希少なバルビローリのベートーヴェン・ピアノ協奏曲録音
通販レコードのご案内GB PYE GSGC2028 カッツ&バルビローリ ベートーヴェン:ピアノ協奏曲5番「皇帝」
バルビローリがベートーヴェンのコンチェルトを録音したのは、おそらくこれ一枚だけではないでしょうか。
レコード会社の意向か、ピアニストからのリクエストか、はたまた巨匠がこのソリストだったら、面白いベートーヴェンになるぞと舌なめずりしたか。
名指揮者というより、大指揮者というのが良いのでしょうか。《皇帝》であろうと抑え込んで、どこまでもバルビローリを聴くための演奏になっている。
それはもう徹底的にバルビローリの色に染め上げてしまいます。ですから、ベートーヴェンの作品らしさを聴きたいときにはバルビローリ以外の選択肢は無制限にある。
レコード会社の意向か、ピアニストからのリクエストか、はたまた巨匠がこのソリストだったら、面白いベートーヴェンになるぞと舌なめずりしたか。
名指揮者というより、大指揮者というのが良いのでしょうか。《皇帝》であろうと抑え込んで、どこまでもバルビローリを聴くための演奏になっている。
それはもう徹底的にバルビローリの色に染め上げてしまいます。ですから、ベートーヴェンの作品らしさを聴きたいときにはバルビローリ以外の選択肢は無制限にある。
- 勇壮な第1楽章も、雄々しさとは無縁。バルビローリに興味のある人にしかお勧めはできないレコード。この録音の最大の聴き所は第2楽章。この綿々と歌い継いでいく表現がお気に召したならば、これに匹敵するような演奏は他では見つかりません。そこにこそバルビローリを選んでしまう誘惑があるのです。
1959年4月、マンチェスター録音。
構築の人ベートーヴェンの《皇帝》を、歌う人のバルビローリと組んだピアニストのミンドル・カッツはルーマニア出身、1978年1月30日に没しているのでLPレコード時代の音楽家だ。1957年にパリで西欧デビューを果たし、上り調子にあった。
サー・ジョン・バルビローリ、セルジュ・チェリビダッケ、アンタル・ドラティ、ヨーゼフ・クリップス、ロリン・マゼールと共演。ジョルジェ・エネスクに才能を見いだされ、フロリカ・ムジチェスク門下。バッハ、ベートーベン、ハチャトゥリアン、プロコフィエフの演奏で有名。
ヴァイオリニストのヘンリク・シェリングと共演したフランクとブラームスのヴァイオリン・ソナタの録音は高く評価されている。トルコのイスタンブールでベートーヴェンのピアノソナタ「テンペスト」を演奏中に死去。
《皇帝》のもつ気宇壮大さが出されていないという評価はある一方、《皇帝》のネーミング自体が作曲後に第三者により名づけられてものであり、この曲の本質が皇帝であるということとは別の話。少し見方を変えれば、《皇帝》が持つ新しい魅力をカッツが引き出しているとも言える。
澄み渡った音色は、繊細な抒情的表現力は、師リパッティを思わせる演奏を聴かせる。同郷のクララ・ハスキル(1895年〜1960年)やディヌ・リパッティ(1917年〜1950年)の後継者と目されれていたが、享年52歳という事で、いまでは忘却の彼方、没後半世紀の年月の間に素晴らしいベートーヴェン弾きが埋もれかかっている。
構築の人ベートーヴェンの《皇帝》を、歌う人のバルビローリと組んだピアニストのミンドル・カッツはルーマニア出身、1978年1月30日に没しているのでLPレコード時代の音楽家だ。1957年にパリで西欧デビューを果たし、上り調子にあった。
サー・ジョン・バルビローリ、セルジュ・チェリビダッケ、アンタル・ドラティ、ヨーゼフ・クリップス、ロリン・マゼールと共演。ジョルジェ・エネスクに才能を見いだされ、フロリカ・ムジチェスク門下。バッハ、ベートーベン、ハチャトゥリアン、プロコフィエフの演奏で有名。
ヴァイオリニストのヘンリク・シェリングと共演したフランクとブラームスのヴァイオリン・ソナタの録音は高く評価されている。トルコのイスタンブールでベートーヴェンのピアノソナタ「テンペスト」を演奏中に死去。
《皇帝》のもつ気宇壮大さが出されていないという評価はある一方、《皇帝》のネーミング自体が作曲後に第三者により名づけられてものであり、この曲の本質が皇帝であるということとは別の話。少し見方を変えれば、《皇帝》が持つ新しい魅力をカッツが引き出しているとも言える。
澄み渡った音色は、繊細な抒情的表現力は、師リパッティを思わせる演奏を聴かせる。同郷のクララ・ハスキル(1895年〜1960年)やディヌ・リパッティ(1917年〜1950年)の後継者と目されれていたが、享年52歳という事で、いまでは忘却の彼方、没後半世紀の年月の間に素晴らしいベートーヴェン弾きが埋もれかかっている。
ダイナミックレンジの広い優秀録音です。
通販レコードのご案内GB PRT GSGC2065 カッツ&ボールト ハチャトゥリアン・ピアノ協奏曲/プロコフィエフ・ピアノ協奏曲1番
ピアノのミンドゥル・カッツは、ルーマニア出身で同郷のクララ・ハスキルやディヌ・リパッティの後継者と目されていました。惜しくも52歳でこの世を去ってしまったため、今では忘れられてしまった名手です。
- ハチャトゥリアンが33歳の時に書いたピアノ協奏曲。あまり録音されることのない、珍曲と言っては失礼ですが、かなり珍しい一枚です。第2楽章の途中で聞こえるテルミンのような不思議な音は、フレクサトーンという打楽器で、キング・クリムゾンの「イージー・マネー」で使われていることで一部では有名?
アニメ世代には「となりのトトロ」にも使われている楽器と書いたほうが良いか。曲の印象は、次回聞いたときも、恐らくはじめて聞くような感覚になるのではないかと思います。あまり取り上げられることが多くない作品であるのも判るような気がする、なんだか不思議な音楽で、まだ若いハチャトリアンがロシア的なものから離れきれない戸惑いが残っているからです。ラフマニノフのようなロマンティックな面はなくて、かといって社会主義リアリズムを謳歌するようなものでもない。第1楽章でフランス的な響きが多く聞こえたかと思うと、第2楽章・第3楽章ではやや民族的な香りも混じってきます。しかし、一度聞けばミンドゥル・カッツのピアノの音色は忘れられないでしょう。ピアニストの名前は、覚えていなくても。早いパッセージでの迫力、外形的に派手なこの曲の熱演が伝わってきます。1958年12月ロンドン録音。ダイナミックレンジの広い優秀録音です。
http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-26183.jpg
July 30, 2021 at 04:30AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1146838.html
via Amadeusclassics
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