オーディオを意識し始めた頃から、DECCAレーベルの音味に感銘し、1950~60年代のレコードを通じて、当時のDECCAの技術力に深い感銘を受けていました。その種付けをしたのが、幼い頃に電蓄を毎週楽しんでいたことにあるでしょう。物心がついた頃から音に興味を持ち、両親は音楽が好きなのだろうと成長を楽しみにしていたようですが、音そのものに興味があり、響き合う音響に魂奪われていたようです。毎年夏が来ると、隣のお姉さんに誘われて盆踊りに通い、お寺の本堂の前に置かれたレコード・プレーヤーに興味を持ち、幼稚園では電気オルガンを学び、小学生に上がると、学習雑誌にソノシートが付録でついていて、大切に保存していましたが、溜まってくると聴いてみたくなってきた。その時まで、父親が電蓄を持っているのは知らなかった。なぜかは続きで書くとして、大きい真空管で動く電気蓄音機の匂いと音、幼い耳で聴いたDECCAのレコードの響きが、私のオーディオへ傾倒させるものになったのです。
ステレオはロンドン〜クラシックの殿堂DECCAがすべての音楽ファンにお届けするベーシック・ライブラリー。
通販レコードのご案内JP LONDON SLA1001 ケルテス/ロンドン響 ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界から」
ウィーン・フィルとのデッカ・デビュー録音《新世界より》の大成功を受けて、ケルテスが首席指揮者を務めていたロンドン響とのドヴォルザーク交響曲全集録音がはじまります。ドヴォルザークへの深い愛着が感じられる演奏で、ウィーン・フィルとの録音とはまた違った魅力が伝わってきます。
- テンポの設定等、指揮者の基本的な解釈はほぼ同一であるにもにもかかわらず、ウィーン・フィル盤の方が世間一般では好感を受け入れられているのも本盤聴くと分かります。最初は影を潜めているケルテス特有の弾力性のある表現が、3楽章あたりから取り戻していて、ティンパニのフォルティッシモが有効なアクセントになっている。
ホルンの名手、バリー・タックウェルも在籍していた当時のロンドン交響楽団は、技術はもちろん、表現力にもかなり高度なものがあり、重厚にしてややブラームス寄りのシンフォニックで構築力の勝った豪快なドヴォルザークで、若々しさを感じさせるケルテス指揮下、ロンドン響がよく鳴っている。最後はケルテスらしさ全開。快感すら覚えます。1968年発売のキングレコード社製「FFSS溝有」SLAシリーズ第1号記念盤レア。最初期のLPレコード制作の意気込みを感じる全面「布張り」の豪華ジャケット。
通販レコードのご案内JP LONDON SLC1180 カラヤン/ウィーン・フィル ホルスト 組曲「惑星」
カラヤンの指揮する曲は概して大胆さや迫力にプラスして、丁寧でかつ美しいということです。とりわけ、ゆっくりのテンポの美しい旋律は、カラヤンの最も得意とする部分だと思います。
本盤では、例えば、怒濤のような旋律の中で、ぱっと花が咲くように美しいメロディーが流れる。この点にかけては、カラヤンは見逃さず見事に再現している。言い換えればダイナミックレンジが広いとでもいえましょうか。
本盤では、例えば、怒濤のような旋律の中で、ぱっと花が咲くように美しいメロディーが流れる。この点にかけては、カラヤンは見逃さず見事に再現している。言い換えればダイナミックレンジが広いとでもいえましょうか。
- カラヤン&ウィーン・フィルの守備範囲とダイナミックレンジの広さを知らしめるのに役立っていると思います。《惑星》史上初録音として話題になった盤。魅力を列挙しますと、カラヤンと当時関係良好だったウィーン・フィルとの録音。カルーショーお気に入りだったリング収録場所、ウィーンのソフィエンザールでの録音セッション。
ウィーン・フィルの奏でる美音はこの他の録音とは全く別次元の高みに達しています。豊麗にして精妙無比。このカラヤンでウィーン・フィルを完全掌握した英デッカ社の黄金期を象徴する傑作。レコード盤というアイテムとしても傑作で、レコード上部から引出全体カラー初版豪華見開きジャケット 「惑星」世界最初のステレオ録音それに相応しい訂装。
1950~60年代初期盤はフラット盤も有り分厚く重く、ディープグルーブとか深溝もありますりモノづくりの執念のようなもの感ずる盤多くありました。ジャケットの作りも分厚く、表の写真にはピカピカの厚でのコーティングがなされていました。音質も、当時の録音はアナログテープでしたから、60年以上も経過した昨今、当時の音質のまま残ってなどいる訳が無く、オリジナル盤とまでいかなくとも、まだ1970~1990年代制作の国内盤のほうがまだテープの経年劣化が少なく最近の再発盤よりはオリジナル盤に近いと個人的には試聴して再認識致しました。当時の国内盤は、きっちり出来ています。日本ならではの「コレクター気質」が生み出した逸品と言えましょう。
これほど心が休まるのはこの盤をおいて他にはない。
通販レコードのご案内JP LONDON SLC8029 ウィーン八重奏団員 モーツァルト/ブラームス クラリネット五重奏曲
真空管アンプの音に魅了されている皆さまが、主にここを読んでいる読者だと思われますが、音色はウィンナ管独特のやわらかさがありながら録音の加減か、鮮明です。ステレオ黎明期の1963年録音ですが、当時のデッカの室内楽録音は優秀で、弦の中域に明るい艶が乗り、高域があまり鋭く強調されないバランスのものです。
- ウィーン八重奏団は、今日までウィーン・フィルの名手たちによって受け継がれてきた伝統の音色が魅力。淡々とした美しさを奥深い透明感で貫いて描ききる素晴らしい名演。ウィーンの名手達が弾力的なリズム感と固い構成感で全体を見失わせない実に上手い設計で聴かせてくれる。一貫して広がりを持った、豊かで伸びやかな感性に溢れている。
《クラリネット五重奏曲》は、モーツァルトが晩年に遺した室内楽の傑作のひとつです。ブラームスの《クラリネット五重奏曲ロ短調》も、モーツァルトと甲乙つけがたい名曲の名演。楽器の特性を活かした豊かな楽想とどこか憂いを含んだ風情が印象的です。さらに、ベールマン(伝ワーグナー作)の《クラリネットと弦楽五重奏のためのアダージョ変ニ長調》は小品ながら聴きもの。いずれもクラリネット五重奏曲を代表する傑作で、ボスコフスキーのまろやかな音色を中心に、ウィーンの香りに満ちた極上の演奏が広がる。これほど心が休まるのはこの盤をおいて他にはない。かつてLPレコードの全盛期に優秀な録音と評されて、しばしば名曲喫茶でもリクエストされていました。
通販レコードのご案内JP LONDON SLC1101 ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管 ヴィヴァルディ 合奏協奏曲「四季」
ドイツの名指揮者、ミュンヒンガーとシュトゥットガルト室内管弦楽団の演奏は、バロック音楽ブームの火付け役になった作品です。
- イタリア・バロック時代の代表的な作曲家であるヴィヴァルディの《四季》は、その名の通り、ソロ・ヴァイオリンの活躍するコンチェルト形式で春夏秋冬の様々な情景を描写した音楽。ミュンヒンガーとシュトゥットガルト室内管弦楽団の演奏は、イ・ムジチ合奏団のものと並んで、同曲の古典的名盤として知られたものです。
1958年録音、フラット重量盤220g、1960年発売キングレコード製FFSS溝有り国内初出の証左となる裏面「ブルーバック」。
通販レコードのご案内JP LONDON SLC1858 ジョージ・セル ロンドン響 ヘンデル 水上の音楽、王宮の花火の音楽
LPレコードが発売されたときに多くの音楽ファンを驚嘆させたセルのヘンデル。
- 《水上の音楽》はハミルトン・ハーティが編纂した版にセル自身が手を加えており、作品にいっそうの輝きを増しているのが特徴です。全体にセルの眼光がオーケストラの隅々にまで光っているようなキリリと引き締まった演奏で、ブラスの光沢のある音色がひときわ冴え渡っています。
1970年来日記念盤・170g重量盤・輸入メタル使用盤ZAL5286-1E
http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-26144.jpg
August 29, 2021 at 08:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1147449.html
via Amadeusclassics
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