持っている。 《初回発売、片面盤》【SP盤】GB HMV 5543 Wilhelm Backhaus Waltz  収録曲は、ショパン作曲の2曲のワルツ。1911年7月13日録音。  ワルツ第11番変ト長調は、小犬のワルツと並んで最も短い小品。中間部のハーモニーの美しさが最大の聴き所で夢見心地の優美な旋律で聴く者の胸に迫ります。後半は遺作ホ短調。序奏はショパンのワルツの中では高度な演奏技術を求め、ホ長調で始まる中間部は甘美かつ優美であり、束の間の心地よい夢から華麗な終結部に至る、観賞用ワルツの極めつけ。  ヴィルヘルム・バックハウス(1884年3月26日~1969年7月5日)はドイツのピアニストで、後年にスイスに移住しスイス国籍を取得している。バックハウスの師匠はオイゲン・ダルベールなのだが、ダルベールはフランツ・リストの門下生であり、リストの師匠はツェルニーである。そして、ツェルニーの師匠はベートーヴェン本人。故にバックハウスはベートーヴェンの直系の弟子とされる。ただし、直系と入ってもバックハウスの演奏スタイルは、直接の師であるダルベールとは異なるので、音楽に対する姿勢をベートーヴェンから受け継いでいると捉えるのがいいだろう。  バックハウスの初録音は1908年、EMI へのものだった。当時24歳のバックハウスはすでにベルリンやロンドンで大変な名声を博していた。1912年、バックハウスはニューヨークでウォルター・ダムロッシュ指揮、ニューヨーク交響楽団の演奏でベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を演奏しているが、この時の絶賛の批評が熱狂的だ。 「彼の演奏スタイルは全く非凡で彼のアピアランスはまさにオリンポスの山から降り立った気高き神に似たものがあった」 「彼のテクニックは神業である。バックハウスはアントン・ルビンシュテイン、フランツ・リスト及びイグナツ・ヤン・パデレフスキーの世界3大ピアニスト打って一丸としたようなピアニストである」  このショパンは、“鍵盤の獅子王”と異名を得ていた若い当時の録音。晩年の演奏はLPレコードで名盤とされるものが多くあり、演奏スタイルは良く認識されているものですが、若

20世紀の遺産*オペラ入門の第一歩に フィッシャー=ディースカウ、カラヤン指揮ベルリン・フィル ワーグナー・ラインの黄金

通販レコードのご案内  牧歌的な部分から迫力ある部分まで表現の幅が広く、リズムも引き締まっています。 《独 MADE IN GERMANY チューリップ盤[オリジナル]》DE DGG 104 966/68 カラヤン ワーグナー・ラインの黄金(全曲)  弦楽器のクリアネスと胸のすくような金管の咆哮はカラヤンとベルリン・フィルが成し得た最高の20世紀の遺産として、真っ先に挙げねばならない録音であろう。カラヤンによって妥協なく選ばれた粒よりのキャストも豪華かつ強力。ステュアート、ヴィッカース、デルネシュ、シュトルツェなど名だたるワーグナー歌手たちの名唱はもちろん、ラインの黄金におけるディースカウのヴォータン役はカラヤンならではの慧眼にうならされる見事な人選と云えるでしょう。ショルティ盤と比較しての唯一の弱みはキャストに統一性がないことであるが、ラインの黄金を単独で鑑賞するなら第一に推す。  オペラの中でシンフォニックなリングの録音で最もオーケストラが雄弁なのがこの演奏。カラヤンの音響設計の巧みさはみごとなもので、単にライトモティーフを浮き彫りにすることに終始することなく、常に耽美的なまでの美感を呈することに成功、壮大な迫力から繊細をきわめた弱音まで、その表現能力の幅広さはさすがカラヤン&ベルリン・フィル。流麗でありながら男性的でもあり、この曲の示す情景を一分の隙もなく再現する。純音楽的にとらえ完成させていながら、映画音楽のようなスペクタクルにも欠けていない。室内楽のようなリングだと言われる理由がそこに有る。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-12167.jpg August 26, 2019 at 04:30AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1083758.html via Amadeusclassics