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この胸のときめきを◉プレヴィン指揮ロンドン響◯ベルリオーズ・序曲集

通販レコードのご案内 芸風の幅広さと、音楽造りのスマートさに大いに共感した。

GB EMI ASD3212 プレヴィン ベルリオーズ・序曲集《クアドラフォニック盤》GB EMI ASD3212 プレヴィン ベルリオーズ・序曲集 「オーケストラのある夜会」に代表されるような痛烈な風刺で彩られた音楽評論から、「管弦楽法」のような教育的著作までベルリオーズは作曲以外にも文筆活動を熱心に行ったことは良く知られています。
 ベルリオーズの興味は音楽とドラマの結合にあったので、オペラなどの序曲として構想されながら肝心のオペラは完成せずに序曲だけが残ったというパターンが非常に多く、この《序曲集》の5曲は同様の背景を持っています。アルバムの曲順ではなく曲の成立から順に追うと ― 序曲「宗教裁判官」( Side B-2 ) オペラの序曲として作曲されたものですが、このオペラは結局は完成せず、その多くの素材は「幻想交響曲」の中に流用された。ベルリオーズの最も初期の作品の一つです。
序曲「ローマの謝肉祭」( Side A-3 ) ベルリオーズの管弦楽作品としては最も有名な作品です。歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」の第2幕への序曲として書かれたものでしたが、その評判があまりにもよかったので後に独立した作品として序曲「ローマの謝肉祭」と呼ばれるようになりました。サルタレロ ― メンデルスゾーンのイタリア交響曲の終楽章が《サルタレロ》様式 ― という独特なリズムで爆発的なクライマックスが築かれるこの作品は管弦楽法の大家と言われたベルリオーズの真骨頂が発揮されています。
序曲「海賊」( Side A-1 ) この作品は何度も改訂され、最終的にはバイロンの「海賊」を下敷きにして完成されたようです。ただし、その文学作品とこの音楽との間にどのような結びつきがあるのかはそれほど明瞭ではありません。おそらくは、活動の場所を英国に広げようという意図があったのでしょうが、結果的にはあまり上手くいかなかったのか、これもまた序曲だけの演奏会用の作品です。
歌劇「ベアトリスとベネディクト」 序曲( Side A-2 ) 歌劇「ベアトリスとベネディクト」の第1幕への序曲。
歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」 序曲( Side B-1 ) 歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」の第1幕への序曲。
 この盤の後にもプレヴィンは再三ベルリオーズの《序曲集》を録音しています。宝石が当然と輝いているとおり、プレヴィンの演奏はいつもキラキラと導いている輝きのようです。ステレオ録音。

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