通販レコードのご案内 オーケストラの豪壮なソノリティと見事なヴィルトゥオジティを生かし、バーンスタイン時代のニューヨーク・フィルを指揮した、若武者らしくやりたいことをやり尽くした徹底ぶりが見事な一枚。 《英ブルーラベル盤》GB CBS SBRG72018 シッパーズ プロコフィエフ・アレキサンダーネフスキー トーマス・シッパーズは、マゼール、カルロス・クライバーらと同年の1930年生まれのアメリカの指揮者。1960年代〜70年代を通じて、バーンスタインの後継者的存在として、アメリカを中心に世界的に活躍した。ところが彼も1977年に肺癌で急逝する、47歳で早世した音楽家。 本作は、プロコフィエフにはよくある、エイゼンシュタインの映画音楽を元に再構成した作品。表現の振幅が大きく、重厚な悲劇的色彩から、美しくもロシア的な旋律、シニカルで軽妙なパッセージなど、プロコフィエフのあらゆる魅力が詰まった作品。あまり馴染みのない方は、ぜひ色々なディスクを聴いてみて欲しいと思います。 本盤は一連のワルター録音で名を成したジョン・マックルーアが担当。クラシック音楽の中でもトップクラスの録音ノウハウ必至の曲ですから、当然録音演奏とも秀逸です。 1960年代〜70年代の欧米の音楽界を席巻した若武者トーマス・シッパーズの名演。とはいえ、記憶が薄れていく一方。彼のオペラでの実績は素晴らしいものがある。21歳でニューヨーク・シティ・オペラを指揮してデビュー、23歳でメトロポリタン歌劇場を指揮する。その後、欧米の主要な歌劇場を指揮し、オペラ指揮者としての地位を不動のものにした。一方で、ニューヨーク・フィルやシカゴ交響楽団といった米国の超一流オーケストラの定期演奏会を振り、傍らには発展途上のオーケストラ、シンシナティ交響楽団の常任指揮者に着任するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いにあった。ところが思わぬことに47歳の若さで突如の病魔に襲われこの世を去る。1年上に、ベルナルド・ハイティンク、アンドレ・プレヴィン、2012年に亡くなったパーヴォ・ベルグルンド、若くして亡くなったイシュトヴァン・ケルテス、さらにはクリストフ・フォン・ドホナーニ、そしてニコラウス・アーノンクール、同年にはロリン・マゼールと、存命なれば彼らに比肩する大巨匠になっていたのは確か。しかし、録音を残したレーベルが多岐