スキップしてメイン コンテンツに移動

これ以上は望めないと思えるほどの熟達した演奏◉メニューイン、アーヴィング ドリーブ・バレエ音楽「シルヴィア&コッペリア」

通販レコードのご案内華やかな中に、軽やかなバレエ独特のリズム感をふんだんに取り入れた演奏で小気味好いことこの上ない。

JP 東芝(赤盤)AA7484 メニューイン・アーヴィング ドリーブ コッペリア&シルビア(輸入メタル使用盤)《赤盤》JP 東芝(赤盤)AA7484 メニューイン・アーヴィング ドリーブ コッペリア&シルビア(輸入メタル使用盤) 黎明期の英EMIのヴァイオリンものは、必ずと言っていいほど、この英国に帰化してサーと男爵の称号を得たメニューインが登場する。戦後同世代のハイフェッツらと共にバイオリニストとして名声の頂点をきわめた、その証左として膨大な音源が英EMIに録音した。
 アーヴィングは約30年間ニューヨーク・シティ・バレエで音楽監督を務めた一流のバレエ指揮者。とりわけリズムの切れがよく、特に「コッペリア」など弾むような軽妙さで溢れている好演している。

 バレエ音楽といえば誰もが最初に思い浮かべるのが、レオ・ドリーブ(1836年 ― 1891年)の「コッペリア」と「シルヴィア」ではなかろうか。19世紀に入ってバレエは、技術的に大いに進歩したが、一方では、単なる見世物的要素の強い“芸当”に終始していた。それを、芸術性の高い音楽を付けることによって、バレエ自体を高めることに成功したのがドリーブであり、“バレエ音楽の父”とも言える所以なのである。
 その思想は『「音楽はバレエのテキストと密接に結びついたものでならない」「劇的な興味を犠牲にして、単に踊り手の技術の見せ場として舞曲がならべられ、音楽がその拍子とりであってはならない」・・・』(吉田徳郎氏、日本盤LP:東芝EMI EAC‐30095 のライナーノートより)など、今考えれば当たり前の考えであっても、当時のバレエ界にとっては画期的な考えであり、丁度、モーツァルトやグルックがオペラで果たしと同じ役割を、ドリーブはバレエにおいて実現させたと言うことができよう。
「コッペリア」「シルヴィア」は、そんなドリーブの真骨頂が遺憾なく発揮されたバレエ音楽の名曲として、現在も多くのファンを魅了して止まない。

http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-21884.jpg
June 29, 2019 at 10:40AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1099270.html
via Amadeusclassics

コメント

このブログの人気の投稿

優秀録音*優美な旋律と柔和な表現が忘れがたい ポリーニ、ベーム指揮ウィーン・フィル ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第4番

通販レコードのご案内  華々しいこの曲の随所に聴かれるフレーズは粒立ったピアノのタッチに思わずため息が出てしまう。 《独ブルーライン盤》DE DGG 2530 791 ポリーニ&ベーム ベートーヴェン・ピアノ協奏曲4番  当時ベームの最もお気に入りだったピアニスト、ポリーニとの共演です。全集が計画されていたようですが、1981年にベームが他界、第1、2番を替わりにオイゲン・ヨッフムが振って変則的なカタチで完成しました。  録音はギュンター・ヘルマンス。ポリーニの精巧なタッチが怜悧れいりに録られています。録音としては極上ですが、しかし、演奏としては、この4番は物足りない。ベームはバックハウスとの火花を散らした録音があるし、ポリーニは15年後にアバドとの全集があるので全集が完成しなかったことは残念とは思えませんね。  ベートーヴェンが36歳時に完成したビアノ協奏曲第4番をポリーニが録音したのは34歳の時。第1楽章後半のベートーヴェン自身によるカデンツァを始め、華々しいこの曲の随所に聴かれるフレーズは粒立ったピアノのタッチに思わずため息が出てしまう程のポリーニの若さの発露が優っている。ステレオ録音。 1976年6月録音。優秀録音盤。ギュンター・ヘルマンスの録音。 http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-19239.jpg June 27, 2019 at 09:15AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1065647.html via Amadeusclassics

歴史とジャズと竹あかり ― 映画上映、朗読劇とジャズ演奏で「四時軒の夕べ」を楽しみませんか

四時軒の夕べ 〜歴史とジャズと竹あかり 無料 開催日 2024年10月27日(日) 16:00〜17:10 映画上映 17:10〜17:30 「四賢婦人」朗読劇 17:30〜18:10 横井小楠記念館館長のお話 18:10〜18:30 ライトアップ点灯式 18:20〜20:00 ジャズ演奏(コントラバス、ピアノ、ドラム) 会場 四時軒 (熊本市東区沼山津1-25-91) 対象 どなたでも(申込不要・直接会場へ) 参加費 無料 主催 横井小楠顕正会 協力 熊本市都市デザイン課・秋津まちづくりセンター http://img01.ti-da.net/usr/a/m/a/amadeusrecord/Yokoi-Shohnan_gqR.jpg October 04, 2024 at 03:00AM from アナログレコードの魅力✪昭和の名盤レコードコンサートでご体験ください http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1194695.html via Amadeusclassics

名曲名盤縁起 プラター公園に訪れた、花満開の春を喜ぶ歌 シュトルツ〜歌曲《プラターに再び花は咲いて》

ウィンナ・ワルツの名指揮者シュトルツ没 ― 1975年6月27日  ウィーンという町には1年365日、朝から夜中まで音楽が鳴り響いている。夜中であったにもかかわらず、シュテファン大聖堂の建物そのものから厳かな宗教音楽が聴こえてくるのを味わうことも出来るほど、教会でのレコード録音は深夜を徹して行われている。  ウィーン音楽の王様はシュトラウス・ファミリーだが、20世気に入ってからのウィーンの楽壇で、指揮者・作曲家として大活躍したロベルト・シュトルツの音楽も、ウィーン情緒を満喫させてくれる。オペレッタやワルツに大ヒットがあるが、今日の命日には、100曲を超すという民謡風の歌曲から、ウィーンっ子がみなうたった《プラターに再び花は咲いて》を聴こう。映画「第三の男」で有名になった大観覧車のあるプラター公園の春を讃えた歌で、「プラター公園は花ざかり」というタイトルでも呼ばれている。 通販レコードのご案内  DE DECCA SBA25 046-D/1-4 ロベルト・シュトルツ レハール・メリー・ウィドウ/ジュディッタ  シュトルツにとっては、ヨハン・シュトラウスの作品をオリジナルな形でレコードに入れて後世に遺すことこそ、指揮者としての活動の頂点であることを意味すると云っていたのを読んだ事が有ります。ウィーンは音楽の都で数々の彫像や記念碑や街の通りにシューベルト、ブラームス、モーツアルト、ヨハン・シュトラウスといった大作曲家の彫刻が有ります。いずれも、生まれながらの(あるいはあとから住みついた)ウィーン市民でした。  作曲家であり指揮者であり、無冠のワルツ王の最後の人であるロベルト・シュトルツも、ウィーン音楽の生き字引としてこうしたカテゴリーに入るのではないか。1887年に天才少年ピアニストとして初めてヨーロッパを旅行してから今日に至るまで、ロベルト・シュトルツはその人生を音楽にささげてきたのである。その間には2,000曲の歌、50のオペレッタ、100にのぼる映画音楽を作曲し、数百回のレコーディングを行っているという。本盤もそうした中のセット。皆様をウィーンに誘う魅力タップリです。 ウィンナ・ワルツの伝統を保持する最後の指揮者  ウィーン・オペレッタ最末期の作曲家の一人として『春のパレード』などの作品を発表し人気を得たロベルト・シュトルツは、指揮者でオペレッ