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3月, 2019の投稿を表示しています

GWホワイトエンジェル★マリア・カラスのステレオ録音◉プレートル指揮パリ管 プッチーニ:歌劇《トスカ》全曲

アピールすべきをズバリと堂々と誇らしげに。 気がつけば半世紀ずっと君臨しているのは、流行や風潮に流されやすい世の中でガッツリ伝えたいことだけを強調した演奏だからでしょう。プレートル(90歳)自らも「私は単なる指揮者ではなく解釈者である」と述べていることから伝統的な演奏形式を踏襲しない解釈に関しては評価の分かれるところである。しかし、2014年時点でスクロヴァチェフスキ(91歳)やマリナー(90歳)と共に1920年代に生まれた最高齢現役指揮者の一人であり、その高い独創性と華やかな創造力による比肩のない演奏は一聴に値する。 かねてから手がけていたリヒャルト・シュトラウスのオペラに加え、様々なドイツ音楽との関わりを深め、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーの交響曲を中心に構成されたツィクルスでも伝統的な演奏形式を踏襲しない型破りの解釈だったことでも言える。 プレートルの知名度を挙げるひとつの契機となったマリア・カラスとの共演は、1961年に行われた『パリのマリア・カラス』の録音で、カラス本人がプレートルをお気に入りの指揮者として指名したことに始まる。カラスは歌手としてすでに下り坂にあり、実際にはコンサートツアーにおける13回の共演と18回のオペラでの共演記録しか残っていない。録音としても正式なスタジオ録音としては、ビゼーの『カルメン』全曲と、カラスにとって2回目のスタジオ録音であるプッチーニの『トスカ』全曲、フランス・オペラ・アリア集『パリのマリア・カラス』の3録音しか残されていない。 マリア・カラスの表現は、ビブラートもちょっと耳につく感じもあり、とにかくアクは強いです。技術的には完ぺきではないんですけど、音楽が生きていると言うんですかね。なんと言ってもプレートル/パリ国立歌劇場o.の音色にラテン的な明晰さがあふれているのがいいですね。しかも軽妙なリズムで覇気があります。非常に快活で生き生きしてるのです。旋律ものびのびと歌ってます。ホルンの軽い音色にかかるヴィブラート、これがまたフランス的で粋ですね。なかなかこの生命力はいいですね。 生命感と強い説得力がある録音が気がつけば半生記経過しようとしている。録音1964年12月。 【オペラ】 ☆アナログレコード/通販レコード☆ 作曲/曲目 プッチーニ: 歌劇《トスカ》

次回の昭和の名演奏の鑑賞会は、4月28日に開催します。◉第66回蓄音機を楽しむ会のご案内

(ご案内) 期日 平成31年4月28日(第4日曜) P.M. 1:30〜 場所 熊本市中央区細工町 五福公民館 2F 平成版・名曲新百選選定第12回  五福公民館に場所を移して、やがて6年目を迎えます。熊本市立博物館で例会を行っていた時に活用してきた、大矢野百選。その77枚のレコードを毎月の例会「第2部」で順次、全てのレコードの両面を、レコードのコンディションの確認も含めて聴き返していきます。  平成が終わり、新しい元号で呼ばれる頃には、大矢野さんが遺された「名曲百選」を基にして、平成の次の時代に受け継ぎたい「名曲新百選」を選びあげたい。そのための第12回選定会です。当時のことを知らない方でも、歌詞や、メロディーから感じるものを基準にした聞き方で選定に加わってください。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/%E5%90%8D%E6%9B%B2%E6%96%B0%E7%99%BE%E9%81%B8.jpg March 31, 2019 at 04:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1093270.html via Amadeusclassics

名曲名盤縁起 ハイドンがいたずら心で書いた“びっくり交響曲” ハイドン〜交響曲第94番《驚愕》より第2楽章

パパ・ハイドン誕生 ― 1732年3月31日 “交響曲の父”と呼ばれるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンが、“パパ・ハイドン”と呼ばれて慕われるのは、彼が心の広い人間だったからだ。「自分より才能が上」と人に語ったモーツァルトからは、作品を献呈されるほど敬愛された。ベートーヴェンに対して、「やがてヨーロッパ最大の作曲家のひとりとなるでしょう」と称賛を惜しまなかったのも、並外れて謙虚で優しい人柄ゆえだった。  交響曲だけでも100曲以上書くほど勤勉なハイドンは、湯守すとでもあった。笑ってしまう音楽もたくさん残しているが、いたずら心を起こして書いた名曲がある。「驚愕」の副題のある94番目の交響曲だ。どこかおかしみを湛えた主題が繰り返された後、突然、トゥッティ(総奏)のfffで、ドーンと一発。居眠りをしていた聴衆も、「びっくりした!」と飛び起きるという次第。緩徐楽章なのにティンパニが活躍するので、「ティンパニの打撃付き」とも呼ばれている。 ハイドンは生涯に108曲の交響曲を作り《驚愕》は94番目。自筆楽譜は、西ドイツのチュービンゲン大学とワシントンの国会図書館に分けられ、なお脱落している部分は未発見。  この曲に関する有名なエピソードの真偽のほどは、わかっておりません。新作の初演に居眠りをする聴衆に腹を立てたハイドンが、わざと第2楽章を最弱奏に導いておいてから、強烈な打撃音で眠りについた聴衆を驚かそうとした、という話です。  確かに当時は、これで充分びっくりさせることはできたでしょう。しかし現代では、とてもこんな音ぐらいではびっくりどころか、かえって気持ち良くなって眠りたくなるくらいです。現代オーケストラで使われる最強音を、もしハイドン当時の眠れる聴衆が耳にしたら、びっくりするのを通り越して腰を抜かしてしまうに違いありません。刺激の強い音に慣れた耳には、其れ相応の強い音でなければ、効果はあがらないのです。こういう演奏における時代性といったものは、音量ばかりでなく、速度にも、音色にも当然現れてきます。  マーラーの弟子で、モーツァルトの演奏にかけては神格化されていた指揮者ブルーノー・ワルターは、いつもこう言っていたそうです。 “モーツァルトの演奏では、絶対に開放弦を使ってはならない!”  ヴァイオリンの糸は、下から、イ、ニ、イ、ホと調弦されていますが、ニ長調

エレガントでエスプリが効いたハーモニー★喜びのための音楽 ドラティ指揮ロンドン響 仏蘭西序曲集

街中でカフェーを開こうかというお店のすてきな音楽で演出を ― 豪華見開きジャケ表紙を飾るジャン・コクトーの名画がすべてを物語るフランスもの。 《蘭 レッド・ラベル白文字盤》NL PHILIPS 838 434LY ドラティ 仏蘭西序曲集  ジャン・フランセのモットーは、「喜びのための音楽」を作り上げることでした。エレガントでエスプリが効いたハーモニー、極めて明晰な音楽の響きが魅力で、音楽のユーモア、優雅さと皮肉がうまくちりばめられた、独自の世界が広がります。  レパートリーは広く、ハイドンからメシアンまであらゆる時代の音楽をこなした。とくにバレエ音楽が得意で、ストラヴィンスキーの三大バレエは評価が高い。詳しいことは分らないが、基本に忠実でドラマティックな演奏をする指揮者アンタル・ドラティ。ドラティは「オーケストラ・ビルダー」と呼ばれるほど、低迷したオーケストラ、解散しかけているオーケストラを復活させてきた辣腕指揮者で、そうしたオーケストラとの録音も多く残しました。メンバーが自信を取り戻し、生き生きと演奏している様子がオーケストラの響きから伝わるようで、その演奏は奇をてらわない、スタンダードで手堅い音の作り方は実に見事です。  ドラティはハンガリー出身の指揮者。カラヤンより2つ年上の1906年に生まれ、亡くなったのは1988年ですから、カラヤンと同じ時期に生まれ、同じ時期に亡くなっています。正確なリズム、テンポを必要以上に揺らさない、濃厚な合奏と金管楽器の処理の上手さで整然とした響きを実現させる技量と、自身の主張を明確に伝達したうえでオーケストラの持ち味を最大限引き出していることで、カラヤンとドラティの共通点は数々あり、レコード録音でオーケストラの魅力を伝えると共に未知の楽曲の紹介にも積極的で、後期バロックから戦争前後の近代音楽までをレパートリーとしているなど、時代が求めていたことに応えた指揮者だったのではないでしょうか。  このレコードは、米マーキュリー盤のタイトルは『パリ 1913-1938(米MERCURY SR90435)』でした。アルバム・タイトル通り、20世紀初頭、世界大戦直前の近代フランス音楽集です。20世紀のフランス・クラシック音楽と言えばクロード・ドビュッシーが筆頭でしょうけれども、彼はパリ市内が砲撃に晒されている最中にアパートの一室で亡

今日の午後は県立劇場へ 第19回 お花見コンサート〜東日本大震災・熊本地震復興チャリティコンサート ご案内

第19回 お花見コンサート(東日本大震災・熊本地震復興チャリティコンサート) 開催日 2018年3月31日(日) 開催時間 開場 13:30、開演 14:00〜終演 16:10 会場 熊本県立劇場コンサートホール 入場料 入場無料※チケットがなくても入場できます http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/19ohanami.png March 31, 2019 at 05:30AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1093243.html via Amadeusclassics

オペラ入門の第一歩に キング、ニルソン、ホッター、ショルティ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・ワルキューレ

録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達している。  指環は人類史の一時代が没落してゆく、その発端、その過程、その結末を描いた物語だという人が居ます。そしてワーグナーは指環によって、愛を失い、権力と富のみを追い求める19世紀の資本主義社会を批判したわけですが、その批判は21世紀の現代にもピッタリ当てはまります。世界没落の発端は自然収奪・破壊にあるという、毎日新聞紙上を賑せているテーマをワーグナーは19世紀に警笛を鳴らし、そこには贈収賄・企業不祥事・偽造・捏造等々が進捗しない背景にあり、最近では公約違反で話題沸騰の代表選挙で忙しい権力闘争中の某政党はこの指輪のストーリーを自らのシナリオとして描いているようです。人間の欲望は何時の世も変らない、とワーグナーがワルハラ城から見下ろしているかもしれない。  クナッパーツブッシュで全4部作録音を企てた目論見は空中分解。大指揮者から視野を変えて、ショルティで開始した録音は、《ラインの黄金》、《ジークフリート》、《神々の黄昏》と来て、最大の目玉《ワルキューレ》に至るまで足かけ8年の歳月を費やしてデッカによってスタジオ制作された。ワーグナー歌手に事欠かなかった時代だったが、過ぎ行く年月は統べなく歌手を同じくするのは至難なことだ。キャスティングの面でも紆余曲折あり、フリッカにヴァルナイを頼んだが断られてルードヴィヒに頼んだとか。わたし個人的にはジークフリートでのサザランドは全四部作中でも良く楽しんでいる箇所。  重要な役どころながら、第一幕だけのジェームズ・キングと、レジーヌ・クレスパンの恋人たちの場面は自然な雰囲気が出ている。この録音、ジェームズ・キングが神経質になっていたので、カルショーはトリックを仕掛ける。カルショーは録音を終えると一旦告げる。明日、続きを録音するためだからとでもリハーサルをさせたのか、楽譜を見ないで二人に歌わせたら、それがリラックスしたものになった。この時、録音テープはまだ回っていたのだ。だまし討ちだったかもしれないが、功を奏した。歌手の出入りがワルキューレは最も頻繁。カルショーの采配は見事だ。 通販レコードのご案内 《英 ダーク・パープル・ラベル銀文字盤》GB DECCA MET312-6ショルティ ワーグナー・ワルキューレ  8年間のノウハウは、シリーズ中で最高の自然な雰囲気を生み出している

彫りが深く豊かな歌に溢れた演奏と透明感がある録音★ジュリーニ指揮フィルハーモニア管 ドヴォルザーク・新世界より、謝肉祭

通販レコードのご案内  端正で引き締まった演奏、のびやかな歌の中に爽やかさも感じられる名演。 《英ロイヤル・ブルー金文字盤》GB COLUMBIA CX1759 カルロ・マリア・ジュリーニ ドヴォルザーク・交響曲9番「新世界より」  カルロ・マリア・ジュリーニ(1914〜2005)はイタリアのヴァレッタ生まれ、聖チェチーリア音楽院でヴァイオリン・ヴィオラ・作曲を学ぶ。1934年、同音楽院管弦楽団のヴィオラ奏者となり、フルトヴェングラー、ワルター、デ・サバタらの指揮のもとで演奏する。歌に溢れながら気品があり、官能に溺れすぎずいやらしくならないところはジュリーニの真骨頂でしょう。  英EMIのプロデューサー、ウォルター・レッグは1954年に目をかけていたカラヤンがベルリンに去ると、すぐさま当時実力に見合ったポストに恵まれなかったクレンペラーに白羽の矢を立て、この巨匠による最良の演奏記録を残すことを開始した。レッグが EMI を去る1963年まで夥しい数の 正に基準となるようなレコード がレッグ&クレンペラー・フィルハーモニアによって生み出された ― と同時に39歳で名門ミラノ・スカラ座の音楽監督に就任していた カルロ・マリア・ジュリーニ にも密かに目を付けていた。  レッグとジュリーニの出会いは、まさに基準となるようなオペラ作りからスタートしたと言っても過言でない。その証左として、クレンペラー盤に先んじる形で、モーツァルトの「フィガロの結婚」&「ドン・ジョバンニ」等々の英コロンビアを代表する名盤が、世に送り出された。本盤はその勢いと余力でレッグ&ジュリーニ・フィルハーモニア管が作り出した名盤と云えると思います。ジュリーニのこの後の活躍が本盤からハッキリ窺えます。イギリス・オリジナル盤、ステレオ録音。ウォルター・レッグの製作。「新世界より」は3回のスタジオ録音があり、本盤が第1回目。オリジナル版で、カバーは表も裏も、「新世界交響曲」と強調されていますが、レーベル面のプリントは「交響曲第5番ホ短調」になっています。1961年1月18日〜27日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音。優秀録音、名演、名盤。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-19619.jpg March 30, 2019

名曲名盤縁起 降る雨に濡れる若者のメランコリーを描いた名作 ドビュッシー〜歌曲《巷に雨の降るごとく》

フランスの詩人ヴェルレーヌ誕生 ― 1844年3月30日  名歌曲が生まれる源泉は、作曲家の創作意欲をかきたてる優れた詩にある。19世紀以降、ドイツにもシューベルトなどに名歌を書かせたゲーテなどの詩人たちがいたが、フランスはまさに大詩人の宝庫であった。今日が誕生日のポール・マリー・ヴェルレーヌ(1844〜1896)も歌曲に創作に貢献した一人だ。彼の詩をもとにフォーレ、ラヴェルがかなりの歌を書いたが、ドビュッシー作品が最も知られている。  フランス語歌曲集の代表作にも挙げられる《忘れられた小唄》(1888年完成)は、ヴェルレーヌの詩集『言葉なき恋歌』のなかの詩による6つの歌曲で、《牧神の午後への前奏曲》で印象主義音楽の確立を高らかに告げたドビュッシー初期の代表作の一つ。その第2曲「巷に雨の降るごとく」は、堀口大學の名訳で日本人にも愛された名作だ。ピアノによるしとしとと降る雨の描写を背景に、若者のメランコリーがうたわれる。 巷に雨の降るごとく われの心に涙ふる。 かくも心ににじみ入る この悲しみは何やらん? やるせなき心のために おお、雨の歌よ! やさしき雨の響きは 地上にも屋上にも! 消えも入りなん心の奥に ゆえなきに雨は涙す。 何事ぞ! 裏切りもなきにあらずや? この喪そのゆえの知られず。 ゆえしれぬかなしみぞ げにこよなくも堪えがたし。 恋もなく恨みもなきに わが心かくもかなし。 http://ifttt.com/images/no_image_card.png March 30, 2019 at 08:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1029185.html via Amadeusclassics

鶴屋百貨店での熊本地震復興を応援する蓄音機と高級オーディオで昭和の名演奏を鑑賞する会のご案内

(催しのご案内)  次回は、6月30日の開催で準備中です。「ピーターと狼」や、「真夏の夜の夢」。昭和のスターが日本語で物語った名盤を楽しみます。  原則第5日曜日のある月の開催として熊本地震復興を応援していますが、3月31日に会場に予約がはいったので、時間変更ができないかと鶴屋の担当、尾田さんから水曜日午後に会長あて連絡があり、木曜日夕方に、「 3月31日は開催しない 」ことを確認しました。 使用蓄音機は昭和2年から3年間だけ製造された英国HMV 157型 蓄音機  1924年に開発された電気式録音に本格的に対応するため、米ビクター社につづいて、’27年に No.5A サウンドボックス付きの一連のエクスポーネンシャル・リエントラントホーンのシリーズが作られた。その中で最も小型の機種。 ニッケルメッキのトーンアーム、No.5A サウンドボックス、12インチターンテーブル、2本ゼンマイの32型モーター。この一連のシリーズには、全てにオートリリースとオートストッパーが付いている。亜鉛板のホーンは、水平に2分割して折れ曲がり、下方から開口部に至るリエントラント型。開口部は 390×500mm で面積は 1,950c㎡。キャビネットはマホガニー材。英国製。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/HMV157tsuruya.png March 30, 2019 at 04:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1093266.html via Amadeusclassics

音楽の深まりと高まり◆存在感が圧倒的 グレン・グールド J.S.バッハ・平均律クラヴィーア曲集2巻 BWV854〜861

通販レコードのご案内 前奏曲とフーガの変幻自在なグールド的バッハのめくるめく世界が展開される。 《英ウォーキング・アイ盤》GB CBS SBRG72337 グレン・グールド バッハ・平均律クラヴィーア曲集2巻  グレン・グールドが米CBSと録音契約、1957年から録音開始した一連のバッハは秀逸で、聴き返す度に抗し難い魅力に引き込まれてしまいます。グールドの類まれなる才能を感じさせる圧倒的な名演だ。グールドによるバッハのピアノ曲の演奏は、オーソドックスな演奏とは到底言い難い超個性的な演奏と言えるところであるが、本盤のパルティータの演奏は、グールドの類稀なる個性と芸術性が十二分に発揮された素晴らしい名演と高く評価したい。  グールド以前のバッハ演奏と比べても、グールド他界後も、幾多の高名なピアニストが登場しようともグールドを過去に押しやるようなピアニストは現れていないと思えるぐらい異色のキャラが光る演奏は、何十回、何百回、レコード盤に針を下ろそうとも、そこには気持ちの良い緊張が生まれてきます。  バッハのゴルトベルク変奏曲の大ヒットによって一躍その名を高めることになったこともあってか、バッハはグールドにとって常に特別な存在であり続けました。その独特な解釈は、粒立ちのはっきりとした音と、思索的な深まりを感じさせる音を使い分けた見事なもので、グノーのアヴェ・マリアに使われておなじみとなった美しい前奏曲で開始される「平均律クラヴィーア曲集」でも、そうした特性がよく活かされており、48の前奏曲とフーガの組み合わせから浮かび上がる音楽の深まりと高まり、存在感が圧倒的です。  LPレコードで4枚。1962年から1971年にかけて6回のニューヨークの30丁目スタジオと、トロントのイートン・オーディトリアムでのセッションで録音。最終的に第1巻、第2巻通しで聴いて統一感を持たせる調整は行われてセット発売もされましたが、第1巻の後半第9曲から第16曲を演奏した本盤は、48の前奏曲とフーガの組み合わせで構成された「平均律クラヴィーア曲集」でも、独立した味わいで鑑賞できる。  侘びた風情の、落ち着いたプレリュードで始まる。初めて訪れた街を旅しているのに、前にも見たような懐かしい雰囲気に浸っていると、古いグレゴリオ聖歌が聞こえてくる第9曲。続く第10曲は、イタリア人の恋人たちがおし

聴衆の盛大な拍手に激怒◉オットー・クレンペラー ワーグナー・ローエングリン抜粋

フィルハーモニアの録音が立派なのは当たり前。 レコードをつくるために優秀な演奏者を集めたわけではないからと妥協することなく前奏曲から立派な鳴らしっぷりにオーケストラの名前を改めて確認してしまう。そして聴衆の態度にもクレンペラーは妥協したくなかった。 有名な『ローエングリンの名乗り』の後、観客が延々と拍手したため、クレンペラーが激怒。指揮をやめてしまったみたいです。 観客とクレンペラーと劇場側のやりとりが数分続きます。やがて演奏再開。 しかし観客は『ローエングリンの名乗り』のアンコールを要求していたようですが、そこは頑固者クレンペラーは、ローエングリンが歌い終わったところから演奏を再開しました。 品番 34-17985 商品名 HU HUNG LPX12436 オットー・クレンペラー ワーグナー・ローエングリン レコード番号 LPX12436 演奏者 ジェルジ・ロションツィ    ヨゼフ・シマンディ   マグダ・リゴー   ラズロ・ヤンボル   エラ・ネーメティ   シャーンドル・レメーニ 作曲家 リヒャルト・ワーグナー 指揮者 オットー・クレンペラー オーケストラ ハンガリー国立歌劇場管弦楽団 録音種別 MONO ジャケット状態 M- レコード状態 EX 製盤国 HU(ハンガリー)盤 カルテ(オペラ) YELLOW WITH BLACK LETTERING、MONO (130g)、Release 1982 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-17985.jpg March 30, 2019 at 10:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e896649.html via Amadeusclassics

第19回 お花見コンサート〜東日本大震災・熊本地震復興チャリティコンサート ご案内

第19回 お花見コンサート(東日本大震災・熊本地震復興チャリティコンサート) 開催日 2018年3月31日(日) 開催時間 開場 13:30、開演 14:00〜終演 16:10 会場 熊本県立劇場コンサートホール 入場料 入場無料※チケットがなくても入場できます http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/19ohanami.png March 30, 2019 at 07:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1092959.html via Amadeusclassics

名指揮者で作曲家でピアニストとして◉バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル ラヴェル、ショスタコーヴィチ・ピアノ協奏曲

通販レコードのご案内 優れたピアニストでもあったバーンスタインを証明する稀有な盤。 《米6EYESグレイ オリジナル盤》US COLUMBIA MS6043 バーンスタイン ショスタコーヴィチ・ピアノ協奏曲2番/ラヴェル・ピアノ協奏曲  広大で深く、説得力あふれるバーンスタイン渾身のロシア物。壮年期のバーンスタインの特色である速いテンポによる演奏ですが、音楽が散漫になる事は全く無く、内容は濃密で、劇的な求心力と推進力を兼ね備えています。  バーンスタインの演奏の魅力は何と云っても作品への強い感情移入とその説得力にある思う。作品への共感に満ちた指揮が、奏者や聴き手を一体感へと導いていくような感じ。ニューヨークフィルも、バーンスタインの指示に全身全霊を傾けての力演を展開しています。  本盤も低音パートの強靱な推進力に支えられた快演であり、感動的なフィナーレになだれ込みます。バーンスタインとニューヨークフィルという大きな二つの個性が結ばれ、完全にひとつになったからこそなしえた演奏であり、間違いなくバーンスタインの最高峰の演奏であるといえるでしょう。  録音もワルター盤同様、米コロムビアの技術の結晶が実を結び素晴らしい。本盤は、優れたピアニストでもあったバーンスタインを証明する稀有な盤。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22495.jpg March 30, 2019 at 04:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1093229.html via Amadeusclassics

可憐で魅力的な毒婦*トーマス・ビーチャム ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス ニコライ・ゲッダ ビゼー・カルメン

通販レコードのご案内  キャリア絶頂期のビクトリア・デ・ロス・アンヘレスは官能的ながら可憐さも併せ持つ魅力的なカルメン。 《英ラージドッグ・セミサークル盤》GB EMI ASD590 トーマス・ビーチャム ビゼー・カルメン(ハイライト)  当時キャリアの絶頂期にあったビクトリア・デ・ロス・アンヘレスの官能的で繊細なカルメン役がなんとも魅力的で、これならば生真面目なドン・ホセ ― ハマリ役のニコライ・ゲッダが手玉に取られるのも十分に納得できるという味の濃さ。ビーチャムの指揮も起伏に富み、山あり谷ありのドラマの面白さを堪能させてくれます。  エルネスト・ギローによるオーケストラ伴奏レツィタティーヴォが印象的な、往年の『カルメン』が楽しめる演奏。マリア・カラスの毒婦っぷりとはまた違った表現で、こちらの上品なカルメンが好きな人も多いと思います。名演奏・名盤です。 1958~1959年パリ、サル・ワグラム録音。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-18730.jpg March 30, 2019 at 01:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1073743.html via Amadeusclassics

官能的な美観と情熱★時代を超えた優秀録音 フェラス カラヤン指揮ベルリン・フィル ブラームス・ヴァイオリン協奏曲

通販レコードのご案内  ため息が出るほど巧く、誠実な官能美に酔いしれる! 優れた資質を持ちながら49歳で亡くなったフェラスの全盛期の代表的録音。カラヤンとベルリン・フィルハーモニーの重厚な演奏も聴きものです。 《チューリップ盤》JP DGG SLGM1295 フェラス・カラヤン・ベルリンフィル ブラームス ヴァイオリン協奏曲(輸入メタル使用盤・国内初出)  ブラームスの他の協奏曲と同様に、技巧的に至難で内容的にも渋いにもかかわらず、精神的に極めて充実した作品として親しまれている、ロマン派の屈指の名曲であるヴァイオリン協奏曲。  この協奏曲を聴くときの基準の一枚として申し分ない、カラヤンの録音史の中でも白眉の傑作。カラヤンがベルリン・フィルの常任に就いて約10年であり、彼の録音は気合と覇気に溢れた構えの大きい緊張感を漲らせたオーケストラと一体になり、フェラスは繊細な美音でブラームスの情感豊かな世界を紡ぎ出している。1964年の録音で、これがフェラスとカラヤン指揮ベルリン・フィルによる録音のスタートとなったものです。フランスの往年の名匠の一人がクリスチャン・フェラスは、一時期カラヤンのお気に入りとして数々の録音を行った事で知られている。清楚で良く歌って、しかも過剰なヴィヴラートに陥らない抑制された情熱と官能さえ感じさせて、瑞々しいテクニックがどこまでも爽やか、ヴァイオリンの鳴りは繊細ながらも高い精神性に支えられた秀演で、カラヤンが万全のサポートをこなしている。カラヤンのバックは雰囲気タップリ、ソロを包み込む豊満さ。やや濃厚で暗めですが、冷涼な味わいにも不足しません。この味わいの濃さは、カラヤンの個性に間違いありません。  本盤の存在価値はフェラスの、とにかく美しいヴァイオリンの音色だけが魅力ではなく、実は一番耳を奪われるのは第2楽章冒頭のオーボエ・ソロの天国的な美しい響きです。ローター・コッホのオーボエの美しさはやはり格別。そこにフルートが入り、そしてヴァイオリン独奏が始まる ― ピアノ協奏曲でチェロを引き合いに出したように、ヴァイオリンに木管を絡める ― という、実にブラームスらしい凝りに凝った音楽です。そしてまた、この楽章のヴァイオリンの甘美さは例えようのないもので、フェラスの切ないまでの美音を聞いていますとカラヤンが、この時のブラームスの録音集にピアノ協奏

全盲のオルガニストは愛する女達に支えられて音楽の宇宙で目を開いた◉ヴァルヒャ バッハ・平均律第2巻

絶対音感によってバッハの作曲した膨大な鍵盤作品の全てをシッカリ暗記した。 「バッハの音楽は宇宙へと目を開いてくれます。 ひとたびバッハ体験をすれば、この世の生にはなにがしかの意味があることに気づきます」(ヘルムート=ヴァルヒャ) 20 世紀後半を代表する名オルガニストであったヴァルヒャは、第二次大戦の直後にバッハのオルガン作品全集をモノラル録音で完成させました。その後ステレオ録 音の技術が完成したため、1956年に全作品の再録音をスタートし、1970年に完成させました。 平均律はバッハの傑作であるだけでなく、そしてバロックの一つの頂点です。ヴァルヒャの演奏は、永遠に規範としての価値を失なうことのない堂々たる演奏で,まさに横綱の貫禄。バッハ特有の音楽構造を手に取るように聴かせる。その為に雰囲気に流されるような叙情性は避け、むしろどこまでも明瞭でしかも堅固な音楽作りが冴え渡っている。バッハ音楽の深遠さとヴァルヒャ自身が到達し得た境地を垣間見る(聴く)ようです。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-11056.jpg March 29, 2019 at 06:15PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e923108.html via Amadeusclassics

圧倒的な説得力で以って運命の本質を抉る - フルトヴェングラー ベルリン・フィル ベートーヴェン・交響曲5番「運命」

戦時中に焼失前の旧フィルハーモニーで演奏した「運命」  戦時中(1939~45年)にドイツ帝国放送が収録したベルリン・フィルとフルトヴェングラーによる放送録音。1945年にソ連のベルリン占領時に接収され、1956年から60年の間にプレスされたソ連メロディア盤が最初。オーディエンスノイズが聴こえない良質な録音状態。  戦時中の緊迫とした雰囲気の中での、手兵ベルリン・フィルを従えたフルトヴェングラーの変幻自在、流麗にして劇的、思うがままの指揮は圧倒的な説得力をもって“運命”の本質をえぐる。フルトヴェングラーの同曲の数多い録音の中でも、高い集中度とキレのある響きと放射するパッションに圧倒される、充実の極みにある名演。  Gost-5289-56初期盤。 RU MELODIYA D-05800-01 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー [43年録音(Bule Label OLD)]べートーヴェン・交響曲5番「運命」 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-19550.jpg March 29, 2019 at 03:15PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1093015.html via Amadeusclassics

名曲名盤縁起 聴けば誰もが知っている“無名の名曲”の典型 オルフ〜《カルミナ・ブラーナ》より第1曲「おお、運命の女神よ」

オルフ没 ― 1982年3月29日  この日病没したドイツのカール・オルフはさっきょくのし寺子屋』を題材にした最初のオペラ《犠牲》を書いたという。30歳前から身体と音楽の結びつきを探求することを目指し、子供のための音楽教育界では超有名人だった。それでも普通は「オルフって?」。 《カルミナ・ブラーナ》というオルフの代表作は、不思議な魅力のある作品で、聞けば誰でも知っている“無名の名曲”だろう。「世俗カンタータ」と名づけられてはいるが、歌詞に使用された、13〜14世紀に流浪僧やぎんゆうしじんがつづったうたやしは、自然sんびのほかに、反権力・反道徳的でもあった。その猥雑でエネルギッシュな内容に衝撃を受けたオルフが、1936年に完成させたのが《カルミナ・ブラーナ》。特に合唱と打楽器が炸裂する第一曲1「おお、運命の女神よ」は、映画やテレビの音楽、コマーシャルにも使われて大評判になった。 http://recordsound.jp/images/item/w270/18300/18296_1.jpg March 29, 2019 at 12:15PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1029177.html via Amadeusclassics

ファーストチョイス*躍動感豊かな ジュリーニ シュワルツコップ ゲッダ ルートヴィヒ ギャウロフ ヴェルディ・レクイエム

通販レコードのご案内  ヴェルディがレクイエムに込めたパッションを壮年期のジュリーニが躍動感豊かに表現した名盤。歌手達が殆ど生涯で一番良い時期の録音。臨場感も素晴らしい。 《英ホワイト・エンジェル盤》GB EMI AN133-4 カルロ・マリア・ジュリーニ ヴェルディ・レクイエム  後年のドイツ・グラモフォン盤とは大違いのピンと張り詰めたカンタービレの美しさと、深刻な情感の表出ぶりとが絶妙に併存した素晴らしい演奏です。カルロ・マリア・ジュリーニと言えば、最晩年のゆったりとしたテンポによる巨匠風の名演の数々のイメージが強いために、温厚篤実な演奏をする指揮者との印象を持たれがちであるが、若き日、特に1960年代の演奏は、凄まじいまでの迫力溢れる豪演の数々を行っていた。  本盤は、そうしたジュリーニの若き時代の芸風を端的に表しているものと言える。名プロデューサー、ウォルター・レッグと壮年期のジュリーニ&フィルハーモニア管弦楽団が作り出した名盤。当時のEMIならではの超豪華な独唱陣にエリザベート・シュヴァルツコップ、クリスタ・ルートヴィヒ、ニコライ・ゲッダ、ニコライ・ギャウロフらを前に、イタリアの指揮者ジュリーニがが流麗に統率した活気溢れる ― といっても昨今のように元気で素朴というようなものではなく ― いつまでも魅力を失わない名盤です。そこにはあくまでも美しいカンタービレが底流しているのはやはりこの指揮者ならではの美学の反映。  指揮者以外は非イタリア系の演奏家による演奏ですが、十分に熱くまたよく歌いこまれた演奏で、普段イタリア・オペラでは少なからず違和感を感じる箇所もあるシュワルツコップやゲッダの声の響きもここではバランスよく溶け合っています。ヘルベルト・フォン・カラヤンやオットー・クレンペラーの薫陶を受けていた黄金時代のフィルハーモニア管や、名合唱指揮者ヴィルヘルム・ピッツ率いるコーラスも万全。  ジュリーニはイタリアのボルツァーノ出身、39歳で名門ミラノ・スカラ座の音楽監督に就任するなど、オペラ、そしてシンフォニー・オーケストラの指揮者として、古典派からロマン派まで、そしてドイツ、イタリア、フランス、スペインなどあらゆる音楽での名指揮者として活躍。1955年からロンドンでフィルハーモニア管との録音を開始していたジュリーニは、1958年にはロイヤル・オペラ

シックでエレガント - EAA118 クリュイタンス・パリ音楽院管 ビゼー・アルルの女&カルメン組曲 - 不朽の定番

芳醇で力に満ち、しかも優雅。そしてクリュイタンスの醸し出す南欧情緒。 ここではすべてが自在にふるまわれているようでいて、つくりものめいた要素は一切ない。ドラマティックとはいえないまでも、誇張がなくて抒情的であり、清潔感を漂わせている。鮮やかな色彩感の表出と、エレガントな棒さばきが端正で、第一級のパステル画を見るような趣が感じられる。このビゼーの代表的な管弦楽曲を収めたアルバムは、日本公演が行われた1964年に録音されたもので、1965年に発売されて以来、カタログから一度も消えたことのない定盤として聴き継がれている名演です。 AA7241(1965年発売)が日本盤LP初出になります。 JP 東芝EAA118 クリュタンス・パリ音楽院管 ビゼー アルル女・カルメン組曲(輸入メタル使用盤) http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22438.jpg March 29, 2019 at 05:15AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1091696.html via Amadeusclassics

天下一品★庶民には及びもつかないロマン漂う ビーチャム指揮ロイヤル・フィル グリーグ「ペール・ギュント」

通販レコードのご案内  渋い中にもビーチャムのセンスが光っている。 《英ホワイト・アンド・ゴールド・オリジナル盤》GB EMI ASD258 ビーチャム グリーグ「ペール・ギュント」  ロンギヌスの槍が重要なキーワードのオペラの話をしていたら、日本人に西洋の宗教音楽がわかるはずがない、そう男に言われた。日本人が全員仏教徒ではないし、あなたは違う宗教観なのだろうか。  アメリカ人が月面歩き回った時の各宗教の反応ってのがちょっと調べてみたいという声も有る。その宗教に対する姿勢が、敬虔な演奏家には大きなフィルターとなるのかな、と感じたのがこのレコードの演奏だった。  満足できる音楽を自由にやりたいように演奏、録音をした指揮者がイギリスの指揮者、サー・トーマス・ビーチャムです。ストコフスキーを初めとして1950年代にレコードをたくさん録音した指揮者は、楽譜にはない演奏を良くしていますけれども、ビーチャムのレコードもそういった演奏がとても多くあって新鮮に楽しむことが出来ます。レコード録音のレパートリーのスタンダードも構築したような業績もあるので、親しんでいる曲からでもビーチャムの録音盤と聴き比べるのは面白く勉強に成る事でしょう。 『朝』、『オーセの死』、『アニトラの踊り』、『ソルヴェーグの歌、子守歌』など、小学校の音楽の授業でもお馴染みの『ペール・ギュント』は最初の試みに良いと思ってます。多くの愛好家が居ることも、誰もが楽しんでいるからではないかしら。わたしの通った小学校、中学校では『朝』は掃除時間の音楽として毎日聴いていました。『ソルヴェーグの歌』は松本零士のアニメ『銀河鉄道999』でも良く使用されているのでお馴染みですね。ペール・ギュントはノルウェーの劇作家、イプセンの戯曲。わたしの考え方として有名な『人形の家』には影響も受けているところがあります。  あの強大な存在である怪物が至って真面目な音楽を聴かせてくれる。ただし、そこは独墺系の演奏家ほど重厚ではありませんが、渋い中にもビーチャムのセンスが光っています。録音されたのは1957年。当時欧米ではプレスが絶えかけていたのにSP盤でも発売されています。そうした面でも随分とビーチャムが手広く働きかけたのが感じられます。英EMIのカタログから消えることなく、50年間以上も多くのクラシック愛好家が代々忘れずに愛聴して

英コロンビア代表する名盤 ヴェヒター、シュヴァルツコップ、ジュリーニ フィルハーモニア モーツァルト:ドン・ジョヴァンニ

通販レコードのご案内  奇跡のキャスティング。まだ新進のジュリーニだったからこそ出来た、知性と情熱とのバランスがとれた音楽として理想的だ。 《仏カラー・スタンプ・ドッグ盤》FR VSM 1C063-00504-07 カルロ・マリア・ジュリーニ モーツァルト・ドンジョバンニ(全曲)  歌手達が、ほとんど生涯で一番良い時期の録音。 的確に役にハマる歌手が揃っています。適材適所、しかもネームバリューもある豪華な歌手たち。この時代の歌手はレコード会社との専属契約を結んでいるのが常で、英コロンビア(EMI)が歴史のある大手レコード会社とはいえ天のサイコロがピタリと目を出した奇跡。それとも運命のイタズラかフィルハーモニアとの良好な関係を構築したかに見えたカラヤンは、1955年にベルリン・フィルの首席指揮者に就任してしまい、その後期待されたカンテッリが1956年に航空事故で急死。1959年にはクレンペラーは常任指揮者(後に終身)に就任し多くの演奏、録音を残すが、クレンペラーで録音されていたら結果はどうだったろう。  実際はジュリーニにお鉢が回ってきた。この時ジュリーニ45歳。指揮者もオーケストラも、オペラの上演には不慣れだったからこそレコード芸術としても歌劇「ドン・ジョヴァンニ」は知性と情熱とのバランスがとれた音楽として理想的だ。 演奏している音楽の流れと「間」が見事で軽くスルーされそうな第1幕の最終場やひとり寂しくの六重唱などすばらしい、劇的な場面のドラマよりも聞き所。生き様を吹っ切れる年齢に達していない指揮者の先を思う気持ちがリズムやテンポに感じられるのかもしれない。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-14339.jpg March 28, 2019 at 10:45PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1093078.html via Amadeusclassics

魅力の源泉*濡れたような音色 シモン・ゴールドベルク ラドゥ・ルプー モーツァルト・ソナタK.379&K.547

通販レコードのご案内 ゴールドベルクのヴァイオリンには愛情が目一杯滲みでていて、幸せな気持ちになれます。 《英Ace of Diamonds盤・オリジナル》GB DECCA SDD517 ゴールドベルク&ルプ モーツァルト・ヴァイオリンソナタK.379/K.547  苦難に満ちた生涯を送りつつも、シモン・ゴールドベルクは終生微笑を忘れぬ人であった。人に対し、物事に対し節度を持って丁寧に接した。言葉少なく、静かにあたりを包むような温容、彼という人の風韻には、彼の音楽に響く侵し難い品位が滲み出ている。  自らを無にしていくほどに存在感を増していくゴールドベルク。実際、ゴールドベルクの調べに身を浸していると、聴いている自分の心まで美しく、優しくなったような気になってくる。一番近しい他人である「妻」の看病に天与の才能を、あっさり棚上げにすることは簡単に出来るものではないが、そうした利他の行為がゴールドベルクの魂をますます輝かせ、演奏に光と力を与えたのだ。  時流に翻弄されたゴールドベルクであるが、演奏は端正にして透明、そこはかとなく気品を湛える。同時代の巨匠の録音と聴き比べた時、微塵も懐メロ的古さを感じさせない音楽造りは驚異的。この人は数十年向こうの時代を先取りしていた音楽家であった。  シモン・ゴールドベルクはポーランドのウォクワウェク生まれ。ベルリンで名教師カール・フレッシュに入門。12歳でデビューし、29〜34年の間フルトヴェングラーの下でベルリン・フィルのコンサートマスターを務めた。ユダヤ系だったためナチスの迫害を避けて英国に逃れ、リリー・クラウスとデュオを組んで東南アジアなどを演奏旅行していたが、ジャワ島で53年にアメリカ国籍を取得し楽壇に復帰後、55年にオランダ室内管弦楽団カーチス音楽院で後進を指導した。日本軍に捕らえられ2年半の捕虜生活を送る。を結成。音楽監督、ソリストとして活躍する傍らピアニストの山根美代子と結婚し、87年から日本に定住。新日本フィルの指揮者となり実に懐の深い音楽を聴かせた。静養先の富山県で急性心不全のため死亡。  2年半を過ごした収容所の過酷な状況のなかでも、彼の高貴な人柄は捕らわれの身の人々に失いかけた人間の尊厳を気付かせる光であったと生存者の間で今だに語り継がれていると聞く。彼が亡くなった後、訃報に接したあるオラン

圧倒的な説得力で以って運命の本質を抉る - フルトヴェングラー ベルリン・フィル ベートーヴェン・交響曲5番「運命」

戦時中に焼失前の旧フィルハーモニーで演奏した「運命」  戦時中(1939~45年)にドイツ帝国放送が収録したベルリン・フィルとフルトヴェングラーによる放送録音。1945年にソ連のベルリン占領時に接収され、1956年から60年の間にプレスされたソ連メロディア盤が最初。オーディエンスノイズが聴こえない良質な録音状態。  戦時中の緊迫とした雰囲気の中での、手兵ベルリン・フィルを従えたフルトヴェングラーの変幻自在、流麗にして劇的、思うがままの指揮は圧倒的な説得力をもって“運命”の本質をえぐる。フルトヴェングラーの同曲の数多い録音の中でも、高い集中度とキレのある響きと放射するパッションに圧倒される、充実の極みにある名演。  Gost-5289-56初期盤。 RU MELODIYA D-05800 フルトヴェングラー ベートーヴェン・交響曲5番「運命」 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-22472.jpg March 28, 2019 at 03:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1092910.html via Amadeusclassics

秘蔵っ子ムターの成長のために◉ムター、マ、ゼルツァー、カラヤン指揮ベルリン・フィル ベートーヴェン・トリプル協奏曲

通販レコードのご案内 初々しかった少女も近年少し太めの体系となり、ストラディ締め上げています。 《独ブルーライン盤》DE DGG 2531 262 ムター・ヨーヨーマ・カラヤン・ベルリンフィル ベートーヴェン トリプル協奏曲  カラヤンはこれ以前にリヒテル、オイストラフ、ロストロポーヴィチという凄いメンバーと録音しているが、時代も変わり顔ぶれは変わったけど、まぁメンバー的には凄い!?と言っていいのかも知れません。  カラヤンの秘蔵っ子ムターは十代前半からカラヤンと共演を重ね、数々の名協奏曲を録音してきました。カラヤン・マニアの私もつられて彼女の LP/CD を何枚か購入しました。可憐さが先立ってたモーツァルト。カラヤンの胸に上手く乗り込み、胸に潜りこんだなと感じたメンデルスゾーンとブルッフ。アイドルの成長を楽しむように、以来かかさず - カラヤンの死後は唯一位牌を受け継いでいる真に秘蔵っ子だったなと - 追っかけるように聴いています。  リベルタンゴでクラシック音楽に日頃親しみが無かった層にも極めて高い評価を受けているチェリスト、ヨーヨー・マとの共演も、カラヤン指揮ベルリン・フィルのネームバリューあってこそ、このレコードは現在のムターの重大事だと思います。ヨーヨー・マにも影響を与えたと思いますが、秘蔵っ子ムターの成長のために取り計らわれたような、このアルバムは、そうしたカラヤンの特質と魅力が十全に発揮された一枚ともなっています。… 反面、アンチ・カラヤンを増やしたきっかけにも成ったでしょうが。  録音状態自体は悪くはないが、オーケストラの響きが重い … カラヤンの演奏というよりは、録音エンジニアの問題の様な気がします。ただ、第2楽章は絶品。  盤・ジャケット共に状態は良いので、カラヤン好きにはオススメの1枚。 … 念を押しますが、ベートーヴェンの三重協奏曲の面白さがわかるようになってから聴きましょう。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-21833.jpg March 28, 2019 at 11:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1082602.

名曲名盤縁起 ピアニストの苦闘が報われる協奏曲の超難曲 ラフマニノフ〜《ピアノ協奏曲第3番》より第3楽章

“巨大な手”ラフマニノフ没 ― 1943年3月24日  ピアニストは大きい手が有利である。指はオクターヴ(ドから次のドまで)以上広がると楽。一流のピアニストは5本の指がみな長いが、小指が薬指かと思うほど長いのも特徴。小さい頃からの練習の積み重ねでそうなるらしい。手のひらの厚さ、指の関節、手首の柔らかさも重要。腕そのものの長さも、多彩な音色を生み出すことに関係している。そういうヴィルトゥオーゾ(名人)の資質を最も高いレベルで持っていたのが、今日が命日のロシアのセルゲイ・ラフマニノフだ。  チャイコフスキーの薫陶を受け、モスクワ音楽院でタネーエフに学んだことから、モスクワ楽派(音楽院派、西欧楽派などとも呼ばれる)の流れを汲んでおり、西欧の音楽理論に立脚した堅固な書法を特徴とした。一方で、作曲を志した時期には五人組に代表される国民楽派とモスクワ楽派との対立が次第に緩和されつつあったため、親交のあったリムスキー=コルサコフの影響や民族音楽の語法をも採り入れて、独自の作風を築いた。ロシアのロマン派音楽を代表する作曲家の一人に位置付けられる。  ラフマニノフはピアノ演奏史上有数のヴィルトゥオーソであり、作曲とピアノ演奏の両面で大きな成功を収めた音楽家としてフランツ・リストと並び称される存在である。  全ての作品は伝統的な調性音楽の枠内で書かれており、ロマン派的な語法から大きく外れることはなかったから、モスクワ音楽院の同窓で一歳年長のスクリャービンが革新的な作曲語法を追求し、後の調性崩壊に至る道筋に先鞭を付けたのとはこの点で対照的で受け入れやすい。 そしてピアニストとして、12度の音程を左手で押さえることができたと言われている大きな手をしていた。つまりは、小指でドの音を押しながら、親指で1オクターブ半上のソの音を鳴らすことができた。目の前にピアノの鍵盤をイメージして指を這わせてみて欲しい。 そういう素晴らしいピアニストがいた。という伝説ではなく、作曲家自身が優れた演奏家で、自身の協奏曲やソナタの演奏が現在、満足できる音質で聞けるのだからレコード時代に入っていて嬉しい限りだ。  ラフマニノフ自身は1941年の『The Etude』誌のインタビューにおいて、自らの創作における姿勢について次のように述べていた。 私は作曲する際に、独創的であろうとか、ロマンティック

枯淡の境地、ブラームス晩年の哀愁を表現しきった名演奏 - ブルーノ・ワルター コロムビア交響楽団 ブラームス・交響曲全集

特に第4番はステレオ初期を代表する歴史に残る名演として高い支持を得続けている。  ブルーノ・ワルターとオットー・クレンペラーのレパートリーはモーツァルトとマーラーの音楽が大きな柱の一つになっている。  周知の通り、ともにユダヤ人であるワルターとクレンペラーはマーラーの直弟子にあたり、マーラーを熱心に取りあげていた。ワルターの演奏は情緒的とされながら、音の出し方は似ている。  ワルターは、ウィーン・フィルの楽員によく極端な対象を要求した。例えば、モーツァルトの交響曲のピアニッシモのところで、オーケストラがまだ弾きはじめないうちに中断して、『皆さん、もう大きすぎます』と言うことがあった。また『フィガロの結婚』の序曲の練習では、やはりオーケストラが弾き始める前に中断して、『皆さん、もうテンポが遅すぎますよ』というのであった。  こうしたことはワルターの個性というより、同世代の指揮者の特徴である。この第4交響曲でも、フレーズの変わり目でのリタルダンドも極端でなくなめらかに変化するのでカット割りで繋いだ映画のような唐突さを感じない。  ワルターのブラームスはいずれも絶品で、滋味あふれる深遠な世界は多くのファンをひきつけてやみません。ブラームスが作曲に長い時間をかけた第1交響曲でも、ワルターの確かな構成力と、慈愛に満ちた表現を聴くことができます。その他の協奏曲、管弦楽作品、ドイツ・レクイエムも代表的名演として後世に聴き継がれる名演奏です。 録音も極めて秀逸で、とても50年以上前のものとは思えない瑞々しさ。ブラームスの音楽に、愛情を持って寄り添うワルターの姿が彷彿とさせられました。  コロンビア交響楽団の性能は、お世辞にも高いものではありませんでした。しかし、ワルターによるスタジオ録音のために編成された特殊な楽団でしたから、ワルターの作ろうとする音楽を何としても形にするのだというひたむきな姿勢がひしひしと感じられ、指揮者とオーケストラが一つになったかのような演奏が展開されています。  ワルターがコロンビア響と残したステレオ録音によるブラームスの全録音は、同曲の永遠のスタンダードとしての位置は今後もゆるがないでしょう。 US COLUMBIA D4S615 ワルター ブラームス・交響曲全集 http://img01.otemo-yan.net/usr/a

第19回 お花見コンサート〜東日本大震災・熊本地震復興チャリティコンサート ご案内

第19回 お花見コンサート(東日本大震災・熊本地震復興チャリティコンサート) 開催日 2018年3月31日(日) 開催時間 開場 13:30、開演 14:00〜終演 16:10 会場 熊本県立劇場コンサートホール 入場料 入場無料※チケットがなくても入場できます http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/19ohanami.png March 28, 2019 at 02:00AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1092958.html via Amadeusclassics

人気盤★定番 ジャクリーヌ・デュ・プレ、ジャネット・ベイカー バルビローリ指揮ロンドン響 エルガー・チェロ協奏曲、海の絵

通販レコードのご案内  現在でもこの曲の最高の録音の1つとしてレコード・ファンの間でも極めて人気のある一枚。 《英ラージ・ドッグ・セミサークル盤》GB EMI ASD655 デュ・プレ&バルビローリ エルガー・チェロ協奏曲/歌曲集「海の絵」  余りにも早くこの世を駆け抜けていってしまったデュ・プレ。短い人生を惜しむかのように激しい気迫と卓越した技巧で圧倒的に迫ります。『海の絵』はベイカーのデュ・プレを偲んでいるようなコントラルトにも共感を覚えます。  1971年に発症。その診断結果は心因性のノイローゼだと言われ、不治の病とは誰も思わなかった。5ヶ月間の休息を得て録音したショパンとフランク(ASD2851)が最後になった。 チェロは人の声に近いとされる。声楽曲と組み合わされたことを考える。  デュ・プレのレコードは人気があり、高価ですが、この盤はその中では比較的安価で手に入りやすい部類だから彼女の愛好家には嬉しい限りだ。本盤は、ジャネット・ベイカーが歌う歌曲集《海の絵》とのカップリングになった初出。ASD2764 でジャクリーヌ・デュ・プレのディーリアス・チェロ協奏曲との組み合わせのレコードも出ていたことからも、人気が高かったことがわかる。それで、プレス枚数も多かったのでしょうか。  エルガーは冒頭からチェロの見せ場で、デュ・プレの気迫溢れる激しい音が軸となりオーケストラが終始伴奏する感じなのだが、その伴奏もバルビローリの統一された指揮の下、オーケストラも伸び伸びと歌い上げる。彼女のために作曲されたと十分に納得させられる。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-20553.jpg March 27, 2019 at 10:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1051716.html via Amadeusclassics

熊本の輸入盤専門店、長谷裕二さんに委託している通販レコードは4月2、3、4日に案内します。

 長谷裕二さんに販売を委託しているレコードを通販サイトで紹介しています。レコード盤のコンディションを判断していただいて値付けをお願いし、書いてもらった紹介文を、月5枚〜10枚の新規の追加、月30枚を上限にブログで案内しています。  4月のご案内は2、3、4日に更新します。 委託販売中のレコードの紹介です。 その期間は、「他の投稿を挟まないでくれ」との長谷裕二さんとの約束のもと、わたしの方からの新しいレコードの紹介や、ブログ発信は、こちらで更新しています。 CLASSICAL NOTES - 世界の名曲とレコードを最高峰の音で観賞 analog.blog.jp - 100年後でも聴いて楽しいアナログ名盤レコード http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/store.amadeusclassics.com.png March 27, 2019 at 03:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1092045.html via Amadeusclassics

モーツァルトを愛する彼らの理想★ グリュミオー、ディヴィス指揮ロンドン響 モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲第1番、4番

ヴァイオリン好きだけでなく、すべてのモーツァルト・ファンにおすすめしたい ― 極めつけのモーツァルト  50年代のモノラル録音から80年代のデジタル録音までヴァイオリン協奏曲から室内楽まで、ヴァイオリンが参加する作品で幅広くグリュミオーは名録音を残した。近年ひときわ至難なモーツァルトのヴァイオリン曲の演奏ですが、手練手管の限りを尽くしたオーギュスタン・デュメイの技巧的なヴァイオリンで聴く、その面白さは比類がない。彼は鮮やかなテクニックをわざと目立たせるように弾いており、破目を外したやりたい放題で、さながらパガニーニのように響く。もちろん技巧だけではない。気取ったリズムも最高だし、フレーズの節回しは表情たっぷり。ピリオド・スタイルに慣らされロマンティックすぎると聴こえる耳も少なく無いだろう。オーギュスタン・デュメイが使っている楽譜はヨアヒムの作でグリュミオーも同じだったが、まるで別の曲を聴くようだ。 モーツァルトのヴァイオリン曲で名演を示すのは至難の業である。  珍しく短調で書かれた中間楽章での憂いを帯びた感情の表出が印象的な協奏交響曲。因襲的なスタイルから脱して交響的な協奏曲への一歩を踏み出した、フランス風の趣を色濃く反映させた第3番。モーツァルトの死後、彼はウィーンの名ピアニストだったことで後世に伝えられますが、その通りピアノの曲は生涯にわたって作曲している。でも、モーツァルトの知名度を高めたのは優れたヴァイオリニストでもあったことです。それなのにヴァイオリン協奏曲をウィーンに来てからは何故か作曲の気配がない。彼自身、もはやヴァイオリン協奏曲は完成したと思いがあったのか、そうした背景もあり、一人の作曲家の青年期の作品と片付けられないのがモーツァルトです。 ティボーの再来  グリュミオーは1921年ベルギーのヴィレール・ペルワン生まれ。6歳でシャルルロワ音楽院に入り、11歳でヴァイオリニスト及びピアニストの国家試験に合格。33年ブリュッセル音楽院でデュボワに師事。36年にはエネスコに師事して、早くからその才能は認められた。戦争でデビューは戦後になったが、“ティボーの再来”といわれ、フランコ・ベルギー派の直系の巨匠として、その円熟期 ― 86年没 ― の死は惜しまれる。グリュミオーは室内楽演奏にも熱心で、モーツァルトの弦楽五重奏曲全集、クラリネット五重

鋭利で完璧なテクニック★クールな感覚 コーガン、コンドラシン指揮モスクワ・フィル ブラームス・ヴァイオリン協奏曲

 ブラームスの音楽は秋か、冬かと「きらクラ」等で話題にされているが、秋の寂しさ、色づく街並み…そういったブラームスとは少し違うが、これも、ブラームスだと断言できる演奏があった。  旧ソ連出身のソリスト、指揮者、そして楽団によるブラームスの演奏には、当時のソ連の政治情勢など絡まり、時として異常な情景さえ浮かびでてくる。何か得たいの知れない叫びのような、そして、それは決して大騒ぎでないように抑えているような。このような演奏も、また「ブラームス」の音楽が内面に秘めている幸福感というものである。 通販レコードのご案内 姿勢の良さ、端正な仕上げ、演奏の潔癖さとして聴き手に伝わってくる、男性的な演奏だ。 《露メロディア初期盤 ブルー・レーベル銀文字盤》RU MELODIYA D-021409 コーガン&コンドラシン ブラームス・ヴァイオリン協奏曲  オイストラフと比肩して並び称されるロシアの名手コーガン。58歳の若さで亡くなったこともあり、不幸にもけっして録音に恵まれていたといえないコーガンは、メジャーに数多くの録音を残したオイストラフに比べるとあまりにも対照的。そのコーガンが英コロムビア社に残してくれたベートーヴェンと並び称される貴重な録音。1968年、コーガン3度目のブラームス録音で、非常に高い完成度で知られる名演・名盤。  序奏から厳かな始まり方をするのだが、それ以後は、短調ではあるが悲愴な感じはなく、どちらかというと楽天的な性格のオーケストラ。オーボエなどアッケラカンとして、あまり思い入れなどはない。大変力強く、豪快で迫力満点でグイグイ進んでゆく。ソロが始まると、空気が一変。まさに「一閃」とでも言うべきか。研ぎ澄まされた鋭利な刃物が閃くようにソロが入ってくると鳥肌が立つ。  演奏の技術・精度が高く、大編成のオーケストラと堂々と渡り合う力量を誇示しつつ、オーケストラの面々を睥睨するようなコーガンのヴァイオリンは、ピンと筋の通った演奏。高音の持続音が特に美しい。細身で、冴え冴えとして、輝かしい音色。どこまでも伸びてゆく高音から、キラキラと燦めきがこぼれ落ちてくる感じで、ため息が出るほどの美音。  冷ややかな感じがするほど清冽で透明な音色と強烈な集中力、完璧なイントネーションとボーイング・テクニック。 コーガンは流石! と思わせるブラームスでコンドラシンと

オテッロや道化師は舞台に立っているだけで絵になっていた*黄金のトランペット マリオ・デル・モナコ テノール・アリア集

通販レコードのご案内  不世出のテノール、マリオ・デル・モナコの究極のオペラ・アリア集。 《英ワイドバンド ED3 盤》GB DECCA SXL2122 マリオ・デル・モナコ テノール・アリア集  第二次大戦後のイタリア・オペラ界において最高のドラマティック・テノールと謳われたマリオ・デル・モナコは、「黄金のトランペット」と評され、その金属的で遠くまで突き抜ける声は他の誰よりも鋭く、その魅力ある声に今でも魅了されるファンは絶えません。  このオペラ・アリア集は、エッセンスとも言うべき1956年、全盛期の録音。ヴェルディの歌劇「仮面舞踏会」からのアリア「永久に君を失えば」から、ドニゼッティの歌劇「ランメルモールのルチア」第3幕からの「やがてこの世に別れを告げよう〜お前は昇天の翼をひろげた」まで、張りと輝きのある声に魅了されます。ステレオ録音。 1956年2月10〜18日ロンドン、ジェイムズ・ブラウンによる録音。1959年7月初発。名演、名盤。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-20698.jpg March 27, 2019 at 05:30AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1065761.html via Amadeusclassics

鮮烈な斬れ味★新鮮な生命感に溢れた ベルガンサ、アバド指揮ロンドン響 ストラヴィンスキー・バレエ組曲 「プルチネルラ」

作品のもつ民族的色彩と独特のリズムを明快に表現することで、ロシア音楽の大きな流れを感じさせる名演奏が実現した。 《ブルーリング盤》FR DGG 2531 087 ベルガンサ&アバド ストラヴィンスキー・バレエ組曲 「プルチネルラ」  新古典主義の出発点となった軽妙かつ洒脱な「プルチネルラ」。アバドのレパートリーの幅広さを見せつけたアナログ盤の技術の完成期に、繊細な音まで記録できるデジタルの衝撃を感じたレコードだった。20世紀を代表する作曲家ストラヴィンスキーのバレエ音楽をアバドは透徹した視点でそれぞれの作品を分析し、作品の持つ色彩や独特のリズム語法を明快に表現した自在な演奏を聴かせています。  イタリアの人、アバドの指揮者人生は、まさに輝きに満ちたものだった。アバドは、1979年から1988年まで、アンドレ・プレヴィンの後任としてロンドン交響楽団の首席指揮者・音楽監督を務めています。前任者プレヴィンが育成した同響の充実ぶりを引き継ぎ、より一層の精緻さを加え、ロンドン随一のアンサンブルへと発展させました。  アバドとロンドン交響楽団の録音は1960年代にデッカとドイツ・グラモフォンで始まっていますが、1970年代にはほぼ完全にドイツ・グラモフォンに移行し、ペルゴレージからベルクにいたる幅広いレパートリーで数々の名演を残しています。ストラヴィンスキーでは、「火の鳥」組曲(1972年)、「かるた遊び」(1974年)、「春の祭典」(1975年)、「プルチネルラ」(1978年)、「ペトルーシュカ」(1980年)と、LPにして4枚分の録音を行ないました。  この1970年代は、リズムも複雑でオーケストラの色彩感を生かしたストラヴィンスキーのバレエ作品が若手指揮者の試金石のように考え始めた時期で、アバドのほかにもムーティ、メータ、マゼール、マータ、小澤征爾、レヴァインなどの新世代の指揮者たちが充実した名盤を生みだした時期でした。アナログ録音は円熟の域にあり、デジタル録音の到来を準備するようにマイク・セッティングの工夫がいろいろと伝わってきた頃で、日本でのオーディオ熱も高騰していた。中でもアバドとロンドン交響楽団によるストラヴィンスキー録音は、千変万化する複雑なリズムの緻密なエクセキューション、完璧に統御されたオーケストラ・バランス、鮮やかな色彩感、そして何より