通販レコードのご案内 時は170年前、ゴールドラッシュで沸くカリフォルニアで起こった非道を一人の女が救済する物語。
《英ワイドバンド ED1 レア盤》GB DECCA SXL2267 テバルディ&デル・モナコ プッチーニ・西部の娘(ハイライト) 主人公の自害で蝶々夫人とピンカートンとの間にできた息子は、ほどなく米国に渡った。しかし、蝶々夫人の悲劇は110年ほど前の話だから、こちらは、それから半世紀前の出来事だ。舞台はゴールド・ラッシュ時代のアメリカ西部の鉱山の街。酒場の女主人ミニーと盗賊の首領ジョンソンとの純愛物語。山すそにあるミニーの酒場「ポルカ」は鉱夫たちの数少ない憩いの場だった。男たちは、流しのジェイク・ウォーレスが唄う故郷の歌に涙したり、盗賊ラメレスがまたこの近くにやって来たという噂話に花をさかせている。《蝶々夫人》で日本の旋律を盛り込んだように、アメリカ民謡やインディアンのメロディが使われて親しみの持てる雰囲気にしています。酒場に集まる男たちのお目当ては女主人のミニー。そこへ「ディック・ジョンソン」と名乗るよそ者が現れ「君は天使の顔をしている」とミニーを口説く。
「ミニーはもうすぐ俺のもの」と壮語していた保安官ジャック・ランスは面白く無い。やがて強盗の一団を捕らえたことで、ジョンソンが残忍な強盗ラミレスと判る。
「わたしを騙していたのね』と激しく罵るミニーにラミレスは歌う。
「父はギャングだったが、自分は父が死ぬまでそうと知らなかった。ラミレスは捕らえられ縛り首にされようとしているところにミニーが駆けつけ、ラメレスを自分のものにさせてほしい、でなければ一緒に死ぬ、と哀願する。ラミレスは罪一等を免じられ、二人は馬に乗ってカリフォルニアを後にする。
残された唯一の遺産、子分一味を用いて、母と弟たちを食べさせなくてはいけなかった。
教会で初めて君を見たとき、真人間の生活を君と始めたい、屈辱的な過去は君には知られたくない、と神に祈った。
しかし全ては無駄だった」
プッチーニにとっては、初演が成功で終わった数少ないオペラの一つである。現在に至っても、このオペラは『ラ・ボエーム』、『トスカ』、『蝶々夫人』といった彼の代表作、あるいはそこまででなくとも、『マノン・レスコー』や『トゥーランドット』といった、各オペラ・ハウスでしばしばレパートリー上演される作品に比べて、一般的には高い評価を受けていないのが現状である。理由としては、簡単に口ずさむことのできるアリアの不在、全曲で多用されている大胆な不協和音、また皮肉なことに後世の我々は西部劇映画を数多く鑑賞してきたこともあり、このプロット自体が「オペラの舞台で、生ぬるいウエスタンをやっている」という感覚で見られてしまう面も否定できない。
女主人ミニーを歌うのは、レナータ・テバルディ。ライバル視されているマリア・カラスと並ぶ1960年代の偉大なディーバだった彼女の圧倒的な表現の凄さ、声の美しさ、それでいて音楽的な素晴らしさは、リリコ・スピントというソプラノの代表的な存在でした。張りのある、しかも澄んだ美しい声は、長身の彼女が舞台に立つと、まるであたりを払うかのように風格があって、悲劇のヒロインを歌えば全身から悲しみが溢れてくるような、引き締まった声で泣き、チャーミングな役柄であればそこはかとない雰囲気を醸し出したそうです。英 EMI 社の象徴マリア・カラスやドイツのシュワルツコップの気品ある美しい声に並び賞される存在のレナータ・テバルディは、英 Decca 社のイタリアオペラ戦略には必須の存在でした。事実、夥しいオペラ全曲盤を録音しており、どの演奏も素晴らしいのです。
懐古趣味だからではなくカラス、テバルディと云ったソプラノだけでなく 1950〜60年代に活躍したデル・モナコ、バスティアニーニの男性陣も含めて素晴らしい名歌手が居たことは誰も疑わない事実です。時代が新しくなって来れば来るほど、オペラ歌手本来の風格、品格がだんだん小粒になってきた感は否めないのも事実であります。
テバルディ&デル・モナコの黄金コンビによるプッチーニ「西部の娘」のED1初期盤。これはかなりレア盤です。コンディションも大変良好。
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March 27, 2021 at 05:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1069175.html
via Amadeusclassics
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