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クリスマスから新年にかけての明るく朗らかな気持ちとベスト・マッチする◆ミシェル・コルボ バッハ・クリスマス・オラトリオ

通販レコードのご案内コラールの出来が独特の素晴らしさ。これを聴けば例外なく感動があります。心が洗われると言うは手前味噌的ながら、日常の鬱屈が暫時吹き消される心地です。

FR ERATO NUM751373 ミシェル・コルボ バッハ・クリスマス・オラトリオ BWV248《仏グリーン・アンド・ホワイト黒文字盤》FR ERATO NUM751373 ミシェル・コルボ バッハ・クリスマス・オラトリオ BWV248
 クリスマス・オラトリオは、幼時に初めて聴いたヨハン・ゼバスティアン・バッハの音楽です。
 平成最後になる昨年の天皇誕生日に放送された、『天皇 運命の物語 第1話 敗戦国の皇太子』に先駆けて前日にもNHKで天皇誕生日を前にしての天皇陛下のインタビューが取り上げられて、その番組内で使われていた音楽で発見したことでした。幼時のクラシック音楽体験で母の子守歌以後で、原点になる記憶はバッハか、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」かとおりある毎に振り返ってきましたが、わたしが通っていたのがミッション系の幼稚園だったので、近所の教会のクリスマス会でキリストの誕生の芝居ででも聴かせてもらって印象に残っていたのかもしれません。
 長じて、古楽器に興味を強く抱いた時期に聴いたトン・コープマンのエラート盤、ジョン・エリオット・ガーディナーのアルヒーフ盤の古楽器或はそのレプリカを使った古楽器奏法を採った録音と違い、これはスイスのカジノでデジタル録音されたモダン楽器演奏です。
 この曲は聖書の記述部分を朗唱するエヴァンゲリスト、福音史家の進行で歌い描かれるクリスマスと降誕節の6日分のカンタータ集です。本盤は3枚組、LPレコード片面が一日分としてクリスマスの日から、教会では6日間に分けて聴かれる音楽です。
ミシェル・コルボのクリスマス・オラトリオで目立つ特徴は通奏低音で、ここではチェロ、コントラバス、ファゴットとオルガンという編成により慎ましくて霊感溢れるものです。
モダン楽器の金管が甲高く響いているので、オルガンとの相性が好印象。コーラスが独特の素晴らしさで、これを聴けば例外なく感動があります。心が洗われると言うは手前味噌的ながら、日常の鬱屈が暫時吹き消される心地です。

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January 27, 2020 from アナログサウンド! ― 初期LPで震災復興を応援する鑑賞会実行中 http://amadeusclassics.otemo-yan.net/e1112600.html
via Amadeusclassics

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