通販レコードのご案内破天荒。鮮烈、強烈、デモーニッシュ。アルゲリッチは何を弾いても、一聴しただけでアルゲリッチとわかる独特のリズム感を持っている。
《英ブルーライン盤》GB DGG 2530 530 アルゲリッチ ショパン・ピアノソナタ 2番 ひたすら情熱的で自由奔放な演奏を聴かせてくれる女流ピアニスト、マルタ・アルゲリツチ。彼女の演奏にノックアウトされる人は多いようです。あまりソロ・リサイタルをしないことで有名で、チケット入手は大変困難。他のピアニストと比べて、若い頃から最近まで演奏スタイルはあまり変化していなように思います。彼女の自由奔放で情熱的な演奏スタイルは一回聴いたら病みつきになってしまいます。ここまで奔放に弾くピアニストはなかなか他には見当たりません。自由な演奏といっても勝手にテンポをくずしたりするわけではありません。自分の興に素直に従いながらも、一線を超えることはありません。それ故に奔放さの中に奥行きが生まれてきます。
これを聞いて、これがショパンの音楽かと記憶にとどめた人は多いだろう。そして、「聴き比べ」の楽しさへの目覚めがクラシック音楽ファンにとって大きな楽しみの一つだ。
このレコードをショパンが聞いたら、きっと絶賛しただろう。そして、付け加えたはずだ。「僕の曲によく似ているね」って。ポリーニ盤があまりにも対照的演奏だとわかるようになると、ショパンの意図がわかってくるから、もっとショパン弾きと言われたピアニストで聞きたくなってくるものだ。
アルゲリッチのショパンを聴くたびに「ショパン自身は絶対こんな風には弾かなかっただろうな」と思うのですが、彼女は自らの感性を頼りに誰も考えられなかった領域に、このソナタを飛翔させました。全体に拍子感が独特で、フレーズによってテンポがいろいろ変わりますし、あまりにも感情がむき出しの演奏で、スケルツォ楽章の表現が特に素晴らい。聞き終えたあとの爽快感は、生まれたばかりの新生児を目のあたりにする時に似ています。
失恋の追想 ― ショパン:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調作品35「葬送」
このソナタはすべての楽章が短調で書かれており全般的な雰囲気はやはり非常に暗く、絶望的な感情が吐露されています。第1楽章は短く重苦しい序奏の後、悲しみが駆け抜けていくような第1主題、そして甘美な夢のように美しい第2主題を中心に展開していきます。
第2楽章はスケルツォ。和音の連打が特徴的な激しい性格の音楽です。中間部ではノクターンのように静かな美しい旋律が現れ、主部の激しさとは対比されています。
第3楽章の「葬送行進曲」でも同じような対比が図られ弔いの鐘を模倣したようなリズムを特徴とする、あまりにも有名な主部に対し穏やかさを湛えた中間部はまさに天国的な気分に満ちているのです。
最後の第4楽章はこの大規模なソナタを締めくくるものとしてはかなり風変わりな性格の音楽と言えます。旋律らしい旋律はまったく現れません。突風が吹き抜けていくかのごとく、急速な3連符のパッセージが両手のユニゾンで弾かれていくだけなのです。まるで練習曲のようにも思われる、この楽章は大団円を期待する聴き手をはぐらかすように、あっという間に終わってしまいます。このような音楽をフィナーレに用いたショパンの意図とは何だったのでしょうか。
ショパンはピアノ・ソナタを3曲残しています。とりわけ、第2番は第3楽章を「葬送行進曲」としていることで知られています。この「葬送行進曲」は独立した作品として、ソナタ ― ソナタとしての出版は1839年です ― とは関係なしに1837年にパリで作曲されていました。この時、ショパンはワルシャワ時代から知っていたマリア・ヴォジンスカという女性に失恋していまい、失意のどん底にあったようです。失恋の追憶として書かれた「葬送行進曲」を組み込んで4楽章のソナタに仕立て上げたというわけです。終楽章として異なる楽想はあったのか、私生活での出来事から創作の種を生み出していくのは、まさに19世紀の作曲家らしい姿勢ということができるでしょう。
第1楽章の甘美な夢のような第2主題や、悲しみを忘れるためにピアノの練習に打ち込むピアニストの姿を感じる終楽章など「葬送行進曲」をめぐる前後の楽章だとすると、その存在意義に想像をはせドラマを紡いでみる楽しみ方も面白いでしょう。
第2楽章はスケルツォ。和音の連打が特徴的な激しい性格の音楽です。中間部ではノクターンのように静かな美しい旋律が現れ、主部の激しさとは対比されています。
第3楽章の「葬送行進曲」でも同じような対比が図られ弔いの鐘を模倣したようなリズムを特徴とする、あまりにも有名な主部に対し穏やかさを湛えた中間部はまさに天国的な気分に満ちているのです。
最後の第4楽章はこの大規模なソナタを締めくくるものとしてはかなり風変わりな性格の音楽と言えます。旋律らしい旋律はまったく現れません。突風が吹き抜けていくかのごとく、急速な3連符のパッセージが両手のユニゾンで弾かれていくだけなのです。まるで練習曲のようにも思われる、この楽章は大団円を期待する聴き手をはぐらかすように、あっという間に終わってしまいます。このような音楽をフィナーレに用いたショパンの意図とは何だったのでしょうか。
ショパンはピアノ・ソナタを3曲残しています。とりわけ、第2番は第3楽章を「葬送行進曲」としていることで知られています。この「葬送行進曲」は独立した作品として、ソナタ ― ソナタとしての出版は1839年です ― とは関係なしに1837年にパリで作曲されていました。この時、ショパンはワルシャワ時代から知っていたマリア・ヴォジンスカという女性に失恋していまい、失意のどん底にあったようです。失恋の追憶として書かれた「葬送行進曲」を組み込んで4楽章のソナタに仕立て上げたというわけです。終楽章として異なる楽想はあったのか、私生活での出来事から創作の種を生み出していくのは、まさに19世紀の作曲家らしい姿勢ということができるでしょう。
第1楽章の甘美な夢のような第2主題や、悲しみを忘れるためにピアノの練習に打ち込むピアニストの姿を感じる終楽章など「葬送行進曲」をめぐる前後の楽章だとすると、その存在意義に想像をはせドラマを紡いでみる楽しみ方も面白いでしょう。
通販レコード詳細・コンディション、価格
プロダクト
- レコード番号
- 2530 530
- 作曲家
- フレデリック・ショパン
- 演奏者
- マルタ・アルゲリッチ
- 録音種別
- STEREO
BLUE LINE, STEREO 1枚組(110g), Release 1975。
コンディション
- ジャケット状態
- M-
- レコード状態
- EX++
- 製盤国
- GB(イギリス)盤
通販レコード
詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。
オーダーは | 品番 / 34-20399 |
販売価格 | 6,600円(税込) |
http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-20399.jpg
November 29, 2021 at 11:45PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1045349.html
via Amadeusclassics
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