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青白い炎で火傷する*クレンペラー指揮フィルハーモニア管、ヤノヴィッツ、ゲッダ、ポップ、ベリー モーツァルト・魔笛

現代でも揃えるのは不可能な豪華メンバー ― 3人の侍女にはシュワルツコップ、ルードウィッヒ、ホフゲンの名歌手たちの贅沢さ。

 この全曲盤を鑑賞するに際して素晴らしいところは、《序曲》での弦楽器のレガートの美しいことで期待が高まる。クレンペラー晩年の「フィガロの結婚」と異なり、ここでのオーケストラの規模は大きい。
 また巨大なスケールは物理的な要素だけではない。この子供向けともされるメルヘン・オペラがブッファ的なものではなく壮大な物語の始まりなのだということを宣言しているようで、幾分冷ややかな表現ながら毎度のごとく音楽は冷たい色のまま白熱して行く。
 贅沢な名歌手たちは微塵の妥協無く、どこもかしこも指揮者の期待通りに応えていて、クレンペラーの創り出す音空間は深遠な「魔笛」の世界を垣間見させてくれる。

通販レコードのご案内 この録音にも無限の価値がある。

DE EMI 1C157 10 0031 クレンペラー モーツァルト・魔笛(全曲)《独ラージ・ドッグ・セミサークル黒文字盤》DE EMI 1C157 10 0031 クレンペラー モーツァルト・魔笛(全曲) 1964年3~4月、キングスウェイホール・ロンドンでのセッション録音。ご存知の方も多いと思うが、この「魔笛」にはセリフがないのだが音楽的にこれだけ充実した「魔笛」があるだろうか。クレンペラーの音楽性と、それを音楽にする力量が無ければ、これだけ充実した演奏はできないのではないかと思う。また、キャストも豪華。合唱指揮はウィルヘルム・ピッツ。英初発はホワイト・エンジェル盤。

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