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感染拡大防止と経済活動の両立の観点で、外出自粛などの要請は感染状況から地域を絞る ―新型コロナウイルス 10月25日

熊本リスクレベル「厳戒」追加で6段階に ― リスクレベルの対象地域は県全域に一本化

熊本県と熊本市は10月24日、県庁で合同専門家会議を開き、新型コロナウイルス感染への警戒度を表す「リスクレベル」を、現行の5段階から6段階に改めた。複数の大規模クラスター(感染者集団)の発生を想定した「レベル5(厳戒警報)」を新設し、最上位の警戒区分に位置づけた。
県境を越える移動の自粛要請や、店舗などへの休業要請といった行動制限は事実上緩和。原則、レベル5の場合のみ地域を限定して求める。
市は感染拡大初期の3月末、県は4月中旬に、それぞれ独自の感染リスク区分を設定。6月に異なる基準を統一した。その後、コロナに関する新たな知見が確立されるに従い、リスクレベルの判断基準や、レベルに応じた対策が実態と乖離(かいり)。このため、専門家を交えた県市合同会議で内容を見直した。
新しいリスクレベルと判断基準

行動制限を事実上緩和 ― 新型コロナウイルス

これまで熊本県全域と熊本市内で、それぞれ発表してきたリスクレベルの対象地域は県全域に一本化。1週間ごとに感染状況を分析し、その時点でのレベルを公表する。レベル5は「県内で1週間の新規感染者150人以上かつ病床使用率25%以上」が目安。
7月下旬に県北の造船大手の事業所や介護老人保健施設でクラスターが発生し、医療提供体制が最も逼迫(ひっぱく)したピーク時(週の新規感染者133人)を基に設定した。
レベル4(特別警報)とレベル3(警報)は、発令の基準とする新規感染者と感染経路不明者の数を約3倍にした。これまでレベル3で要請してきた不要不急の週末の外出や催事の自粛、施設の休業などは原則、レベル5でしか求めない。
蒲島郁夫知事は「最新の知見を踏まえ、県民に分かりやすく改訂した。外出自粛などの要請は感染状況から判断して地域を絞る」と説明。大西一史市長は「感染拡大防止と経済活動の両立の観点で、新たなレベルを運用していく」と述べた。

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