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9月, 2021の投稿を表示しています

受胎告知を受けたマリアが神を賛美して歌う讃歌 ― 完璧なハーモニーと美しいディクションは当盤随一

通販レコードのご案内 最高級のロッシーニ歌手がふたり。その透明感溢れる歌声と、合唱団の生み出す透明で混じりけのない響き。 GB EMI 2C 069-02 946 VIVALDI MAGNIFICAT&GLORIA (演奏者)テレサ・ベルガンサ ルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニ リッカルド・ムーティ指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 (曲目) ヴィヴァルディ・マニフィカト&グローリア 現代を代表するイタリアの巨匠リッカルド・ムーティ。クレンペラーの後任として首席指揮者を務めていた時代のニュー・フィルハーモニア管弦楽団との録音は、巨匠の風格漂う堂々たる演奏だ。 詳細掲載ページ 〝自分が死んだときにどんな曲で送りだしてもらいたいか〟と同じ音楽愛好家同士で、そんな話をした経験があるでしょう。ここではネガティブな話ではなくて、それほど好きな曲がある?という話です。一世を風靡したピアニストが、精神的に回復していく過程でイメージ・ヴィデオ的に登場したヴィヴァルディの宗教音楽。映画の大ヒットと一緒に評判となりました。日本でもチケットが売り切れるほど話題のコンサートを開いた、オーストラリア出身の実在のピアニスト。デイビット・ヘルフゴットの話を元にした映画「シャイン」。才能がありながら、父親との確執から留学先のイギリスで精神を病み、一度は音楽から遠ざかったデイビット。彼をいろいろな面から支えてくれる女性と知り合い、結婚したのち、ピアニストとして活動を再会しました。 テレサ・ベルガンサとルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニという、最高級のロッシーニ歌手がふたり。登場個所が少なめでもったいないくらい。その透明感あふれる歌声と、確かな技巧と、合唱団の生み出す透明で混じりけのない響き、完璧なハーモニーと美しいディクションは、当盤随一の聴きどころといえるでしょう。当時、リッカルド・ムーティを擁していたEMIは、お互いにライヴァル心むき出しだったクラウディオ・アバドのいたドイツ・グラモフォンと、これまた何かにつけはり合うことが多かった。そのためムーティはモーツァルト、ベートーヴェンはいざ知らず、けっこうマイナーなロシア音楽だの、ありとあらゆる曲を録音している。そのためニュー・フィルハーモニア管弦楽団や、フィラデルフィア管弦楽団とのクァドラフォニック

コアなファン向けの録音●カーゾン、ボールト指揮ロンドン・フィル ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番

通販レコードのご案内 情緒に流される「曖昧さ」のない演奏はカーゾンのモーツァルトの名演と重なる。 《英オレンジ銀文字盤》GB DECCA LXT5178 カーゾン&ボールト ラフマニノフ・ピアノ協奏曲2番  イギリスが生んだ20世紀最高のピアニストのひとりであるサー・クリフォード・カーゾン。  音楽の内面だけを純粋に追求したその姿勢が一見地味であったために、わが国ではあまり広くは知られなかったようですが、欧米ではいまだに高い評価を保ち続けています。  彼が1950年代に録音したチャイコフスキーとラフマニノフの二大名ピアノ協奏曲でも、他の追随を許さない独自の境地を示した、孤高ともいえる演奏を繰り広げています。 録音:1958年ウィーン、ゾフィエンザール。優秀録音、名盤。 通販レコード詳細・コンディション、価格 Clifford Curzon , The London Philharmonic Orchestra Conducted By Sir Adrian Boult, Rachmaninov ‎– Piano Concerto No.2 In C Minor ‎– Decca ‎– LXT 5178 プロダクト レコード番号 LXT5178 作曲家 セルゲイ・ラフマニノフ 演奏者 クリフォード・カーゾン オーケストラ ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮者 エイドリアン・ボールト 録音種別 MONO ORANGE WITH SILVER LETTERING, MONO FLAT 1枚組(190g), Release 4.56, Stamper 3A/4A。 販売レコードのカバー、レーベル写真 コンディション ジャケット状態 EX レコード状態 EX+ 製盤国 GB(イギリス)盤 《 Decca ffrr Silver inner-groove 》英国 DECCA ffrr 録音LP、LXT ナンバーのオリジナル。1958年頃までのプレスで、オレンジ地に銀文字の『内溝』タイプ。耳マークがあります。音場型のステレオ盤に比べてモノラルは音像型。総じてモノラル盤の音質はステレオ盤より中低音域が厚く、コシがあるので同じ演奏のステレオ盤より明らかに好ましいものも少なくない良い音です

天才と変人は紙一重◉ミケランジェリ、ジュリーニ指揮ウィーン交響楽団◯ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第1番

タッチひとつでこれだけ多彩な音色が紡ぎ出されるのかと驚かされる。 DE DGG 2531 302 ミケランジェリ ベートーヴェン・ピアノ協奏曲1番 ◎極端に遅いテンポと奇矯なアゴーギクが特徴だが、本盤でもジュリーニが困る程の独自のフレージングが見られる。いつまでもつづくカデンツァ。まとめ上げたジュリーニも偉い。演奏後の長い長い拍手が忘れられない。 通販レコードのご案内 DE DGG 2531 302 ミケランジェリ ベートーヴェン・ピアノ協奏曲1番 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリのDGGの録音は、どれも人気が高い!彼の最後の音が聴けるからだ。録音をまったくしなかった空白の期間の後だけに、ファンには嬉しいものがある。ベートーヴェンのピアノ協奏曲は、ジュリーニと1/3/5番の3曲のみ録音。 柔らかく歌い上げていくオーケストラの演奏、心底から奏でられるサウンド、渾身の熱唱に聴こえる管弦楽の演奏、指揮の力を感じ指揮者カルロ・マリア・ジュリーニに興味を覚えます。イタリア人同士ということも相当な相乗効果を生んでいるのでしょうか。 1980年録音。 超変人と揶揄されることのあるミケランジェリだが、やはり天才と変人は 紙一重だと再認識致しました。 冷徹な完全主義者との印象が強かったのですが、テクニックを出し惜しみせずに、弾き切っている点や、感情表現における部分で、決して自分を押し殺しているのではなく、もっと暖かな人間らしい一面が分かりました。透明感の高いロマンティシズムが全編を覆っていると言っても過言でない。タッチひとつでこれだけ多彩な音色が紡ぎ出されるのかと、驚かされる。 品番 34-10100 商品詳細 DE DGG 2531 302 ミケランジェリ ベートーヴェン・ピアノ協奏曲1番 . 商品名 DE DGG 2531 302 ミケランジェリ ベートーヴェン・ピアノ協奏曲1番 作曲 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 曲目 ピアノ協奏曲第1番 レーベル DEUTSCHE GRAMMOPHON レコード番号 2531 302 演奏者

求心力の強いキビキビとした力強いバッハ演奏◉カール・リヒター ミュンヘン・バッハ管弦楽団 バッハ・管弦楽組曲(全曲)

通販レコードのご案内 バッハ演奏に生涯をささげた巨匠の、モダン楽器演奏における決定盤で、「マタイ受難曲」、「ミサ曲ロ短調」と並ぶカール・リヒターの代表作です。フルートのオーレル・ニコレが絶品。 《日本語リーフレット》DE ARCHIV 2708 005 カール・リヒター ミュンヘン・バッハ管弦楽団 バッハ:管弦楽組曲(全曲) バッハ演奏の第一人者カール・リヒターによる管弦楽組曲の全曲録音。現代の古楽演奏とは全く違う、この時代の演奏ならではの壮麗で重厚なバッハ演奏もまた素晴らしいものです。 旧東ドイツの牧師の息子に生まれたリヒターは、1950年代から70年代に峻厳な気迫を湛えた入魂の演奏で、現代人の心に強くアピールする清新なバッハ像を打ち立てた。  バッハの《管弦楽組曲》は〈ブランデンブルク協奏曲〉と並ぶその代表的管弦楽作品の一つです。この「管弦楽組曲」の名で親しまれているのはいまではバッハ作品だけですが、「序曲」と名のつく音楽と同じもので、“Ouvertüre”と綴られる。モーツァルトの時代に「交響曲」スタイルの原型となり、マーラーが《組曲第2番》と《組曲第3番》をモダン・オーケストラ用に編曲して、交響曲第1番を作曲するスタートとなった。中でも《組曲第3番》第2曲は通称「G線上のアリア」として有名となり、交響曲第5番は、バッハの《組曲第3番》をなぞっている。バッハ自筆譜は、他の作品同様に残っていないが、バッハはこの作品群を「組曲」(Suite)とは呼ばなかった。バッハにとって組曲とは、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4曲から成る組曲のことであったので、より自由な「序曲に始まる作品」というような意味で「序曲」 (Ouvertüre) と呼ばれていたようだ。それにより、新しいバッハ全集では「4つの序曲(管弦楽組曲)」としている。  作曲された時期は特定できず、ヴァイマル時代、ケーテン時代に原型があって、ライプツィヒ時代にコレギウム・ムジクムで演奏するために大幅に加筆されたと考えられる。〈組曲第4番〉の序曲は、ヴィヴァーチェ部分に合唱を加えて、カンタータ110番の冒頭合唱曲に転用されている。LPレコードの頃には、〈組曲第5組曲 BWV1070〉としての録音があるが、今日では長男フリーデマンの作とされる。  ピリオド楽器による演奏が今や主流

新型コロナウイルス流行で、よく聴かれるようになったショパン ショパンの魅力と真価をストレートに表現した名盤選

新型コロナウィルスにショパン♪が一番の対処法! 新型コロナウイルス感染拡大で、4年の一度のオリンピックが一年延期して行われますが、5年に一度開催される「第18回ショパン国際ピアノ・コンクール」を2021年10月に延期すると発表した。同コンクールはクラシック音楽の三大コンクールの一つとして知られる。1927年に始まり、多くの世界的音楽家を輩出してきた。優勝経験者にはマルタ・アルゲリッチやスタニスラフ・ブーニンらがいる。70年には内田光子さんが2位になるなど日本勢の活躍も目立っている。  さて新型コロナウィルスに対して、予防には手洗い、うがい、アルコール消毒と言われていますが、それ以外に音楽にもあり、ショパンの音楽に効果が高いという話です。がんの発生を抑制する効果に音楽が持っている波動があり、新型コロナウイルスにも効果があるのではないかと言われています。名前は明快になっていませんが、その医師が100曲以上で確認した中で、「バラード第1番」が新型コロナウィルスの波動を消したそうです。10分ほどの全曲を聴き終われば半日効果があるそうで、途中で聴くのを止めるとまたウィルスの波動が出てしまうので注意が必要です。 というものです。ショパンの「バラード第1番」は、スケートの羽生結弦がパフォーマンスしたことで知られた曲です。映画「戦場のピアニスト」では、ナチス兵から隠れて住んでいた主人公が、ナチ将校に見つかってしまった時に、この曲を演奏して命を救われています。将校は音楽に造詣があり、達者なピアノでベートーヴェンの月光ソナタを弾いていましたが、対して「バラード第1番」を選んだのは。その時、違う曲を演奏していたらどう人生は変わってしまっていたか。 ショパン自身、病弱でシチリア島で静養していたとき、「雨だれのプレリュード」で精神の危機を乗り切っています。とはいえ、1955年にショパンコンクールで入賞。特にショパン作品の解釈で有名となり、ロンドンに移って国際的に活躍した、中国の知識階級出身のピアニスト、フー・ツォンが新型コロナウイルスに感染し、2020年12月28日、ロンドンで死去したことを、わたしたちは忘れていない。 人の心や身体への効果の程はミステリーながら、新型コロナウイルスのおうち時間に、ショパンの音楽を腰を据えて聴いているという声も聞きます。そういう向きに、この3枚を

優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロムビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと  カサドシュといえば、極めつきの美徳として知られていた、あの円くて、しっとりとした輝きがあって、粘っこさというものがなくて、しかもかさかさの無機的な感じを少しも与えない、軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさというものが、あるにはあっても、少し重くなり、音の表面にも、真珠の比喩を続ければ、少し「病気になったような」淡い曇りがうっすらとかかったような気味があって、おやっと思ったものだった。  カサドシュといえば、私など ― いや私に限るまい、彼の少なくとも壮年期のあのピアノをきいたことのある人たちだったら、ラヴェルやドビュッシーといったフランス近代音楽のピアノの名作はいうまでもないが、恐らく、それにもまして、彼のモーツァルトを高く評価していた。  ロベール・カサドシュは仏ピアノ界の重鎮的存在。1899年パリに生れたカサドシュ( Robert Casadesus, 1899年4月7日 - 1972年9月19日 )は1922年からラヴェルと共同でピアノロールの録音を行い、欧州各地でラヴェルと共演した経歴を持つ。大戦中アメリカへ亡命した事もあって、米 Columbia に多くの録音を残した、これも米録音。モーツァルトのピアノ協奏曲第15番変ロ長調、同じく第17番ト長調、それに第26番ニ長調「戴冠式」と最後の協奏曲第27番変ロ長調の4曲をジョージ・セルの指揮で、クリーヴランド管弦楽団とコロンビア交響楽団に発売されたレコードの名義上録音している。が、どちらも実態はクリーヴランド管弦楽団だ。  冒頭に引用したのは、音楽評論家・吉田秀和氏の著作『レコードのモーツァルト』(中公文庫)から「音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと」と題した章から、カサドシュのことが語られている部分の妙出。吉田氏も奨めているが、もしまだカサドシュのモーツァルトを聞いていないとしたら《戴冠式》から聞いてみるのも悪くないだろう。カサドシュのレパートリーは決して広くなく、むしろ適した曲目はきわめて限られたものでした。彼はラヴェルと大変親しく、彼の曲目を重要なレパートリーとしたが、そのレパートリーにはドイツ音楽も多く、ベートーヴェンやモーツァルトも得意とした。それは、あまりにも整いすぎた音楽に感じられるほど楽曲の演

§母との思い出を増やすコロナ禍 ― アナログレコードの文化を守る OYAG SOUND 店主のノート

車椅子 ― 南野勝  私と同居する母は今年89歳になる、父は10年以上前に亡くなった。  その母も数年前に脳梗塞を患い後遺症で杖が必要になった。それからは認知症も進んだ気がする。  今は介護施設のディサービスに通い穏やかに過ごしているが、ディサービスに行くことを学校に行くと言う。  時々今日は遠足だと嬉しそうに話し、天気の悪い日は遠足があるのにと残念がる。 はて、そんなに遠足が続くのか? ケアマネジャー訪問日にその話題をすると、以前は天気の良い日に施設の職員が近所の公園に連れて行くということがあったようだが、このコロナ禍でもう一年以上そういうことは行っていないそうである。 きっと退屈でディサービスの日を遠足と思い込んでいるのだろう。 何か可哀想な気がしてどこかに連れて行ってあげようと思うのだが、母を歩かせるとやはり足が頼りなく、転倒すると骨折の心配がある。 ケアマネジャーに相談したところ車椅子のレンタルができるそうだ、なるほどそういういきさつでみんな車椅子を借りることになるのか、と腑に落ちる。 さっそくお願いして車椅子を玄関口に置いてみる。 母は誰の車椅子だ、と人ごとのように言う。 「お母さんのだよ」、と説明してもピンとこないようで、私はそんなものは必要ないと言う。 自分は何でもできると思っている節があるがそれが危ない。 嫌がる母を説得して乗ってもらい近所を一回りしてみた。 おそらく母はここ2年ほどこの風景を見ていないはずで、感想を聞いてみると「さあ・・・」というが、その表情は明るい。 翌日。玄関の車椅子を見つけて、やはり誰のだと聞いてきた。また昨日と同じやり取りがあった。 もう桜の季節である。 おそらく母は桜を見ても翌日まで覚えていないだろう、それも良いかと思う。 そうやって母との思い出を増やすコロナ禍である。 令和3年3月 オヤッグ店主 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/SwingsandsSway.jpg September 30, 2021 at 12:30AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e114

優しさのなかに凛とした美質が詰まった ポール・トルトゥリエ エリック・ハイドシェック ベートーヴェン・チェロソナタ全曲

通販レコードのご案内 自らの道を迷わず歩む求道者のような剛毅な音楽を奏でていた ― 芯の太い音色で、それに伴う音色、表現の微妙な変化、自然とトルトゥリエの世界に誘われます。 《英モノクロ切手ドッグ盤》GB EMI SLS836トルトリエ&ハイドシェック ベートーヴェン・チェロソナタ全曲  1990年にチェロにもたれかかったまま逝去したという孤高のチェリスト、ポール・トルトゥリエ。この20世紀を代表するチェリストのひとり、ポール・トルトゥリエの演奏は、男性的な太い音と、率直で飾らぬ真摯な表現の中に、深い精神性が湛えられたものと絶賛され、現在も多くのファンを虜にしています。  その演奏には、たゆまぬ努力のほか、作曲、指揮、そして教育にまで及んだ幅広い音楽との関わりも大きく影響していたと思われ、また、カザルスに私淑し、プラド音楽祭にも参加、さらにカザルスらと共に、音楽に精神を呼び戻すという運動を推進していたことからも、音楽表現における精神の在り方について、トルトゥリエが常に真剣に取り組んでいたことは明らかです。実際、内なる声を大切にした彼の演奏は、 バッハの無伴奏チェロ組曲から素晴らしく深い音楽を引き出していますし、コンチェルトや室内楽でも、自らの道を迷わず歩む求道者のような剛毅な音楽を奏でていたのが印象的でした。  チェロが水平に傾くエンドピンを考案するなど一般的なチェリストとは一線を画する存在だった彼。そして彼は、あのジャクリーヌ・デュプレの師としても知られている。これを機会に高名な弟子のデュプレ盤と比較試聴するのも一興かと思いますよ。芯の太い音色で、それに伴う音色、表現の微妙な変化に自然とトルトゥリエの世界に誘われます。  フランスを代表するチェリスト、ピエール・フルニエ(Pierre Fournier, 1906~1986)と双璧たる、ポール・トルトゥリエ(Paul Tortelier, 1914~1990)がエリック・ハイドシェックとのコンビで録音した「ベートーヴェン/チェロ・ソナタ全集」(2LP・英EMI-SLS836/1971年~72年ステレオ録音)は気品あふれる格調高い全集盤の一つである。  1971年7月15,16日、1972年2月25,26日、3月1、2日、パリ録音。Engineer – Paul Vavasseur, Record

「まん延防止」解除決定 県内の29日の新規感染者は19人◉五福公民館で行っている第73回蓄音機を楽しむ会のご案内

熊本県の新型コロナウイルス 「まん延防止」解除決定 熊本城の公開や旅行の助成制度再開へ 熊本県内では9月29日、新型コロナウイルスに新たに19人が感染したことが分かりました。熊本市は14人です。 熊本県内に出されている「まん延防止」措置が30日で解除されることが政府の対策本部会議で正式に決まりました。県内でも少しずつ経済活動が再開します。 熊本県は「まん延防止」措置の解除に伴い、これまで全ての県外への不要不急の移動を控えるよう呼びかけていましたが、制限をなくします。熊本市の飲食店への時短営業は引き続き14日まで要請しますが、県の認証店については通常営業も可能としています。 また、熊本県内の旅行を助成する「くまもと再発見の旅」を再開することも発表しました。旅行会社などを通した県内の旅行で1万円以上の旅行費に対し、日曜から金曜は5000円、土曜日と年末は3000円助成します。1万円未満の場合は日曜から金曜は旅行費の半額を土曜日の場合は1500円が助成されます。対象期間は来月15日から年末までで来月1日から予約が始まります。 一方、熊本市は。「9月30日木曜日をもって、医療非常事態宣言を解除すると決定しました」(大西一史熊本市長) 今月27日までの1週間の新規感染者は65人で、病床使用率も30・4%と低下傾向にあることから、熊本市はまん延防止措置の解除にあわせて今月30日に医療非常事態宣言を解除します。 認可保育所などへの登園自粛要請も今月30日までで、来月1日からは通常保育に戻ります。 熊本市は段階的に経済活動を緩和する方針で、熊本城特別公開は来月1日から再開。天守閣内には1日650人の上限を設けます。そのほか市民会館などの市有施設も準備が整い次第来月1日から順次再開します。 (ご案内) 再開・内容が決定したらフェースブック・ページで告知します。 五福公民館ホームページ より <公民館施設の利用休止のお知らせ>(7/31) 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、以下のとおり、公民館施設を利用停止する事となりました。 施設利用停止開始日:8月1日(日)  (利用停止期間は、当面の間となっています。) <公民館施設(会議室等)について> 全て利用ができません。 予約については、3週間先の週始めから翌々月の月末までの予約は受

オーケストラ・ビルダー、ポール・パレーの名盤 デュカス、ラヴェル、シャブリエ、リスト、ラフマニノフ

「オーケストラ・ビルダー」と称えられた男 フランスの指揮者、ポール・パレー(Paul Paray /1886~1979)は定評ある米Mercuryによる録音を中心に、米VOX、仏Columbiaによるセッション録音のほか、指揮者としてのキャリアは実に59年間に及びますが、1934年にレコード録音を始め、1979年に93歳で亡くなるまで現役で指揮していたという頑健な体の持ち主で、その音楽の力強いスタイルを満喫できる。 父オーギュストは象牙細工職人で、聖ジャック教会のオルガニストのほか、夏場にはオルフェオン劇場で、市立合唱協会を指揮してハイドンの『天地創造』や、ベルリオーズの『キリストの幼時』などのほか、メンデルスゾーン、グノー、サン=サーンスのオラトリオやカンタータも取り上げていました。父オーギュストからピアノなどさまざまなレッスンを受けていたパレーは5歳のとき、父が音楽監督を務めていたトレポールの市民楽団に小太鼓担当として参加。演奏の現場にふれあいます。9歳で、聖歌隊にも参加。同級生には、のちに著名なオルガニストになるマルセル・デュプレ(1886-1971)がいた影響もあり、オルガンに熱中したパレーは、バッハのオルガン作品を大量に暗譜。ヴィドール、ヴィエルヌ、フランク、ブルックナー、レーガーらのオルガン作品を研究する少年時代を送る。 パリ音楽院に18歳の時に入学。作曲、対位法、和声を学んだパレーは、若いときにしか獲得できないローマ大賞を受賞し、作曲家として認められる一方、オルガニストや、劇場の楽団のチェリストとしても活動。ほかにピアノとティンパニもこなしていたという作曲家兼器楽奏者としてマルチな活動をしました。 指揮者になる転機は、第1次世界大戦が終わってドイツの捕虜収容所から解放され、ピレネー山麓のカジノのオーケストラに楽長として雇用された33歳の時でした。パレーは19世紀生まれの多くの指揮者と同じく、指揮を専門に勉強してはいませんでしたが、保養地や観光地にあるカジノはギャンブル目的だけではない、複合的な施設として運営されていることが多く、経済力のある人々も集まることから、当時はそこで大小さまざまなクラシックの演奏会やオペラ上演がおこなわれたりしていました。カジノでは、そうした音楽需要を目的に、シーズンオフの収入減をカバーしたい音楽家たちが、フランス各

基準盤の一枚◉ブラームスだからというのではなく クレンペラー指揮フィルハーモニア管 ブラームス・ドイツ・レクイエム

通販レコードのご案内 クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならない。 《仏ロイヤルブルー銀文字盤》FR COLUMBIA FCX915 FCXS916 クレンペラー ブラームス「ドイツ・レクイエム」  ドイツ・レクイエムと誰が名付けたか知りませんが、クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならなくて、レクイエムとクレンペラーのイメージが重なり合って仕方ありません。  欧米の音楽家が演奏を解釈する時に宗教の有り様は大きいと思われる。ユダヤ人であることでブルーノ・ワルターは命からがら渡米している。オットー・クレンペラーはユダヤ教から改宗している。そのことを問われて「いやいや、私たちには子供が二人います。アメリカで俳優をしているブルーノと、ここにいるロッテです」と言葉を濁しているので、カトリック教を選んだ本位はわからない。しかし、祖国イスラエルへの想いは強かったことも伝わっている。  この「ドイツ・レクイエム」のタイトルには第二次世界大戦中には意味合いが変わったのだろうが、ブラームスが母親の死を悼んで作曲したラテン語の鎮魂歌の歌詞を借りた私的な思慕の想いで生まれた名曲。葬儀のための音楽ではなく、死、喪失感といったことよりも再生を予兆させる、どこか慰めに満ちた音楽です。 「死は勝利にのまれた。死よ、おまえの勝利はどこにあるのか。死よ、おまえのとげはどこにあるのか。」と戦争や紛争の虚しさを説いている。 1961年1月2日、3月21、23、25日、4月26日、ロンドン、キングズウェイ・ホール録音、名演、名盤。 通販レコード詳細・コンディション、価格 同曲屈指の名盤。クレンペラーとしては意外に遅いテンポではないにもかかわらず、生み出される音楽は極めて重厚。一音一音がしっかりと描かれた壮大かつ繊細な名演です。誰もが知る名盤のモノラル盤です。ボックス上部の破損のため、格安にてご提供します。 プロダクト レコード番号 FCX915 FCXS916 作曲家 ヨハネス・ブラームス 演奏者 エリーザベト・シュヴァルツコップ ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ ラルフ・ダウンズ フィルハーモニア合唱団 オーケストラ フィルハーモニア管弦楽団 指揮者 オットー・クレンペ

新型コロナウイルス流行で、よく聴かれるようになったショパン ショパンの魅力と真価をストレートに表現した名盤選

新型コロナウィルスにショパン♪が一番の対処法! 新型コロナウイルス感染拡大で、4年の一度のオリンピックが一年延期して行われますが、5年に一度開催される「第18回ショパン国際ピアノ・コンクール」を2021年10月に延期すると発表した。同コンクールはクラシック音楽の三大コンクールの一つとして知られる。1927年に始まり、多くの世界的音楽家を輩出してきた。優勝経験者にはマルタ・アルゲリッチやスタニスラフ・ブーニンらがいる。70年には内田光子さんが2位になるなど日本勢の活躍も目立っている。  さて新型コロナウィルスに対して、予防には手洗い、うがい、アルコール消毒と言われていますが、それ以外に音楽にもあり、ショパンの音楽に効果が高いという話です。がんの発生を抑制する効果に音楽が持っている波動があり、新型コロナウイルスにも効果があるのではないかと言われています。名前は明快になっていませんが、その医師が100曲以上で確認した中で、「バラード第1番」が新型コロナウィルスの波動を消したそうです。10分ほどの全曲を聴き終われば半日効果があるそうで、途中で聴くのを止めるとまたウィルスの波動が出てしまうので注意が必要です。 というものです。ショパンの「バラード第1番」は、スケートの羽生結弦がパフォーマンスしたことで知られた曲です。映画「戦場のピアニスト」では、ナチス兵から隠れて住んでいた主人公が、ナチ将校に見つかってしまった時に、この曲を演奏して命を救われています。将校は音楽に造詣があり、達者なピアノでベートーヴェンの月光ソナタを弾いていましたが、対して「バラード第1番」を選んだのは。その時、違う曲を演奏していたらどう人生は変わってしまっていたか。 ショパン自身、病弱でシチリア島で静養していたとき、「雨だれのプレリュード」で精神の危機を乗り切っています。とはいえ、1955年にショパンコンクールで入賞。特にショパン作品の解釈で有名となり、ロンドンに移って国際的に活躍した、中国の知識階級出身のピアニスト、フー・ツォンが新型コロナウイルスに感染し、2020年12月28日、ロンドンで死去したことを、わたしたちは忘れていない。 人の心や身体への効果の程はミステリーながら、新型コロナウイルスのおうち時間に、ショパンの音楽を腰を据えて聴いているという声も聞きます。そういう向きに、この3枚を

悲運のヒーロー*コンクールの覇者の末路 ヴァン・クライバーン ライナー指揮シカゴ響 ブラームス・ピアノ協奏曲2番

通販レコードのご案内 「この若者は、他の人間の2倍の音を持っている」― ウラディーミル・ホロヴィッツ 《英レッド銀文字盤 LIVING STEREO》GB RCA SB6545 クライバーン&ライナー ブラームス・ピアノ協奏曲2番  1958年、第1回チャイコフスキー国際コンクールで優勝したヴァン・クライバーンは一躍アメリカのヒーローとなり、パレードなどの華々しい社会現象を引き起こしたのは有名な話です。ブラームスのピアノ協奏曲2番は、フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団との1960年のライブ・レコーディングと1961年のセッション・レコーディングの2度ありますが、本盤は1961年のセッション・レコーディング盤となります。 1961年シカゴ、オーケストラ・ホールでの録音。リビングステレオ、優秀録音。  世界中で最も売れたレコードの記録を樹立した、1934年生まれのアメリカのピアニスト、ヴァン・クライバーン。その名を冠したコンクールに辻井伸行さんが優勝したことで、日本でも再び栄光のピアニストとしてのクライバーンに光が当てられています。  時代は東西冷戦のまっただ中、鉄のカーテンの向こうの国で、彼、ハーヴィ・ラヴァン・クライバーンJR.が、ソヴィエトが威信をかけて開催した「第1回チャイコフスキーコンクール」で優勝したのが1958年。コンクールでリヒテルに満点を付けさせた才能の閃きは並外れていたことだろう。ルイジアナの田舎青年が一夜にして国際的スターののしあがる、正にアメリカンドリームの具現。当時23歳だった彼は英雄扱いされた。凱旋パレードに始まり、記念公演・レコーディング・メディア出演 … と過密なスケジュールを強いられる毎日をおくることとなる。ライナー指揮シカゴ交響楽団やオーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団など、全米中でもスーパー・オーケストラと共演、レコードが録音された。  クライバーンにとってのデビュー盤となった1958年の記念碑的なチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番にはじまり、フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団、ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団らと共演したベートーヴェンからラフマニノフに至るピアノ協奏曲の数々、お得意のショパン、ブラームス、ドビュッシーなどロマン派のピアノ作品集、アンコール小品集、そして RCA への

◆細菌、飛沫ウイルスなど空気中の微細物質を防ぐ ― 《不織布サージカルマスク》抗菌や防塵に効果的な三層構造の不織布マスク

抗菌や防塵に効果的な、三層構造の使い捨て不織布マスク ― 50枚入り1箱 レギュラーサイズ(17.5cmx9.5cm) 大人用サージカルマスク ●高密度フィルター 3層構造 【外部層】ポリプロピレン(PP)不織布 大きな粒子の侵入を防ぐ(花粉、ダスト、アレルゲン) 【中間層】メルトブロー不織布 細菌、飛沫ウイルスなど空気中の微細物質を防ぐ 【内部層】活性炭、ポリプロピレン(PP)不織布 細かいほこり・ 微粉塵などの防止 ●顔にピッタリフィット設計 立体プリーツ加工で顔にフィットさせて隙間を抑える。 ノーズワイヤーにより口元が圧迫されず呼吸がらくにできます。 ●長時間の使用時に快適 ソフトな素材、柔らかくて肌にやさしく呼吸も快適。 不織布サージカルマスク 50枚入り1箱 使い捨て 三層構造 大人用レギュラーサイズ オーダー品番 34-8 商品名 不織布サージカルマスク 50枚入り1箱 使い捨て 三層構造 大人用レギュラーサイズ オーダー、詳細掲載ページへ ※注意事項※ 画像のカラーは、撮影時の照明等の具合により実物と異なる可能性がございます。なお、商品の色の見え方と実物の色は、お客様のご使用されているパソコン・モニターの環境等により多少異なる場合がございますのでご了承ください。 在庫分は【即日発送】しており、ご注文から2~5営業日でお届けしておりますが、在庫状況や配送業者の事情などにより、お届けに遅れが生じる場合がございます。 税関、天候、郵便事情等で遅くなる場合が御座います、予めご了承ださい。 ご注文順に発送しておりますが、在庫切れとなった際は、入荷分から随時お届けいたします、予めご了承ださい。 配送時の不在等で返送となる場合がございますので、ご注意ください。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-8.jpg September 28, 2021 at 11:50PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1147225.html via Amadeusclassics

過酷な自然とそれに挑む人間を描いた名曲◉ボールト指揮ロンドン・フィル リッチー ヴォーン=ウィリアムズ・南極交響曲

南極大陸初横断 ― 1958年3月2日  1958年、V.フックス率いるイギリス探検隊が、南極大陸初横断に成功した日である。3,660㎞を99日間かけて踏破した壮挙だった。その前に、有名な「南極点競争」の話がある。1911年から12年にかけての真冬、イギリスのスコット隊は、ノルウェーのアムンゼン隊と南極点への一番乗りを競った。しかし天運なく、先を越されたイギリス隊のR.F.スコット海軍大佐は、失意と疲労のために亡くなり、8カ月後に遺体が発見されたという悲劇である。  これが1949年に『南極のスコット』という映画になり、ヴォーン=ウィリアムズが音楽を担当、それをもとに7番目の交響曲として改作したのが《南極交響曲》である。悲劇のエピソードのせいもあるが、イギリス最高の「シンフォニスト(交響曲作家)」との名声を得ていたヴォーン=ウィリアムズの音楽は素晴らしい。なかでも第3楽章《風景》は、荒涼たる自然への畏敬と人間の力強さが鮮やかに描かれていて感動的だ。 交響曲 第7番「南極」ではなく、《南極交響曲》  ベートーヴェンが交響曲を9曲書いて生涯を終えたことが、気がかりとなっていた作曲家は少なくなかったようで、マーラーが抱いていた恐怖感とはいかないまでも、ヴォーン=ウィリアムズは、いっそ番号やタイトルを付けないで交響曲の楽譜に、楽種名と調性を記入していただけだった。ところが、交響曲第6番を《ホ短調の交響曲》としていたまでは良かったが、第9番を同じホ短調で作曲したことで、混乱が避けられないため、その時期になって番号付けをするようになったのである。したがって、7番目に作曲した交響曲である《南極交響曲》は交響曲 第7番「南極」のように、副題として扱うことは適切ではない。  そして、この作品は交響曲とはいうものの、形式の拘束とは無縁に作曲されており、内容的にも標題交響曲と連作交響詩との中間にあり、実質的には交響組曲のようになっている。5つの楽章には表題があり、文学作品から引用した言葉の朗読が演奏に先立つ。 前奏曲:アンダンテ・マエストーゾ(引用句:シェリーの詩『鎖を解かれたプロメテウス』) スケルツォ:モデラート~ポコ・アニマンド(引用句:詩篇第104篇) 風景:レント(引用句:コールリジ『シャモニー渓谷の日の出前の讃歌』) 間奏曲:アンダンテ・ソステヌート(

§母との思い出を増やすコロナ禍 ― アナログレコードの文化を守る OYAG SOUND 店主のノート

車椅子 ― 南野勝  私と同居する母は今年89歳になる、父は10年以上前に亡くなった。  その母も数年前に脳梗塞を患い後遺症で杖が必要になった。それからは認知症も進んだ気がする。  今は介護施設のディサービスに通い穏やかに過ごしているが、ディサービスに行くことを学校に行くと言う。  時々今日は遠足だと嬉しそうに話し、天気の悪い日は遠足があるのにと残念がる。 はて、そんなに遠足が続くのか? ケアマネジャー訪問日にその話題をすると、以前は天気の良い日に施設の職員が近所の公園に連れて行くということがあったようだが、このコロナ禍でもう一年以上そういうことは行っていないそうである。 きっと退屈でディサービスの日を遠足と思い込んでいるのだろう。 何か可哀想な気がしてどこかに連れて行ってあげようと思うのだが、母を歩かせるとやはり足が頼りなく、転倒すると骨折の心配がある。 ケアマネジャーに相談したところ車椅子のレンタルができるそうだ、なるほどそういういきさつでみんな車椅子を借りることになるのか、と腑に落ちる。 さっそくお願いして車椅子を玄関口に置いてみる。 母は誰の車椅子だ、と人ごとのように言う。 「お母さんのだよ」、と説明してもピンとこないようで、私はそんなものは必要ないと言う。 自分は何でもできると思っている節があるがそれが危ない。 嫌がる母を説得して乗ってもらい近所を一回りしてみた。 おそらく母はここ2年ほどこの風景を見ていないはずで、感想を聞いてみると「さあ・・・」というが、その表情は明るい。 翌日。玄関の車椅子を見つけて、やはり誰のだと聞いてきた。また昨日と同じやり取りがあった。 もう桜の季節である。 おそらく母は桜を見ても翌日まで覚えていないだろう、それも良いかと思う。 そうやって母との思い出を増やすコロナ禍である。 令和3年3月 オヤッグ店主 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/SwingsandsSway.jpg September 28, 2021 at 05:00PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e114

ニューアルバム「Empty Box」配信中 ― 自分がすごいミュージシャンなんじゃないかと勘違いしそうです

2020/11/25配信リリース ― Empty Box 嗚呼 (*´∀`*)ワクワク アレンジが超超超超超超超かっこいいし、絵は超絶可愛くてラブリー❤︎ こんな素敵な作品を皆さんに聴いていただけるなんて、本当に幸せです。 たくさんの方のお耳にとまりたい‼️ 絶対聴いてほしい。 とてつもなく素敵な音楽たちになっています。 ― リリース・ノート 『Like a Child』は口紅おんにも収録されていましたが、リアレンジして、歌もガラリと変わっています。 昨年の夏に行われた「わたぼうしコンサートinながさき2019」にて披露した『君に気づいてほしい』。障がいがありながらも懸命に生きる力強い生の歌詞に、曲をつけた楽曲も、収録致しました。 カエルの王子さまの作詞家スーザンが手掛けた『恋恋花火』は、切なく初々しい恋心を描いています。 今回サウンドプロデュースをしてくれた佐藤信二氏は、わたしの音楽を、びっくりするほどかっこよく変化させてくれました。 めちゃくちゃカッコいい曲になっています。 それは、アレンジが、本当に本当にすごいんです。 自分がすごいミュージシャンなんじゃないかと勘違いしそうです(笑) このアルバムは、ノリノリではありませんが、きっと皆さまに寄り添う音楽たちになっていると思います。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/EmptysBoxsnowsonssale.jpg September 28, 2021 at 01:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1136400.html via Amadeusclassics

100年前の緊急事態宣言◯スペイン風邪の大流行の最中、10人での初演は成功したストラヴィンスキーの舞台作品《兵士の物語》

ストラヴィンスキーの舞台作品《兵士の物語》の初演が行われた日(1918年9月28日)。7人の演奏者と3人の役者で上演できる。作者36歳の頃の作品で、すでに発表した3大バレエ《火の鳥》、《ペトルーシュカ》、《春の祭典》の後にあたる。初演は成功したが、奇しくも当時、ヨーロッパを襲ったスペイン風邪の大流行により、巡業公演が取りやめられたと言われている。 〝耳で見る〟「兵士の物語」の豪華な面子。コクトーが亡くなるちょうど1年前の二度と現れることのない歴史的録音。 通販レコードのご案内 CH EXLIBRIS 835 181 マルケヴィッチ ストラヴィンスキー・兵士の物語 変拍子を多用し、アメリカのラグタイム/ディキシーランド・ジャズを消化した奇妙でユニークな音楽。小説家のシャルル・フェルディナン・ラミューズがロシアの民話「脱走兵と悪魔」を元にしてフランス語で台本を書き、ストラヴィンスキーが7人の演奏者(ヴァイオリン、クラリネット、ファゴット、トランペット、トロンボーン、コントラバス、打楽器)からなる小編成のアンサンブルと語り手と俳優(悪魔、兵士、王女)のために作曲。  悪魔に名優ピーター・ユスティノフ、ジャン=マリー・フェルテの兵士、アンヌ・トニエッティの王女。朗読と演劇、バレエを総合した舞台作品ですが、ストラビンスキーと交友のあった20世紀の大詩人ジャン・コクトーが語り手を勤め、コクトーと交友のあったマルケヴィッチが指揮して、名手モーリス・アンドレが参加というだけで、最上の名盤と言えます。〝耳で見る〟「兵士の物語」の歴史的演奏。  1918年に発表された〝朗読と演劇、バレエ〟を総合した舞台作品で、ストラヴィンスキーの新古典主義への移行を示す重要作で、「読まれ、演じられ、踊られる」と付記されている、一種の音楽劇。更に特徴的なのは、通常語り手が受け持つ説明の一部をそれぞれの役に割り振ったり、通常パントマイムのプリンセスにセリフを割り当てたりして等々、前例がないレコードで聞く物語だけに、工夫が凝らされストラヴィンスキー創作のレコード録音としての頂点とも云えるのではないでしょうか。 マルケヴィッチは本当に多彩で、ロシアものや自国のフランスものを得意としていた。なので、力強い激しさがあるが、その中に何か優しさを感じる繊細さも感じられる。この録音は 1962 年

20世紀で最も美しいピアノ*ロベール・カサドシュ フランスらしい気品を持ち合わせながらも己に酔うことなくスタイリッシュ

Robert Casadesus 1899.4.7-1972.9.19 フランスのピアニスト、ロベール・カサドシュが没した日(1972年9月19日)。フランスらしい気品を持ち合わせながらもその演奏は、己に酔うことなくスタイリッシュなのが特徴である。ドビュッシーやラヴェルはもちろん、モーツァルトも得意とし、他にも厳格なドイツものにも造詣が深かった。音楽一家に生まれ、甥のジャン=クロードは指揮者であり、その孫であるトーマス・エンコは現在ジャズピアニストとして活躍している。 通販レコードのご案内 DE CBS 77346 カサドシュ ラヴェル・ピアノ曲全集 カサドシュは既に定評の有るモーツァルトとラヴェルを最も重要なジャンルの作品に据えていたのではと思いたくなるレコード。清楚で淡々と演奏していて、常にスタイリッシュです。いわゆる、ソリストとしては絶対に必要な「俺が俺が」と言って前面に出ていく強さがほとんど感じられない、最初から最後までカサドシュの美学の中で事は進んでいくように思えます。 カサドシュは 些細な事に拘らない美学 が見え隠れする名演を、“20世紀で最も美しいピアノの音色”で常に聴かせます。 Maurice Ravel - Robert Casadesus ‎– Piano Music of Ravel 第1集 ABL.3012 亡き王女のためのパヴァーヌ シャブリエ風に ボロディン風に 鏡 第2集 ABL.3046 組曲「マ・メール・ロワ」 ハバネラ 水の戯れ 夜のガスパール 第3集 ABL.3062 組曲「クープランの墓」 高雅で感傷的なワルツ 前奏曲 ハイドンの名によるメヌエット 「ドビュッシーの音楽はショパンから派生し、ラヴェルの音楽はリストから派生する」とは、カサドシュのインタヴューに応えた言葉が由来です。  カサドシュの録音は登場時から、その客観性をいわれ演奏の古典となったものでしたが、特質はフランス的なもの。全体に快速なテンポで軽いタッチで弾き流しており、最近の演奏家が陥りがちな印象派風なべとべとした演奏とは一線を画します。組曲「クープランの墓」でのクラヴサンの音楽の伝統が連綿と綴る音のアラベスクは、緻密に向かう性向があるカサドシュに合っている。緻密、端正というだけでは割り切