通販レコードのご案内カラヤンによるドイツ・オーストリアの伝統 ― カラヤンらしい流麗で起伏に富んだ名演、第3楽章は魅力的です。
(指揮)ヘルベルト・フォン・カラヤン
(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(曲目)ブルックナー:交響曲9番
1970年代に行われたカラヤン&ベルリン・フィルのブルックナー交響曲全集よりも10年ほど前に録音された第9番。伝説の1966年来日コンサートで演奏したブルックナー8番が日本のファンに喝采を浴びることになりますが、その直前の録音。イエス・キリスト教会の残響もあってことさらに弦が美しく、カラヤンらしい流麗で起伏に富んだ名演です。
カラヤンの録音で一番充実しているのは1970年代後半から80年代前半の録音。再録音の多いチャイコフスキー、ドヴォルザーク、ベートーヴェンと1970年代の演奏は緊張感が違うと思う。朴訥なブルックナーでさえイメージを覆すようなアプローチで、それでいてブルックナー演奏としての説得力にも欠けていない。
カラヤンはブルックナー交響曲の全集録音をグラモフォンで1960年代、70年代、80年代にわたり行っていますが、このブルックナーの《交響曲第9番》はカラヤンとベルリン・フィルの黄金時代の録音として、1970年代半ばに収録された評価の高い強烈なブルックナー全集よりも10年ほど前に録音されていたものです。しかも、これに先立つ約二年前にベルリン・フィルとブルックナー第9番を同じドイツ・グラモフォンにヨッフムが録音しているので、リリース規約のあった当時にあっては異例の企画でしょう。
ジャガイモもカラヤン・シェフの腕でゴージャズでスタイリッシュに変わる。だからといって、ジャガイモ本来の味わいは少しも損なわれていない。繊細さとド迫力。予定調和型の何もないどっしり演奏ではない。これが他の指揮者ではなかなか見られない、自分の信じる流儀を貫くカラヤン流の美学だ。
この録音はブルックナー最後の交響曲を特別に神聖視している風でもなく、後期ロマン派の作品として普通に演奏しているような印象です。第1楽章は滝が流れ落ちるカラヤンらしい流麗で起伏に飛んだ演奏で、悠然としたブルックナー像ではありません。しかし、ヨッフムのブルックナーも多少ともそういう傾向があったはずです。レコード会社が異例を通したポイントはなんだろう。日本公演の直後に行われたヨーロッパツアーから名ホールアムステルダム・コンセルトヘボウで行われた凄絶なライヴがCD発売されもして、伝説の1966年来日コンサートで演奏したブルックナー・交響曲第8番が日本のファンに喝采を浴びることになりますが、その直前の録音。極めてスタイリッシュかつパワフルで録音も素晴らしく、オーディオ的観点からも胸のすく音の洪水。本録音はカラヤンの何時もの重厚感がたまらなく良いし、豪華絢爛なベルリン・フィルも健在。第3楽章は魅力的です。記憶に残るカラヤンのイメージが最も具現化された演奏だ。
この録音はブルックナー最後の交響曲を特別に神聖視している風でもなく、あくまでもドイツ・ロマン派シンフォニーの傑作として捉えたアプローチと、ベルリン・フィルの重厚華麗なサウンドが相まったその聴き応えには、脱帽するほかありません。全三楽章の音楽として仕掛けをする様子も見せず、未完成に終わった作品という現実をありのままに実感させられてしまいます。
他の指揮者に比べて売れた枚数が圧倒的に多いためプレミアムこそ付かないものの、一家に一枚置いておくべきレコード。カラヤン&ベルリン・フィルが確立した「スタイル」を存分に発揮した、オーケストラ音楽とはこうあるべきというカラヤンの信念がビシビシ伝わってくるゴージャスきわまりない演奏です。
1966年3月ベルリン、イエス・キリスト教会での録音。
通販レコード詳細・コンディション、価格
プロダクト
- レコード番号
- SLPM139 011
- 作曲家
- アントン・ブルックナー
- オーケストラ
- ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮者
- ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 録音種別
- STEREO
コンディション
- ジャケット状態
- M-
- レコード状態
- EX++
- 製盤国
- DE(ドイツ)盤
レーベル・ガイド
通販レコード
- オーダー番号34-25290
- 販売価格2,750円(税込)
http://img01.ti-da.net/usr/a/m/a/amadeusrecord/34-25290.jpg
December 28, 2023 at 05:00AM from アナログレコードの魅力✪昭和の名盤レコードコンサートでご体験ください http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1177446.html
via Amadeusclassics
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