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オペラ入門の第一歩に ヴィントガッセン、ニルソン、ショルティ指揮ウィーン・フィル ワーグナー・神々の黄昏・ハイライト

録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達している。

 アルベリッヒの子ハーゲンは父の遺志のために、指輪を奪うことを考えている。彼には異父兄弟のグンターとグートルーネがいる。ジークフリートに過去の女性を忘れさせる薬を飲ませてグートルーネに求婚させ、その条件にブリュンヒルデを騙してグンターと結婚させる。夫の裏切りを怒ったブリュンヒルデはハーゲンにジークフリートの弱点を教える。狩りで記憶を戻したジークフリートはハーゲンに殺されてしまう。ブリュンヒルデは夫を焼く火の中に飛び込むと、ワルハラ城も炎上してしまうという何とも云えない壮絶なストーリーだが、神話の世界のことだと片付けられないような現実感。現代の世界情勢は『指環』の呪いにかかっていたのか。 ― とまれ、このヒロイン・ブリンヒルデを演じられる(歌える)歌手は超限定されてくる。ソプラノに恵まれていた時代とはいえ、英デッカの人選は正しかったと思う。

 クナッパーツブッシュによる、1951年バイロイトでの「指環」全曲ライヴ録音のリリースを断念したカルショーは、スタジオ録音を計画。まず、「ワルキューレ」からその録音は始まったが(1957年10月)、クナッパーツブッシュはカルショー・チームに非協力的で、結局カルショーは、断念。その時の、クナッパーツブッシュによる第1幕の録音だけはリリースされた。
 どこからか働きかけがあったのかどうか、ショルティに白羽の矢を立て本セットの三幕テスト録音した結果、出来上がりは上々。最終的にショルティを指揮者に据え、レコード録音の偉業と讃えられた英デッカ社の「指環」全曲録音は完成。当然社運をかけたプロジェクト。ワルキューレ三幕テスト録音同様、録音、臨場感、演奏全てが、満足できる域に達していることは言うまでもない。

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GB DECCA SXL6220 ゲオルク・ショルティ ワーグナー・神々の黄昏 Ht《英 溝あり、ワイドバンド ED2 盤》GB DECCA SXL6220 ゲオルク・ショルティ ワーグナー・神々の黄昏 Ht 三夜の《神々の黄昏》でブリンヒルデを歌うのはスカンジナビア軍団と既に予行演習を済ませたフラグスタッドではなく同じく北欧出身ニルソン。こちらもフラグスタッドに負けず劣らずのヴァイキング譲りの大きな体格から発せられる奥行きを伴った深遠な声は、ピッタリ。ステレオ録音。
1965年10月~11月ウィーン、ゾフィエン・ザール録音
■プロデュース:ジョン・カルショー、エンジニア:エリック・スミス&ジェイムズ・ブラウン。名演、名盤、優秀録音。


http://img01.otemo-yan.net/usr/a/m/a/amadeusclassics/34-16938.jpg
February 24, 2020 at 11:30AM from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1016797.html
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