通販レコードのご案内 いつか、どこかで聴いたクラシック音楽。デジタル初期の録音で効果音入。デモンストレーション狙いかとおもいきや趣味の良い演奏で懐かしさ一入。
《レッド・ラベル盤》NL PHILIPS 6514 152 アレクサンダー・ファリス ケテルビー・ペルシアの市場にて かつて発売された日本盤や NHK ではアレグザンダー・フェイリス表記なのでタイトルでは従いましたが、Google で検索するとアレクサンダー・ファリス( Alexander Faris )であり英綴りから、わたしは本文はこちらで統一します。さて、デヴィッド・ボウイの死は巨星墜つに似合いますが、ピエール・ブーレーズ、ニコラス・アーノンクールの逝去はデヴィッド・ボウイの不法の反響と比べると寂しい気持ちです。しかし、アレクサンダー・ファリスが死去していたことは今回のレコードを紹介するために資料で知りました。この作曲家で指揮者の死去は、2015年9月28日。報道はされたのかしら。ひっそりと忘れられていく音楽家も多いものですね。
「いつか、どこかで聴いたクラシック音楽」。その代表的な音楽をイギリスのアルバート・ケテルビー( 1875 - 1959 )は数多く作曲して残しました。ケテルビーの音楽は当時の無声映画に非常によく使われていたそうですが、風景描写の巧みな音楽を次々に書いています。旋律は異国情緒に満ちており、親しみやすく、短い曲で非常に多彩なオーケストレーションを用いて、誰もが一度聴けば忘れられない美しい旋律で彩られた音楽ばかりです。「東洋風幻想曲」と言うサブタイトルがついた「中国寺院の庭にて」という曲も、こうした異国の風景描写を書いた音楽の例にもれず、実に巧みに中国のお寺の情景を描いています。
しかし、西洋人から見た東洋の音楽は、我々東洋人が聞くとインドやアラビアの音楽ではないかと思うものが多く、この「中国寺院の庭にて」も必ずしも中国の音楽とは言いがたいのですが中国風の雰囲気はうまく表現しています。それだけではなくケテルビーの作品の中では、かなりダイナミックな作品で「ペルシアの市場にて」同様合唱もついている作品です。勿論中国を表現する上で欠かせない銅鑼も登場します。
本盤では効果音などもとり入れてデジタルのデモンストレーションとして当時のオーディオショップでの試聴盤ともなっていますが、ケテルビーの音楽でとかく陥りやすいエキゾティシズムが描写性の強調した演奏とは、フェイリスの指揮は一線を画す趣味の良いものとなっています。超優秀録音盤。
- 品番
- 34-15473
- レコード番号
- 6514 152
- 作曲家
- アルバート・ケテルビー
- オーケストラ
- ロンドン・フィルハーモニー・プロムナード管弦楽団
- 合唱
- アンブロジアン合唱団
- 指揮者
- アレクサンダー・ファリス
- 録音種別
- STEREO
http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-15473.jpg
February 24, 2020 at 06:30PM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e966484.html
via Amadeusclassics
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