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日常の喧噪から離れた時に是非聴いてほしい音楽◉ジャック・フェヴリエ ラヴェル・ピアノ曲全集 ― 不思議な魅力に満ちている

深い経験のもたらす陰影豊かな表情と、洒落たエスプリ ― 昨今の演奏からはなかなか聴くことのできないもの。


FR ADES ADES7041 フェヴリエ ラヴェル・ピアノ曲集

《仏ブラック銀文字盤 インナージャケット4枚付属》FR ADES ADES7041 フェヴリエ ラヴェル・ピアノ曲集

ヴラド・ペルルミュテールとともにラヴェルの弟子であったジャック・フェヴリエのラヴェル・ピアノ曲集。1932年にプーランクの《2台のピアノのための協奏曲》の世界初演において、作曲者自身と共演。ラヴェルの《左手のためのピアノ協奏曲》のフランス初演においては、作曲者自身によってソリストに大抜擢されたくらい、フェヴリエの技術と楽曲理解には信を置いていました。
 20世紀フランスを代表する名ピアニストのひとり、ジャック・フェヴリエは、1900年に作曲家、アンリ・フェヴリエの息子としてパリ近郊に誕生。ジャックは子供の頃父親がラヴェルと親しかった関係で、ラヴェル自身がピアノで弾く彼の曲を覚えている貴重な存在でした。ラヴェル自身も「ピアニストは早く弾く事に命を賭け過ぎだ。私の曲はもっとゆったりと弾くべきなんだ」とフェヴリエに伝えたらしい。どの曲もテンポは遅く、しかも余計なダイナミクスは無く、実に淡泊な演奏ではあるのだけど、ピアニストというフィルターを除いたラヴェルというものが垣間見えてくる。
 ピアノ一つの音色から自由に創造して音の色彩を楽しむ時間。このレコードで聴けるゆったりとしたテンポと硬質な響きは、ラヴェルの指示が反映されたものと考えられます。この一見朴訥な演奏は、ラヴェル独特のユニークさをより明確に浮かび上がらせ、何度も繰り返し聞きたくなる不思議な魅力に満ちています。日常の喧噪から離れた時に是非聴いてほしい音楽。現代のヴィルトゥオーゾ達とは全く違った味わい深い演奏を、ラヴェル・ファンの方にぜひ聴いて頂きたいと思います。
《Jacques Février ‎– Ravel / L'Œuvre Intégral Pour Piano par Jacques Février》
Band Title Composed By
A, B1, B2 ラヴェル
B3 ハイドンの名によるメヌエット ラヴェル
B4 ボロディン風に ラヴェル
B5 シャブリエ風に ラヴェル
C1, C2, C3 夜のガスパール ラヴェル
Band Title Composed By
C4, C5, C5 ソナチネ ラヴェル
C7 亡き王女のためのパヴァーヌ ラヴェル
D1, D2, D3, D4, D5, D6 クープランの墓 ラヴェル
D7 高雅で感傷的なワルツ ラヴェル
E1 古風なメヌエット ラヴェル
Band Title Composed By
E2 前奏曲 イ短調 ラヴェル
E3 水の戯れ ラヴェル
E4 口絵 ラヴェル
F1, F2 耳で聞く風景 ラヴェル
F3, F4, F5, F6, F7 マ・メール・ロワ ラヴェル

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May 26, 2020 at 12:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1121087.html
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